金髪縦ロール無双~無実の罪で国外追放された元天才参謀、世界唯一の女性Sランク冒険者になった途端戻って来いと言われましたがもう遅い。私の居なくなった国は急激に弱体化したようです~
第10話 冒険者の道へ
アリーセは、冒険者登録をするため、侯爵から貰った、紹介状を手に、メールスギルド本部へと向かっていた。
「ここですわね」
侯爵家を出て、数分。
王都の中心に、メールスギルド本部の建物があった。
中へと入ると、どこか殺伐とした雰囲気がある。
若い女性は珍しいのか、視線がアリーセに集まる。
「あの、ギルマスにお会いしたいのですわ」
ギルドの受付嬢に、侯爵家の家紋が描かれ、紹介状と書かれた封筒を渡した。
「こ、これは、侯爵様の家紋……!? すぐに、確認して参ります!」
そう言うと受付嬢は、奥へと入って行った。
「お待たせして、申し訳ございません。ギルマスがお会いになるそうなのでこちらへどうぞ」
アリーセはギルドマスター執務室へと案内された。
「君がアリーセさんだね。まあ、座りなさい」
「失礼いたしますわ」
ギルマスに促され、ソファーに腰を下ろした。
ギルマスもアリーセの対面のソファーに腰を降ろす。
「ワシは、ここメールスギルド本部のギルドマスター、エルマーと申します」
エルマーと名乗ったギルマスは、50代後半で、白髪交じりの頭にガッチリとした体格をしていた。
数多くの修羅場をくぐって来たことが見て取れた。
「アリーセ・ベートですわ」
「オーダン侯爵とは古くからの知り合いでな、あいつが紹介状まで書いたのは、お前さんが初めてだから驚いたぞ」
「そうなのですね」
「それで、この紹介状に書かれていることは本当なのかね?」
その紹介状には、アリーセがミューレン王国で作戦参謀だったこと、無実の罪を被せられ、国外追放されたことなど、ミューレン王国でされた仕打ちが書かれていた。
「ええ、事実ですわ。私はミューレン王国で作戦参謀でしたが、公爵は私のことをよく思っていませんでしたわ。若い女って言うのが気に食わなかったんでしょうね」
「それは、災難だったな……」
「信じて下さるんですね」
「あの、オーダン侯爵が嘘をつくとは思えんからな」
オーダン侯爵はかなり、この国では信頼されているのだろう。
「それで、冒険者登録したいとの事だったな?」
「はい、そうですわ」
「それで、今回の冒険者登録なんだがな、君の実力を考えてだな、ワシの権限でAランクスタートということにしたい」
「え、よろしいのですの?」
冒険者はFランクからスタートし、実績を残すにつれ、少しずつ上がっていくものなのだ。
それを、一気にすっ飛ばし、Aランクスタートと言っているのだ。
常識ではありえないことだ。
「ああ、君の噂はワシも聞いたことがある。かなり優秀な参謀だったようじゃないか。Sランクと言いたい所だが、ワシの権限ではAランクが限界なんじゃよ」
「いえ、充分すぎますわ。ありがとうございますわ」
「いいんじゃよ。ソフィはワシの孫みたいなもんじゃ。それを守ってくれたのだから当然のことよ。明日、ギルドカードを発行するから取りに来なさい」
「承知しましたわ。色々ありがとうございます」
そう言うと、アリーセは立ち上がり、ギルド本部を後にした。
          
「ここですわね」
侯爵家を出て、数分。
王都の中心に、メールスギルド本部の建物があった。
中へと入ると、どこか殺伐とした雰囲気がある。
若い女性は珍しいのか、視線がアリーセに集まる。
「あの、ギルマスにお会いしたいのですわ」
ギルドの受付嬢に、侯爵家の家紋が描かれ、紹介状と書かれた封筒を渡した。
「こ、これは、侯爵様の家紋……!? すぐに、確認して参ります!」
そう言うと受付嬢は、奥へと入って行った。
「お待たせして、申し訳ございません。ギルマスがお会いになるそうなのでこちらへどうぞ」
アリーセはギルドマスター執務室へと案内された。
「君がアリーセさんだね。まあ、座りなさい」
「失礼いたしますわ」
ギルマスに促され、ソファーに腰を下ろした。
ギルマスもアリーセの対面のソファーに腰を降ろす。
「ワシは、ここメールスギルド本部のギルドマスター、エルマーと申します」
エルマーと名乗ったギルマスは、50代後半で、白髪交じりの頭にガッチリとした体格をしていた。
数多くの修羅場をくぐって来たことが見て取れた。
「アリーセ・ベートですわ」
「オーダン侯爵とは古くからの知り合いでな、あいつが紹介状まで書いたのは、お前さんが初めてだから驚いたぞ」
「そうなのですね」
「それで、この紹介状に書かれていることは本当なのかね?」
その紹介状には、アリーセがミューレン王国で作戦参謀だったこと、無実の罪を被せられ、国外追放されたことなど、ミューレン王国でされた仕打ちが書かれていた。
「ええ、事実ですわ。私はミューレン王国で作戦参謀でしたが、公爵は私のことをよく思っていませんでしたわ。若い女って言うのが気に食わなかったんでしょうね」
「それは、災難だったな……」
「信じて下さるんですね」
「あの、オーダン侯爵が嘘をつくとは思えんからな」
オーダン侯爵はかなり、この国では信頼されているのだろう。
「それで、冒険者登録したいとの事だったな?」
「はい、そうですわ」
「それで、今回の冒険者登録なんだがな、君の実力を考えてだな、ワシの権限でAランクスタートということにしたい」
「え、よろしいのですの?」
冒険者はFランクからスタートし、実績を残すにつれ、少しずつ上がっていくものなのだ。
それを、一気にすっ飛ばし、Aランクスタートと言っているのだ。
常識ではありえないことだ。
「ああ、君の噂はワシも聞いたことがある。かなり優秀な参謀だったようじゃないか。Sランクと言いたい所だが、ワシの権限ではAランクが限界なんじゃよ」
「いえ、充分すぎますわ。ありがとうございますわ」
「いいんじゃよ。ソフィはワシの孫みたいなもんじゃ。それを守ってくれたのだから当然のことよ。明日、ギルドカードを発行するから取りに来なさい」
「承知しましたわ。色々ありがとうございます」
そう言うと、アリーセは立ち上がり、ギルド本部を後にした。
          
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