悪役令嬢をすくい散らかす、日本の高校生に転生した最強神!

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106話 『主人公』VS『プライマルメモリ・ヨグ=ソトース』


 106話 『主人公』VS『プライマルメモリ・ヨグ=ソトース』

「私は、アウターゴッドの頂点。混沌を支配する神。全にして一、一にして全なる者。つまりは真理の具現。神々の頂点、虚空の王が刻んだ記憶。プライマルメモリ・ヨグ=ソトースである」

「丁寧な自己紹介、いたみいるぜ。マナーとしては、こっちも自己紹介を返すべきなんだろうが、しかし、ご覧の通り、こっちは大所帯なんでなぁ……さすがに、一人一人自己紹介をしていたら日が暮れる……ということで」

 この場にいる全員の存在感が増していく。
 ビリビリと、時空を揺らす覇気の嵐。

「問答無用で殺すから……できれば、サクっと死んでくれ」

 殺戮宣言した直後、
 この場にいる全員が、
 それぞれの切り札を、
 惜しみなく投入した。

 マザコンの熾天使は、山ほどの強力な天使軍を展開し、
 厨二の聖なる死神は、極悪な剣翼で世界をズタズタに、
 煽り厨の寿司殺神は、激烈な武で前衛を担当している。

 他にも、大量に存在している『主人公格』の化け物どもが、
 自分に出来る全てを投入して、
 目の前にたつ『プライマルメモリ・ヨグ=ソトース』を殺そうと奮迅。

 とんでもない規模のレイドバトル。
 異次元の戦争。
 敵も味方も含め、ここにいる一人一人が、世界の全てを背負える最強格の化け物、

 そんな溢れんばかりの力を持つ化け物どもが、
 えげつない数の束になって、
 究極の可能性を魅せつけ合う地獄のパーティ。

 とにかく荘厳で豪快で華麗で、
 すべてが、ピカピカしていて、
 なにもかもが輝いて見えた。

 神の絵画。
 美しさの結晶。

 存在値1兆を超える1000体前後の天使たちが輪になって、
 それぞれが、複雑なジオメトリを世界に刻んでいく。
 完璧なフォーメーションで、マザコン熾天使たちをサポートしていく。

 マザコン熾天使が展開している天使軍の練度は破格。
 彼が有するプライマルプラチナスペシャル『狂騒神曲(きょうそうしんきょく)』によって強化された天使たちのスペックは、虚空の王にも届きうる。

 そんな天使のサポートを受けながら、
 厨二の聖なる死神は天高く舞う。


「顕現せよ!! リミットブレイクウェポン、パーフェクト・トゥルーヒーローォオオオッッ!!!」


 キュィイインッッ!
 と、叫びに呼応する駆動音が世界に響く。
 その直後――
 ガチャガチャガチャッッ!!
 と、音をたてて、想いの結晶が具現化されていく。
 現れたのは『命の希望』を模したような巨大な銃。

 体の5倍はある超巨大な大口径のビームライフル。
 地面に固定されているがレティクルは自由。

「これ、ロマン砲型で、当てるの難しいから、サポートよろしくぅ♪」

 その要請を受けて、
 煽り厨の寿司殺神が、
 バキバキに膨れ上がったオーラを拳に込めて、

「真・究極超殺神遊戯ぃいいいっっ!!!」

 邪の神気で満たされた拳が、
 ヨグの中心に命中。
 範囲攻撃型に調節された、その超絶エネルギーは、
 まるで、核分裂のように、
 128体のヨグ全てを覆い尽くしていく。

 全身がしびれて動けなくなっている128体のヨグ。
 サポートはそれだけでは止まらない。
 他にも無数に存在する旧き主人公たちが、
 それぞれの最強を遠慮なく投入して、
 ヨグの動きを殺していく。

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