金髪縦ロール無双~無実の罪で国外追放された元天才参謀、世界唯一の女性Sランク冒険者になった途端戻って来いと言われましたがもう遅い。私の居なくなった国は急激に弱体化したようです~
第38話 メイドの実力
アリーセとセシールが戦闘態勢に入ると、襲ってきた敵は、しばらくして姿を見せた。
「流石はSランク。やはり、一筋縄ではいかぬか」
黒いローブに身を包んだ、野太い声の男が言った。
顔はローブで隠されているため、確認することが出来ない。
「私を襲う理由は何だ?」
アリーセのスイッチが入ってしまった。
「俺も、お嬢ちゃんに恨みは無いが、金貰っちまったもんでね」
「金で雇われたゴミか」
ローブの男の後ろには、明らかに柄が悪い男たちが立っていた。
おおかた、こいつらも金を積まれたんだろう。
アリーセは、少々、この国でも目立ち過ぎたのだろう。
「ゴミ呼ばわりですか」
「ゴミはゴミだろ」
アリーセは全力の殺気を放つ。
「こりゃ、凄い殺気だな……」
襲ってきた男たちが一瞬たじろぐ。
「セシール、どっちやります?」
「近い方で」
「では、ローブの男は私が」
担当を決めた所で、アリーセは金髪縦ロールに硬化魔法と重力制御魔法を展開するのと同時に、剣に手をかけた。
「おらぁ!!」
セシールに向かって、剣が振り下ろされた。
それを、ひらりと、鮮やかに躱す。
そのまま、男の胸の位置に、全力の蹴りがお見舞いされていた。
男は、地面をバウンドするかのように転がり、後ろの廃墟の壁に激突していた。
「見事だな……」
アリーセは思わず、呟いた。
「おっと」
その時、もう一本の針が、アリーセに向かって飛んできていた。
それを、硬化させた金髪縦ロールではじき返した。
「嘘だろ……何だそれは」
「いちいち説明する義理は無いわ」
アリーセは腰に挿した剣を抜く。
そのまま、一気に間合いを詰めると、ローブの男の腹に剣の峰を叩き込んだ。
「うぅ」
情けないうめき声を上げ、ローブの男のはその場で意識を刈り取られた。
「かっは……」
セシールの方を向くと、もう一人の、柄の悪い男が鳩尾に拳を叩き込まれていた。
肺の空気が押し出され、その場でうずくまった。
そこに、すかさず、かかと落としがヒットし、完全に気絶した。
「お嬢様、お怪我はありませんか?」
「ええ、この程度でしたら造作もありませんわ」
所詮は金で雇われたような人間である。
対した実力は持ち合わせていなかった。
「後始末は私がやっておきますので、お嬢様はご用事を済ませてきてください」
「分かりましたわ。助かるわ」
襲ってきた奴らを魔法で拘束すると、その場はセシールに任せることとした。
「私も少し目立ち過ぎましたかね」
そんなことを考えながらもギルドへと向かった。
ギルドの前に到着すると、扉を開ける。
中に入ると視線は集まるが、気にしたら負けである。
極力、気にしないような素振りで、ギルドの依頼が貼りだされている掲示板を眺めていた。
「アリーセさん、ちょうど良かったです」
後ろから声を掛けられた。
振り向くと、そこには、ギルドの受付嬢が立っていた。
「流石はSランク。やはり、一筋縄ではいかぬか」
黒いローブに身を包んだ、野太い声の男が言った。
顔はローブで隠されているため、確認することが出来ない。
「私を襲う理由は何だ?」
アリーセのスイッチが入ってしまった。
「俺も、お嬢ちゃんに恨みは無いが、金貰っちまったもんでね」
「金で雇われたゴミか」
ローブの男の後ろには、明らかに柄が悪い男たちが立っていた。
おおかた、こいつらも金を積まれたんだろう。
アリーセは、少々、この国でも目立ち過ぎたのだろう。
「ゴミ呼ばわりですか」
「ゴミはゴミだろ」
アリーセは全力の殺気を放つ。
「こりゃ、凄い殺気だな……」
襲ってきた男たちが一瞬たじろぐ。
「セシール、どっちやります?」
「近い方で」
「では、ローブの男は私が」
担当を決めた所で、アリーセは金髪縦ロールに硬化魔法と重力制御魔法を展開するのと同時に、剣に手をかけた。
「おらぁ!!」
セシールに向かって、剣が振り下ろされた。
それを、ひらりと、鮮やかに躱す。
そのまま、男の胸の位置に、全力の蹴りがお見舞いされていた。
男は、地面をバウンドするかのように転がり、後ろの廃墟の壁に激突していた。
「見事だな……」
アリーセは思わず、呟いた。
「おっと」
その時、もう一本の針が、アリーセに向かって飛んできていた。
それを、硬化させた金髪縦ロールではじき返した。
「嘘だろ……何だそれは」
「いちいち説明する義理は無いわ」
アリーセは腰に挿した剣を抜く。
そのまま、一気に間合いを詰めると、ローブの男の腹に剣の峰を叩き込んだ。
「うぅ」
情けないうめき声を上げ、ローブの男のはその場で意識を刈り取られた。
「かっは……」
セシールの方を向くと、もう一人の、柄の悪い男が鳩尾に拳を叩き込まれていた。
肺の空気が押し出され、その場でうずくまった。
そこに、すかさず、かかと落としがヒットし、完全に気絶した。
「お嬢様、お怪我はありませんか?」
「ええ、この程度でしたら造作もありませんわ」
所詮は金で雇われたような人間である。
対した実力は持ち合わせていなかった。
「後始末は私がやっておきますので、お嬢様はご用事を済ませてきてください」
「分かりましたわ。助かるわ」
襲ってきた奴らを魔法で拘束すると、その場はセシールに任せることとした。
「私も少し目立ち過ぎましたかね」
そんなことを考えながらもギルドへと向かった。
ギルドの前に到着すると、扉を開ける。
中に入ると視線は集まるが、気にしたら負けである。
極力、気にしないような素振りで、ギルドの依頼が貼りだされている掲示板を眺めていた。
「アリーセさん、ちょうど良かったです」
後ろから声を掛けられた。
振り向くと、そこには、ギルドの受付嬢が立っていた。
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