貧乏領主の娘は王都でみんなを幸せにします
第17話待機中
「それで?どこに向かっているんですか?」
ローズが長い廊下を歩きながらカールの後を付いていく。
「いや、自分も連れてこいと言われたもので…詳しい事は…でも他のご令嬢と同じ様に手続きすればいいんだと思うんですよね」
「何それ?意外と適当ね」
「いえ…他の皆様は、執事や、従者が手続きをしますので…」
「ああ、そうね。私みたいに一人で来る令嬢なんていないものね」
少しヤケになっているローズにカールは笑う。
「でもローズ様は他の方とは違うのですごく話しやすいです!お妃様になれたら俺の待遇良くしてくださいね!」
カールが冗談でお願いをする。
「きっと!絶対に!確実に!そんな事にはならないわね、それよりもうちの弟が来たらカールさん面倒見てもらおうかしらね」
「ローズ様の弟様も王宮に来る予定なんですか?」
「ええ!あの子は本当に賢くて優秀な子なの絶対に王宮で働ける子よ!だから近いうちに来るはずよ!私がお妃になるよりも高い確率だわ!」
「ハハハ!ローズ様は弟様がお好きなんですね」
「そんなの当たり前よ!弟を嫌いな姉なんているの?」
カールとたわいない話をしていると…王宮内の一室にたどり着く。
「ではこちらで少しお待ちください!」
「わかったわ」
「それとこれがサインしていただく書類となります。お待ちいただく間にお読み下さい」
ローズが書類を受け取った。
「では…」
カールは部屋を出ようと扉に手をかけてしばらく固まっている。
ローズがその様子に気がつき声をかけた。
「カールさん?どうしたの?」
「ローズ様、この度は嫌がるのをここまで連れて来てしまいすみませんでした…来てくださったこと感謝致します」
「どうしたの改まって?」
ローズが笑う。
「いえ…ローズ様は来たくも無かったのに…俺がした事はよかったのかと…」
カールの顔が曇った。
「いいのよ、これでも法律違反になりでもしたら領地のお父さん達にも迷惑がかかるもの呼びに来て頂きありがとうございました」
ローズはカールに向かってスカートの少し上げて頭を下げる。
「そう言っていただけると救われます…何かあれば頼って下さいね、俺に出来ることなら協力しますから!」
カールは笑うと今度こそ部屋を出ていった。
ローズは一人になると再び書類に目を通す。
「なになに?えーっとこの度招集する令嬢の条件?歳が16歳以上18歳未満…初婚…そりゃそうでしょ。後は…王宮内の推薦があった者それだけ?まぁ確かに最後以外は当てはまっまてるわね…」
ローズが顔を顰めた。
「でも私を推薦なんてする人いるかしら?王宮に知り合いなんていないわよ…」
ローズが心当たりが無いか考えてみるが全く持って身に覚えがない。
「あとは…えっ?一週間後にお披露目のパーティー?そこで10人に絞られる…なーんだ!ならこの時に落とされて帰れるって訳ね!でも…パーティーか…どうしようドレスなんて持ってないわよ…」
ローズが不安そうに書類を見つめる。
「待てよ…この格好で出ちゃえばいいんじゃないの!そうよ!そうすれば王子様も呆れて落とすに違いないわ!」
ローズは肩の力が抜けた。
「あーよかった!これならゆっくりと王宮を楽しみましょ!一生に一度の経験になるだろうからね!」
ローズはほっとして鼻歌を歌いそうになってしまい、自分を推薦した者の事などすっかりと抜け落ちていた…。
ローズが長い廊下を歩きながらカールの後を付いていく。
「いや、自分も連れてこいと言われたもので…詳しい事は…でも他のご令嬢と同じ様に手続きすればいいんだと思うんですよね」
「何それ?意外と適当ね」
「いえ…他の皆様は、執事や、従者が手続きをしますので…」
「ああ、そうね。私みたいに一人で来る令嬢なんていないものね」
少しヤケになっているローズにカールは笑う。
「でもローズ様は他の方とは違うのですごく話しやすいです!お妃様になれたら俺の待遇良くしてくださいね!」
カールが冗談でお願いをする。
「きっと!絶対に!確実に!そんな事にはならないわね、それよりもうちの弟が来たらカールさん面倒見てもらおうかしらね」
「ローズ様の弟様も王宮に来る予定なんですか?」
「ええ!あの子は本当に賢くて優秀な子なの絶対に王宮で働ける子よ!だから近いうちに来るはずよ!私がお妃になるよりも高い確率だわ!」
「ハハハ!ローズ様は弟様がお好きなんですね」
「そんなの当たり前よ!弟を嫌いな姉なんているの?」
カールとたわいない話をしていると…王宮内の一室にたどり着く。
「ではこちらで少しお待ちください!」
「わかったわ」
「それとこれがサインしていただく書類となります。お待ちいただく間にお読み下さい」
ローズが書類を受け取った。
「では…」
カールは部屋を出ようと扉に手をかけてしばらく固まっている。
ローズがその様子に気がつき声をかけた。
「カールさん?どうしたの?」
「ローズ様、この度は嫌がるのをここまで連れて来てしまいすみませんでした…来てくださったこと感謝致します」
「どうしたの改まって?」
ローズが笑う。
「いえ…ローズ様は来たくも無かったのに…俺がした事はよかったのかと…」
カールの顔が曇った。
「いいのよ、これでも法律違反になりでもしたら領地のお父さん達にも迷惑がかかるもの呼びに来て頂きありがとうございました」
ローズはカールに向かってスカートの少し上げて頭を下げる。
「そう言っていただけると救われます…何かあれば頼って下さいね、俺に出来ることなら協力しますから!」
カールは笑うと今度こそ部屋を出ていった。
ローズは一人になると再び書類に目を通す。
「なになに?えーっとこの度招集する令嬢の条件?歳が16歳以上18歳未満…初婚…そりゃそうでしょ。後は…王宮内の推薦があった者それだけ?まぁ確かに最後以外は当てはまっまてるわね…」
ローズが顔を顰めた。
「でも私を推薦なんてする人いるかしら?王宮に知り合いなんていないわよ…」
ローズが心当たりが無いか考えてみるが全く持って身に覚えがない。
「あとは…えっ?一週間後にお披露目のパーティー?そこで10人に絞られる…なーんだ!ならこの時に落とされて帰れるって訳ね!でも…パーティーか…どうしようドレスなんて持ってないわよ…」
ローズが不安そうに書類を見つめる。
「待てよ…この格好で出ちゃえばいいんじゃないの!そうよ!そうすれば王子様も呆れて落とすに違いないわ!」
ローズは肩の力が抜けた。
「あーよかった!これならゆっくりと王宮を楽しみましょ!一生に一度の経験になるだろうからね!」
ローズはほっとして鼻歌を歌いそうになってしまい、自分を推薦した者の事などすっかりと抜け落ちていた…。
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