悪役令嬢をすくい散らかす、日本の高校生に転生した最強神!

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

41話 神は覚醒するたび、遥かにパワーが増す。その覚醒を、神は、あと――


 41話 神は覚醒するたび、遥かにパワーが増す。その覚醒を、神は、あと――


「ああ、勝てる。俺は、おそろしく強くなった。――つぅか、お前、ほんとはビビってんだろ? 分かるぜ。今の俺は、お前の半分くらいまでは届いた。圧倒的戦闘力を持つ俺に、ここまで差を詰められたお前に待っている未来は死あるのみ」


 『カイケル装備&GOOのパッシブスキル』のおかげで、
 最終的な存在値を1000億以上にまで引き上げることができたセン。
 
 えげつないパワーアップを果たしたことで、
 心に余裕ができたセンは、

「泣いて命乞いするなら、眷属にするだけで許してやるが、どうする? 逆らえば、もちろん、ボコボコにした上で眷属にさせてもらう。どっちにしろ、結果は変わらないんだから、楽な道を選べばいいと、俺なんかは思うわけだが、いかがか?」

 と、だいぶイキったことを口にする。

 そんなセンに、
 マイノグーラは、

「ふふ……」

 と、笑ってから、



「――虹気――」



 そうつぶやくと、
 マイノグーラの全身を、
 虹色のオーラが纏い始めた。

 それだけでも、
 センは、

「ぺっ?」

 自分の愚かさを嘆くに十分だったのだが、
 しかし、マイノグーラは、

「この程度では、まだ、『勝てるかもしれない』という愚かな夢を抱かせてしまうかな」

 ニヤニヤしたまま、そう言いながら、
 さらに、全身に力を込めて、

「――虹神気――」

 もっと神々しい光に包まれる。
 際限なく膨れ上がる外なる神。

 それを見て、センは、

「……ぃ、ぃや、あの……」

 アホウのように鼻水を垂れ流して茫然とするばかり。

 そんなセンに対し、
 マイノグーラは、とどまることを知らず、


「さらに、もう一段階、いってみようか?」


 ニィと、嗜虐心でいっぱいの顔をして、



「――超虹神気――」



 さらなる果てへと突き進む。

 『基本状態』のころと比べて、エグいほどに数値を増した神。
 初期状態だと、センの倍程度だったが、しかし、
 超虹神気を積んだ今のマイノグーラは、
 軽く、センの10倍以上の力を持つ。

 ただ数値が膨らんだだけではなく、
 『虹気』の持つ固有強化によって、
 オーラがキレッキレになっている。

 反応速度と攻撃性能の大幅なパワーアップ。
 すなわち、戦闘力の底上げ。

 無数の覚醒技を乱舞させることで、
 センを置き去りにしていくマイノグーラ。

 凶悪な輝きの中にいるマイノグーラは、
 はるかなる高みから、



「あらためて、もう一度聞こう。愚かな者よ。貴様は、この私に勝てると思うか?」


 その問いかけに対し、
 センは、数秒ほど呆けていたものの、
 しかし、歯をむき出しにして、
 必要以上に大きい声で、

「ああ! 思ってるよ! 思ってるに決まってんだろ! 悪いかぁ!」

 と、なかば、ヤケクソに叫ぶものの、
 しかし、

「……本当に?」

 マイノグーラに、
 もう一度尋ねられたことで、
 ギチリと奥歯をかみしめ、

「うそじゃ、ぼけぇ! いけるわけねぇだろ! ふざけんな、カスが! 何度も、何度も、覚醒しやがって! 卑怯だぞ! お前は、アレだ! ダメだ! 何がどうとは言えんけど、とにかくダメだ! 反省しろ!」


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