貧乏領主の娘は王都でみんなを幸せにします
第60話ひとつ屋根の下
カイルは部屋に入ると鍵をかける…
部屋にはカイルには小さなベッドがポツンと一つ置いてあり気持ちばかりのテーブルがあるだけだった…。
カイルはドンッとベッドに横になると隣の壁にガンと肘がぶつかる…すると
「キャ!」
隣の部屋からローズの声が聞こえてきた。
「す、すまない!」
思わず謝ると…
「カイル様?」
隣の壁からローズの声が微かに聞こえる。
「肘が当たってしまった…驚かしてすまない」
カイルが壁に向かって謝ると
「ふふ…大丈夫です驚いただけですから、ここのベッド…カイル様には小さそうですもんね」
壁の向こうからローズの楽しそうな笑い声が返ってきた。
「それにしても…よく聞こえるな…」
カイルが気まずそうに言うと
「本当ですね…こうやって寝ながら話していると…まるで…一緒に寝てる…みたい」
「ローズ…」
カイルが思わず起き上がる!
(顔を見ていない今ならこの思いを言えるかも知れない!)
カイルはゴクッと唾を飲むと…
「ローズ…私はローズに会って女性を怖がる事が無くなった…これはローズのおかげなんだローズが私を救ってくれたんだ!そんな君の事を…」
カイルが言葉に詰まると…
「ん?」
隣からの反応がない…
「ローズ?」
カイルは壁に耳を当ててみると…
「スースースー…」
隣からはローズの気持ちよさそうな寝息が微かに聞こえてきた…
カイルはバタンとベッドに倒れ込むと
「いつから寝てたんだ…」
ガックリと肩を落とした。
しばらくしてくるっと仰向けになりローズがいる方の壁を触ると…
「ローズ…君が好きだ…」
カイルはそっと呟くと目を閉じて眠りについた…。
トントントン!
扉のノックの音でカイルは目を覚ますと…
「カイル様!起きてますか~?」
外からローズの声が聞こえる。
「う…ここは…」
カイルが部屋を眺めると…
(そうか…ジェシカさんの宿に泊まったんたんだった…)
カイルはベッドから立ち上がると部屋の扉を開ける。
「カイル様おはようございます」
朝からさわやかに挨拶をするローズに
「おはよう…」
カイルも挨拶を返す。
「もう朝食の準備出来てますよ、食べられますか?」
ローズが聞くと
「ああ…」
カイルが微笑むとローズが吹き出して笑いだした!
「もう無理…」
お腹を抱えて笑うと
「なんだ?」
訳が分からずカイルが唖然としていると
「カイル様…その寝癖…」
ローズがカイルの頭を指さすと…バッ!と頭を抑える。
「こ、これは…」
カイルが恥ずかしそうにしていると
「カイル様…こちらに」
ローズが笑いながらカイルを部屋へと戻すとベッドに座らせる。
部屋に着いていた水場で持っていたタオルを湿らせると…
「失礼します」
ローズがそっとカイルの寝癖に濡れたタオルを乗せた。
そのまま優しく頭を抑えると
「こうしておけば直ぐに落ち着きますよ…もう少し待って下さいね」
「あ、ああ…」
カイルは身を固くして座っていると…
「ローズちゃん!カイル様!どうしたの…」
ジェシカさんがなかなか降りてこないローズ達を心配して部屋に入ってくると…ベッドに座り込む二人を見つめて一瞬固まる。
ジェシカとカイルはバチッと目が合うと…
「失礼致しました…」
ジェシカはそっと部屋の扉を閉めた。
部屋にはカイルには小さなベッドがポツンと一つ置いてあり気持ちばかりのテーブルがあるだけだった…。
カイルはドンッとベッドに横になると隣の壁にガンと肘がぶつかる…すると
「キャ!」
隣の部屋からローズの声が聞こえてきた。
「す、すまない!」
思わず謝ると…
「カイル様?」
隣の壁からローズの声が微かに聞こえる。
「肘が当たってしまった…驚かしてすまない」
カイルが壁に向かって謝ると
「ふふ…大丈夫です驚いただけですから、ここのベッド…カイル様には小さそうですもんね」
壁の向こうからローズの楽しそうな笑い声が返ってきた。
「それにしても…よく聞こえるな…」
カイルが気まずそうに言うと
「本当ですね…こうやって寝ながら話していると…まるで…一緒に寝てる…みたい」
「ローズ…」
カイルが思わず起き上がる!
(顔を見ていない今ならこの思いを言えるかも知れない!)
カイルはゴクッと唾を飲むと…
「ローズ…私はローズに会って女性を怖がる事が無くなった…これはローズのおかげなんだローズが私を救ってくれたんだ!そんな君の事を…」
カイルが言葉に詰まると…
「ん?」
隣からの反応がない…
「ローズ?」
カイルは壁に耳を当ててみると…
「スースースー…」
隣からはローズの気持ちよさそうな寝息が微かに聞こえてきた…
カイルはバタンとベッドに倒れ込むと
「いつから寝てたんだ…」
ガックリと肩を落とした。
しばらくしてくるっと仰向けになりローズがいる方の壁を触ると…
「ローズ…君が好きだ…」
カイルはそっと呟くと目を閉じて眠りについた…。
トントントン!
扉のノックの音でカイルは目を覚ますと…
「カイル様!起きてますか~?」
外からローズの声が聞こえる。
「う…ここは…」
カイルが部屋を眺めると…
(そうか…ジェシカさんの宿に泊まったんたんだった…)
カイルはベッドから立ち上がると部屋の扉を開ける。
「カイル様おはようございます」
朝からさわやかに挨拶をするローズに
「おはよう…」
カイルも挨拶を返す。
「もう朝食の準備出来てますよ、食べられますか?」
ローズが聞くと
「ああ…」
カイルが微笑むとローズが吹き出して笑いだした!
「もう無理…」
お腹を抱えて笑うと
「なんだ?」
訳が分からずカイルが唖然としていると
「カイル様…その寝癖…」
ローズがカイルの頭を指さすと…バッ!と頭を抑える。
「こ、これは…」
カイルが恥ずかしそうにしていると
「カイル様…こちらに」
ローズが笑いながらカイルを部屋へと戻すとベッドに座らせる。
部屋に着いていた水場で持っていたタオルを湿らせると…
「失礼します」
ローズがそっとカイルの寝癖に濡れたタオルを乗せた。
そのまま優しく頭を抑えると
「こうしておけば直ぐに落ち着きますよ…もう少し待って下さいね」
「あ、ああ…」
カイルは身を固くして座っていると…
「ローズちゃん!カイル様!どうしたの…」
ジェシカさんがなかなか降りてこないローズ達を心配して部屋に入ってくると…ベッドに座り込む二人を見つめて一瞬固まる。
ジェシカとカイルはバチッと目が合うと…
「失礼致しました…」
ジェシカはそっと部屋の扉を閉めた。
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