悪役令嬢をすくい散らかす、日本の高校生に転生した最強神!
49話 薬宮トコの呪いを解いたのは俺だ! 知らんけど!
49話 薬宮トコの呪いを解いたのは俺だ! 知らんけど!
「トコの呪いが……昨夜、急に解けたらしいのだけど、なぜだか分かる?」
「……」
そこで、センの頭の中では、
なぜか、いの一番に、
『図虚空』のことが浮かんだ。
(……別に、何か確証があるってワケじゃない……だが、おそらく……)
状況証拠とすら呼べない代物。
そんな『心もとない前提』ばかりだが、
しかし、『繋がっている』としか思えない情報たちが、
センの頭の中で、無駄にグルグルとウズをまいている。
「あの子にかけられていた『アウターゴッド召喚』の呪いは、凄まじく強固で、どんな解呪方法を試しても、まったく寄せ付けなかった」
当たり前の話だが、彼女たちは、必死になって解呪方法を探していた。
けれど、何をしても、ビクともしなかった。
トコにかけられた呪いは、ハンパな代物ではなかった。
「……神話生物対策委員会は、多くの問題を抱えているけど、その中でも、最高位の厄介事が、トコの呪いだった。対処法を見つけないと、2年以内に、トコは自殺をしないといけないから……なのに、昨夜、突然……」
「理由は知らんけど、呪いが解けたんなら、良かったじゃねぇか。『なんか知らんけど、いえーい、らっきぃ』で処理しておけばいいだろ」
そんなセンの対応を受けて、
紅院は、ピンとくる。
「……やっぱり、あんたが何かしたの?」
「なんで、そう思う?」
「なんとなく……そんな気がした……明確な理由とかは、とくにない……本当に、なんとなく……」
「きわめて非論理的な見解だな。実につまらない。もっと言えば、話にならない」
そう言い捨ててから、
センは、きびすを返して、
教室へと戻ろうとする。
紅院は、
そんなセンの腕を引き留めて、
「話はまだ終わっていないわ。もし、あなたが何かをした結果として、トコの呪いが解けたのであれば、せめて、お礼ぐらいはさせてもらいたい。受けた恩は返すのが私の流儀」
「OK。じゃあ、よく聞け。薬宮の呪いを解いたのは俺だ。方法は聞くな、知らんから。おそらく、俺は、生きているだけでも、世界を照らしてしまうんだろう。なんて罪な男なんだ。やれやれ」
大仰に首を横に振りつつ、
「……ま、とにもかくにも、俺は、薬宮の呪いを解いたわけだから、お前に命令を下す権利を有したわけだ。よって、これから、勅命を下す。耳をかっぽじれ」
と、丁寧な前を置いてから、カっと目を開き、
「――今後、できるだけ、俺に関わるな! お前らみたいな、面倒ごとの公約数みたいな連中とは、もう、ほんと、関わりたくないんだ! 以上っっ!」
「……面倒ごとの公約数って、どういう意味?」
「気にするな。『俺の言葉』は、基本的に終わっている。『中身』と一緒さ。こんなヤベェやつとは、お前らサイドからしても、関わりたくないだろ? というわけで、今後、俺に対する態度は、丁重なるシカトでよろしく」
そう言い捨てると、
センは、紅院を振り切って、
教室へと戻っていった。
「トコの呪いが……昨夜、急に解けたらしいのだけど、なぜだか分かる?」
「……」
そこで、センの頭の中では、
なぜか、いの一番に、
『図虚空』のことが浮かんだ。
(……別に、何か確証があるってワケじゃない……だが、おそらく……)
状況証拠とすら呼べない代物。
そんな『心もとない前提』ばかりだが、
しかし、『繋がっている』としか思えない情報たちが、
センの頭の中で、無駄にグルグルとウズをまいている。
「あの子にかけられていた『アウターゴッド召喚』の呪いは、凄まじく強固で、どんな解呪方法を試しても、まったく寄せ付けなかった」
当たり前の話だが、彼女たちは、必死になって解呪方法を探していた。
けれど、何をしても、ビクともしなかった。
トコにかけられた呪いは、ハンパな代物ではなかった。
「……神話生物対策委員会は、多くの問題を抱えているけど、その中でも、最高位の厄介事が、トコの呪いだった。対処法を見つけないと、2年以内に、トコは自殺をしないといけないから……なのに、昨夜、突然……」
「理由は知らんけど、呪いが解けたんなら、良かったじゃねぇか。『なんか知らんけど、いえーい、らっきぃ』で処理しておけばいいだろ」
そんなセンの対応を受けて、
紅院は、ピンとくる。
「……やっぱり、あんたが何かしたの?」
「なんで、そう思う?」
「なんとなく……そんな気がした……明確な理由とかは、とくにない……本当に、なんとなく……」
「きわめて非論理的な見解だな。実につまらない。もっと言えば、話にならない」
そう言い捨ててから、
センは、きびすを返して、
教室へと戻ろうとする。
紅院は、
そんなセンの腕を引き留めて、
「話はまだ終わっていないわ。もし、あなたが何かをした結果として、トコの呪いが解けたのであれば、せめて、お礼ぐらいはさせてもらいたい。受けた恩は返すのが私の流儀」
「OK。じゃあ、よく聞け。薬宮の呪いを解いたのは俺だ。方法は聞くな、知らんから。おそらく、俺は、生きているだけでも、世界を照らしてしまうんだろう。なんて罪な男なんだ。やれやれ」
大仰に首を横に振りつつ、
「……ま、とにもかくにも、俺は、薬宮の呪いを解いたわけだから、お前に命令を下す権利を有したわけだ。よって、これから、勅命を下す。耳をかっぽじれ」
と、丁寧な前を置いてから、カっと目を開き、
「――今後、できるだけ、俺に関わるな! お前らみたいな、面倒ごとの公約数みたいな連中とは、もう、ほんと、関わりたくないんだ! 以上っっ!」
「……面倒ごとの公約数って、どういう意味?」
「気にするな。『俺の言葉』は、基本的に終わっている。『中身』と一緒さ。こんなヤベェやつとは、お前らサイドからしても、関わりたくないだろ? というわけで、今後、俺に対する態度は、丁重なるシカトでよろしく」
そう言い捨てると、
センは、紅院を振り切って、
教室へと戻っていった。
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