呪いで常識を失ったのでロリと旅に出る
第133話 盗賊狩り
「キミヒト君てだいぶ楽観的だよね」
「悲観的よりはいいだろ」
「そうだけど……。いやうんそうだよね。せっかくの異世界だし楽しまないとだよね」
「そうそう。考え過ぎたって仕方ない。手の届く範囲の安全を守ってみんなで幸せになるのがこの異世界最高の楽しみだと思っているからな」
実際問題としてイリスを連れてきても良かった。というかイリスを連れて来ればもっと安全に敵を倒すことも出来ただろう。しかしまともな戦闘をしてみたいという気持ちもあって俺達だけで盗賊を狩ることにした。
舐めプ出来る相手に対して油断せずにやったらどこまでやれるかを知っておくにはいい機会だ。魔物を相手にするより格段に大変になるだろうし対人における戦闘経験の大事さをこの前ショウと戦って改めて思った。
なので楽観的と言われても否定出来ないが、それなりに考えてはいるんだよ?
「じゃあ、どうやってやる?」
「連携してくると思うか?」
「ううん。思考読んでる限りは好き勝手行動する感じ」
「おっけ。んじゃ逃がさないようにやりますか」
「はーい」
あかねこそ楽観的だと思います。というか人間相手だったら思考読みながら戦えるって相当強いよな。攻撃が全て読み切れるなら負ける要素が無いからそんな感じにもなるか。
そして数分後、俺たちは盗賊を全て倒した。まともな戦闘とは一体なんだったのかと思うほど拍子抜けだった。
手ごたえもまるでなく完全に烏合の衆といった盗賊たちは、仲間がやられても平然とこちらに襲い掛かってきた。というか主にあかねの方に向かってだが。
「最低なやつらだったよ」
とはあかねの言である。相手は全員男だったしこんなところで盗賊してたらそりゃそうなりもするかもしれない。なのでキレたあかねがほとんどやってしまった。
勇者の中で弱いと言っても呪いで書き込まれた戦闘における知識、魔物との戦闘による慣れ、そしてスキルの強さから言ってこの世界の人たちと比べたらそれなり以上に強い。
特にスキルに置いては破格すぎるものをもらっているからな。仕方なしかもしれない。
「ねえキミヒト君。この先にアジトあるんだけど、そこも潰していかない?」
「俺たちは護衛だけど……」
相当嫌な思考を読まされたようであかねはまだ苛立っているようだった。普段温厚だしひきこもりのあかねがこんなに活動的になると若干びびる。
「じゃあ聞いてみる」
そしてあかねはささっと一人で戻り商人を説得していた。ぶっちゃけ心が読めるから相手の譲歩を引き出すのはわけないので普通に承諾を得ていた。まじチート。
内容は盗賊の財産を手に入れたら四割を譲ることだった。何もなければ譲れないからそんなもんが妥当だろう。良いものがあれば潤うし確実に勝てるなら商人的にも特に問題はない。
俺たちの強さもわかったことだし、盗賊の住処を使えば今日は安全に寝れるというのもある。盗賊が近くにいるのにキャンプは誰だって嫌だからね。その辺も考慮すると良い条件だったんじゃないかな。
「キミヒト、盗賊狩るの?」
「ああ、アジトが見つかったんだってさ。またちょっくら行ってくるよ」
「それなら私とイリスに任せてくれていいわよ?」
クロエが唐突にそんなことを言ってきた。あんまり危険なことはさせたくないというのが表情に出ていたのかクロエはさらに続けた。
「私たちは旅ばっかりしてたけど、それなりにお金もあったのよ? で、それはこういう時に稼いでいたの」
まじかよ物騒極まりねえなこのロリ達は。
曰くやり方は簡単。まず木を集めます。特に生乾きの木を集める事にしているようで、そんなに時間はかからないとのこと。
そして一定数集まったらアジトの入口付近の敵を倒すか魅了するかしてどかします。そして入口に生木をたくさん積み上げイリスの火魔法で一気に点火。風魔法も併用し煙が中に充満するようにします。
他に出口があればそこから彼らは逃げるので放置。他に出口がなければ酸素が足りなくて意識不明になる。その後風魔法で新鮮な空気をイリスとクロエの周りだけ保ちながら中に入って荷物にならなそうな金目のものを強奪。
その時に扉などがあり誰かが残っているようならクロエの魅了でおしまい。
「簡単でしょう?」
「俺は今初めてクロエとイリスがとんでもない悪党なんじゃないかと思ってるよ」
特にあえて生乾きの木を集めるところなんて悪さ際立つぜ。木は乾燥させると煙が減るから逆に増やしたいなら生乾きを使うという中々にひどい作戦だ。でも無力化するならいい方法だとは思う。
「あんまり動じないのにはそんな理由が……」
得意げに語ったクロエとイリスだがみんな若干微妙な表情だった。境遇的には大変だっただろうしエルフだからなかなか街にも入れない。だから盗賊狩り。
盗賊の財産は基本的に倒した人の物という倫理観の世界だからこそなせる稼業だろう。悪く言うと盗賊だけど良く言えば賞金稼ぎって事になるな。手口があれで正義というのはちょっと難しいけど。
「というわけだから任せてくれていいわよ」
「それなら私も同行させていただいても?」
「別に良いわよ。というかサキュバスなら盗賊を従えることも出来るから荷物の運び出しも出来て一石二鳥ね」
サッキュンの同行が一瞬で決まった。あぶり出し作戦はサキュバスがいれば必要なくなりそうだけど絶対こいつらやるよな。だってすんごい楽しそうなんだもん。楽しそうなロリを止めることなど俺には出来ない。
「ええと、そうだな。じゃあやりすぎないように頼むわ」
あかねの指示のもとクロエ達は行ってしまった。馬車に残されたのは俺とフラフィーのみ。あいつらいると本当に近接職の出番ないな。
          
「悲観的よりはいいだろ」
「そうだけど……。いやうんそうだよね。せっかくの異世界だし楽しまないとだよね」
「そうそう。考え過ぎたって仕方ない。手の届く範囲の安全を守ってみんなで幸せになるのがこの異世界最高の楽しみだと思っているからな」
実際問題としてイリスを連れてきても良かった。というかイリスを連れて来ればもっと安全に敵を倒すことも出来ただろう。しかしまともな戦闘をしてみたいという気持ちもあって俺達だけで盗賊を狩ることにした。
舐めプ出来る相手に対して油断せずにやったらどこまでやれるかを知っておくにはいい機会だ。魔物を相手にするより格段に大変になるだろうし対人における戦闘経験の大事さをこの前ショウと戦って改めて思った。
なので楽観的と言われても否定出来ないが、それなりに考えてはいるんだよ?
「じゃあ、どうやってやる?」
「連携してくると思うか?」
「ううん。思考読んでる限りは好き勝手行動する感じ」
「おっけ。んじゃ逃がさないようにやりますか」
「はーい」
あかねこそ楽観的だと思います。というか人間相手だったら思考読みながら戦えるって相当強いよな。攻撃が全て読み切れるなら負ける要素が無いからそんな感じにもなるか。
そして数分後、俺たちは盗賊を全て倒した。まともな戦闘とは一体なんだったのかと思うほど拍子抜けだった。
手ごたえもまるでなく完全に烏合の衆といった盗賊たちは、仲間がやられても平然とこちらに襲い掛かってきた。というか主にあかねの方に向かってだが。
「最低なやつらだったよ」
とはあかねの言である。相手は全員男だったしこんなところで盗賊してたらそりゃそうなりもするかもしれない。なのでキレたあかねがほとんどやってしまった。
勇者の中で弱いと言っても呪いで書き込まれた戦闘における知識、魔物との戦闘による慣れ、そしてスキルの強さから言ってこの世界の人たちと比べたらそれなり以上に強い。
特にスキルに置いては破格すぎるものをもらっているからな。仕方なしかもしれない。
「ねえキミヒト君。この先にアジトあるんだけど、そこも潰していかない?」
「俺たちは護衛だけど……」
相当嫌な思考を読まされたようであかねはまだ苛立っているようだった。普段温厚だしひきこもりのあかねがこんなに活動的になると若干びびる。
「じゃあ聞いてみる」
そしてあかねはささっと一人で戻り商人を説得していた。ぶっちゃけ心が読めるから相手の譲歩を引き出すのはわけないので普通に承諾を得ていた。まじチート。
内容は盗賊の財産を手に入れたら四割を譲ることだった。何もなければ譲れないからそんなもんが妥当だろう。良いものがあれば潤うし確実に勝てるなら商人的にも特に問題はない。
俺たちの強さもわかったことだし、盗賊の住処を使えば今日は安全に寝れるというのもある。盗賊が近くにいるのにキャンプは誰だって嫌だからね。その辺も考慮すると良い条件だったんじゃないかな。
「キミヒト、盗賊狩るの?」
「ああ、アジトが見つかったんだってさ。またちょっくら行ってくるよ」
「それなら私とイリスに任せてくれていいわよ?」
クロエが唐突にそんなことを言ってきた。あんまり危険なことはさせたくないというのが表情に出ていたのかクロエはさらに続けた。
「私たちは旅ばっかりしてたけど、それなりにお金もあったのよ? で、それはこういう時に稼いでいたの」
まじかよ物騒極まりねえなこのロリ達は。
曰くやり方は簡単。まず木を集めます。特に生乾きの木を集める事にしているようで、そんなに時間はかからないとのこと。
そして一定数集まったらアジトの入口付近の敵を倒すか魅了するかしてどかします。そして入口に生木をたくさん積み上げイリスの火魔法で一気に点火。風魔法も併用し煙が中に充満するようにします。
他に出口があればそこから彼らは逃げるので放置。他に出口がなければ酸素が足りなくて意識不明になる。その後風魔法で新鮮な空気をイリスとクロエの周りだけ保ちながら中に入って荷物にならなそうな金目のものを強奪。
その時に扉などがあり誰かが残っているようならクロエの魅了でおしまい。
「簡単でしょう?」
「俺は今初めてクロエとイリスがとんでもない悪党なんじゃないかと思ってるよ」
特にあえて生乾きの木を集めるところなんて悪さ際立つぜ。木は乾燥させると煙が減るから逆に増やしたいなら生乾きを使うという中々にひどい作戦だ。でも無力化するならいい方法だとは思う。
「あんまり動じないのにはそんな理由が……」
得意げに語ったクロエとイリスだがみんな若干微妙な表情だった。境遇的には大変だっただろうしエルフだからなかなか街にも入れない。だから盗賊狩り。
盗賊の財産は基本的に倒した人の物という倫理観の世界だからこそなせる稼業だろう。悪く言うと盗賊だけど良く言えば賞金稼ぎって事になるな。手口があれで正義というのはちょっと難しいけど。
「というわけだから任せてくれていいわよ」
「それなら私も同行させていただいても?」
「別に良いわよ。というかサキュバスなら盗賊を従えることも出来るから荷物の運び出しも出来て一石二鳥ね」
サッキュンの同行が一瞬で決まった。あぶり出し作戦はサキュバスがいれば必要なくなりそうだけど絶対こいつらやるよな。だってすんごい楽しそうなんだもん。楽しそうなロリを止めることなど俺には出来ない。
「ええと、そうだな。じゃあやりすぎないように頼むわ」
あかねの指示のもとクロエ達は行ってしまった。馬車に残されたのは俺とフラフィーのみ。あいつらいると本当に近接職の出番ないな。
          
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