悪役令嬢をすくい散らかす、日本の高校生に転生した最強神!
49話 アホばっかり。
49話 アホばっかり。
「……最後まで姉貴気取りか。腹たつわぁ」
トコは、薄く微笑んでから、キっと表情を締めて、
「ヒドラ……一緒に死んでくれるか?」
言葉を投げかけられて、
二頭身のドラゴンは、パタパタと空を飛びながら、
「きゅいっ」
と元気よく返事をする。
飼い主に似て気合いが入っている。
――トコは、視線を、ロイガーに固定させたまま、
「マナミ。ツミカ。南雲。……あと、閃。あんたらは逃げぇ。あたしとミレーの二人で、どうにか――」
「アポロ、いけますか?」
「メギド、なんか、おもしろそうだから、ちょっと、手を貸してほしいにゃぁ」
アポロは若干怯え気味だが、決して目は死んでおらず、
メギドは、飼い主に似て、ポケーっとしている。
臨戦態勢に入った二人を尻目に、トコは苦笑する。
「……アホばっかりやなぁ。しゃーない、南雲。あんただけでも逃げぇ。それで、この緊急事態を全世界に伝えるんや。とりあえず、まずは、この名刺の番号に連絡を入れて、あたしらがガチでヤバいってことを伝えてくれ。その一言だけでも、まあ、いろいろ、理解してくれるやろ。ここまで切羽詰まった状況になると、理解してもらえたところで、何がどうなるってワケでもないけど……もしかしたら、『あたしらも知らん隠し玉』とか、あるかもしれんし……」
そう言いながら、金縁の名刺を渡すトコ。
南雲ナオは『どうしたらいいか分からない』といった顔で、
おろおろしているばかり。
その様子を見て、トコはため息をつき、
センに視線を向けて、
「あんたは、この子より、まだ冷静そうやな……頼んでええか?」
そう言われたセンは、
そこで、トコから視線を外し、
「あの、ロイガーさん、ちょっといいすか」
右手をあげて、ロイガーに声をかける。
「……なんだ?」
「まだ、待ってもらえる感じですか? それとも、そろそろタイムリミットですか?」
「……貴様らの準備が終わるまでは待ってやる。私の前から逃げようとした際に『どうするか』までは教えてやらないが。……あと『外部に助けを求める』というのも、あまりお勧めしない。まあ、現状だと、電波をジャミングしているから、ここから助けを求めるのは、不可能だが」
「あ、そうすか。どうも」
そう言ってから、
センは、トコに視線を向けて、
「優しいロイガーさんは、まだ待ってくれるみたいだから、もう少しだけ、相談をしよう。現状の俺は、あまりにも状況が見えてなさすぎる。まず、聞きたいんだが、その番号は、どこにつながっている?」
「……冷静どころの騒ぎちゃうな……どうなってんねん、ジブン……」
心底からの『呆れ』を口にしてから、
「……300人委員会直属・神話生物対策委員会本部や。戦闘員は、現状、あたしら4人だけやけど、サポートしてくれるスタッフは死ぬほどおる。一応、ほんまにヤバい時は、世界中の軍を動かすことも出来んことはない巨大組織。まあ、軍を出したところで、下位ならともかく、上位のGOOには歯が立たんけど」
          
「……最後まで姉貴気取りか。腹たつわぁ」
トコは、薄く微笑んでから、キっと表情を締めて、
「ヒドラ……一緒に死んでくれるか?」
言葉を投げかけられて、
二頭身のドラゴンは、パタパタと空を飛びながら、
「きゅいっ」
と元気よく返事をする。
飼い主に似て気合いが入っている。
――トコは、視線を、ロイガーに固定させたまま、
「マナミ。ツミカ。南雲。……あと、閃。あんたらは逃げぇ。あたしとミレーの二人で、どうにか――」
「アポロ、いけますか?」
「メギド、なんか、おもしろそうだから、ちょっと、手を貸してほしいにゃぁ」
アポロは若干怯え気味だが、決して目は死んでおらず、
メギドは、飼い主に似て、ポケーっとしている。
臨戦態勢に入った二人を尻目に、トコは苦笑する。
「……アホばっかりやなぁ。しゃーない、南雲。あんただけでも逃げぇ。それで、この緊急事態を全世界に伝えるんや。とりあえず、まずは、この名刺の番号に連絡を入れて、あたしらがガチでヤバいってことを伝えてくれ。その一言だけでも、まあ、いろいろ、理解してくれるやろ。ここまで切羽詰まった状況になると、理解してもらえたところで、何がどうなるってワケでもないけど……もしかしたら、『あたしらも知らん隠し玉』とか、あるかもしれんし……」
そう言いながら、金縁の名刺を渡すトコ。
南雲ナオは『どうしたらいいか分からない』といった顔で、
おろおろしているばかり。
その様子を見て、トコはため息をつき、
センに視線を向けて、
「あんたは、この子より、まだ冷静そうやな……頼んでええか?」
そう言われたセンは、
そこで、トコから視線を外し、
「あの、ロイガーさん、ちょっといいすか」
右手をあげて、ロイガーに声をかける。
「……なんだ?」
「まだ、待ってもらえる感じですか? それとも、そろそろタイムリミットですか?」
「……貴様らの準備が終わるまでは待ってやる。私の前から逃げようとした際に『どうするか』までは教えてやらないが。……あと『外部に助けを求める』というのも、あまりお勧めしない。まあ、現状だと、電波をジャミングしているから、ここから助けを求めるのは、不可能だが」
「あ、そうすか。どうも」
そう言ってから、
センは、トコに視線を向けて、
「優しいロイガーさんは、まだ待ってくれるみたいだから、もう少しだけ、相談をしよう。現状の俺は、あまりにも状況が見えてなさすぎる。まず、聞きたいんだが、その番号は、どこにつながっている?」
「……冷静どころの騒ぎちゃうな……どうなってんねん、ジブン……」
心底からの『呆れ』を口にしてから、
「……300人委員会直属・神話生物対策委員会本部や。戦闘員は、現状、あたしら4人だけやけど、サポートしてくれるスタッフは死ぬほどおる。一応、ほんまにヤバい時は、世界中の軍を動かすことも出来んことはない巨大組織。まあ、軍を出したところで、下位ならともかく、上位のGOOには歯が立たんけど」
          
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