悪役令嬢をすくい散らかす、日本の高校生に転生した最強神!
7話 アレはちょっと違うしにゃぁ……うーん……えーっと……
7話 アレはちょっと違うしにゃぁ……うーん……えーっと……
「K5ってのは『聞く耳もたない5人組』って意味なのか?」
「ねぇ、ねぇ、センセー。センセーは、ツミカさんの、どこが好きぃ?」
「……非常に難しい質問だな。好きじゃないところなら、いくらでも言えるんだがなぁ……急な恋人ノリをかましてくるところとか、唐突に話が飛ぶところとか、衝撃的にウザいところとか、撃滅的に人の話を聞かないところとか、常識が抹殺されているところとか、根本的な人間性とか」
『小粋な返し』でカウンターを決めていくセン。
しかし、セン程度のカウンターで崩れ落ちるほど、
茶柱の異次元性はヌルくない。
「ツミカさんが思う『センセーの好きなところ』はねぇ……うーんとねぇ……えーっとねぇ……あー……ちょっと待ってねぇ……んー……アレはちょっと違うしにゃぁ……んー、んん……」
カウンターにあわせたカウンター。
心臓に食い込むコークスクリュー。
センは、ビキビキと表情をゆがませつつも、
しかし、どうにか、ムリヤリ、冷静に、
「ど、どうした? 恋人の好きなところくらい、パっといえるだろ?」
「えーっと……んー……くっそぉ……ないにゃぁ……もう……キツイにゃぁ……この男、不細工だし、目つき悪いし、頭悪そうだし、不細工だし……」
「お前の中では『大事なこと』か知らんが、ブサイクを、二回も言わんでいい。心が木っ端みじんになるだろうが」
「へちゃむくれだし、髪質ゴワゴワだし、目の下の変なクマがキショいし、性格イカれているし、性根は腐っているし、みっともないヒョロガリだし」
「もういい! 俺の欠点を数えるのはそこまでだ!」
「……うぅぅ……いい所が微塵も見つからないにゃぁ……苦しいにゃぁ……辛いにゃぁ……なんで、ツミカさんが、こんな地獄を味わわないといけないのかにゃぁ……」
「そんな、泣きそうになるくらいなら、考えなくていい! ほんのちょっとだけ乗ってはみたものの、あまりのしんどさに、こっちが泣きそうだ!」
「ちょ、ちょっと、待ってほしいにゃ……出してみせるから……どうにかして、ひねり出してみせるから……ツミカさんなら、この『ミレニアム懸賞問題が裸足で逃げ出す難問』も解けるはずだから……すでに、この短時間で、ここまで出かかっているから」
と言いながら、ヘソの下らへんに手刀を当てる茶柱。
「せめて、その手は、ノド付近にあててくれんかね!! あとなぁ! さすがに、ミレニアムを解くよりも、俺を褒める方が簡単だ!! ここだけは自信をもっていえるぞ! いや、まあ、当たり前の話だから、自信を持つもクソもないんだが!」
「あー、もう! ないにゃぁあ! 腹たつにゃぁあああ!」
ついには、頭をかきむしりだした茶柱に、
センは、心底しんどそうな顔で、
「なるほど。これが恋人同士の会話か……たーのしー」
全力でシニカルを決め込んでいく。
深いため息をつき、
どうにか落ち着こうと、コーヒーを飲んでから、
「で? 話って? そろそろ、本題に入れ。俺だってヒマじゃないんだ」
「本題はもう終わっているにゃ。交際宣言とデートの約束。それが呼び出した目的にゃ」
「……いや、そんな『明らかな小ボケ』が本題なわけ――」
「じゃ、というわけで、今日の夜8時ぐらいに、時空ヶ丘学園の正門前で集合ということで。ばーいにゃ」
そう言うと、
茶柱は、
颯爽と、喫茶店を後にした。
残されたセンは、
コーヒーを飲み干しつつ、
「……人生初の彼女ができましたー、わー、うれしー……」
しんどそうな顔で、ボソっと、そうつぶや
「K5ってのは『聞く耳もたない5人組』って意味なのか?」
「ねぇ、ねぇ、センセー。センセーは、ツミカさんの、どこが好きぃ?」
「……非常に難しい質問だな。好きじゃないところなら、いくらでも言えるんだがなぁ……急な恋人ノリをかましてくるところとか、唐突に話が飛ぶところとか、衝撃的にウザいところとか、撃滅的に人の話を聞かないところとか、常識が抹殺されているところとか、根本的な人間性とか」
『小粋な返し』でカウンターを決めていくセン。
しかし、セン程度のカウンターで崩れ落ちるほど、
茶柱の異次元性はヌルくない。
「ツミカさんが思う『センセーの好きなところ』はねぇ……うーんとねぇ……えーっとねぇ……あー……ちょっと待ってねぇ……んー……アレはちょっと違うしにゃぁ……んー、んん……」
カウンターにあわせたカウンター。
心臓に食い込むコークスクリュー。
センは、ビキビキと表情をゆがませつつも、
しかし、どうにか、ムリヤリ、冷静に、
「ど、どうした? 恋人の好きなところくらい、パっといえるだろ?」
「えーっと……んー……くっそぉ……ないにゃぁ……もう……キツイにゃぁ……この男、不細工だし、目つき悪いし、頭悪そうだし、不細工だし……」
「お前の中では『大事なこと』か知らんが、ブサイクを、二回も言わんでいい。心が木っ端みじんになるだろうが」
「へちゃむくれだし、髪質ゴワゴワだし、目の下の変なクマがキショいし、性格イカれているし、性根は腐っているし、みっともないヒョロガリだし」
「もういい! 俺の欠点を数えるのはそこまでだ!」
「……うぅぅ……いい所が微塵も見つからないにゃぁ……苦しいにゃぁ……辛いにゃぁ……なんで、ツミカさんが、こんな地獄を味わわないといけないのかにゃぁ……」
「そんな、泣きそうになるくらいなら、考えなくていい! ほんのちょっとだけ乗ってはみたものの、あまりのしんどさに、こっちが泣きそうだ!」
「ちょ、ちょっと、待ってほしいにゃ……出してみせるから……どうにかして、ひねり出してみせるから……ツミカさんなら、この『ミレニアム懸賞問題が裸足で逃げ出す難問』も解けるはずだから……すでに、この短時間で、ここまで出かかっているから」
と言いながら、ヘソの下らへんに手刀を当てる茶柱。
「せめて、その手は、ノド付近にあててくれんかね!! あとなぁ! さすがに、ミレニアムを解くよりも、俺を褒める方が簡単だ!! ここだけは自信をもっていえるぞ! いや、まあ、当たり前の話だから、自信を持つもクソもないんだが!」
「あー、もう! ないにゃぁあ! 腹たつにゃぁあああ!」
ついには、頭をかきむしりだした茶柱に、
センは、心底しんどそうな顔で、
「なるほど。これが恋人同士の会話か……たーのしー」
全力でシニカルを決め込んでいく。
深いため息をつき、
どうにか落ち着こうと、コーヒーを飲んでから、
「で? 話って? そろそろ、本題に入れ。俺だってヒマじゃないんだ」
「本題はもう終わっているにゃ。交際宣言とデートの約束。それが呼び出した目的にゃ」
「……いや、そんな『明らかな小ボケ』が本題なわけ――」
「じゃ、というわけで、今日の夜8時ぐらいに、時空ヶ丘学園の正門前で集合ということで。ばーいにゃ」
そう言うと、
茶柱は、
颯爽と、喫茶店を後にした。
残されたセンは、
コーヒーを飲み干しつつ、
「……人生初の彼女ができましたー、わー、うれしー……」
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