妹が『俺依存症』を患った件

ラムダックス

第22話 下着姿の妹と…… ※性的表現注意


「真奈……」

真奈の身に付けている下着は、俺が昼間選んでやった、フリルのついたピンク色のものだった。

「ど、どうかな? 似合ってる?」

モジモジと恥ずかしそうにしながらも、上目遣いで感想を聞いてくる。

「え、お、おう? 似合ってる……と思う」

今まで女性の下着姿なぞ品評したことは勿論なく、また妹相手なのでどう返したらいいかわからず生返事になってしまう。

俺はその下着の更に下に、今日の昼間みたあの蕾がまだ咲いているのかと一瞬邪な想像をしてしまう。
今までは本当に、ただの家族だと思っていたし、世間でよく言われるように"いくら女性だとはいえ自分と似た顔の存在に欲情することはない"という論理に賛成だった。

だがここ最近の攻勢のせいか、今この姿を見たとき、頭のスイッチが『妹』という存在から『異性』という存在に切り替わったかのように、どきりとしてしまった。
本当はこんな感情を抱いてはいけないのだろうが、一枚の布を隔てるだけの妹の全身を見て、性的な美しさを見出してしまう。

「お兄ちゃん、私の裸見て、興奮してる?」

「えっ?」

「だって、そそそ、その……」

真奈の視線が俺の足元へ向く。

「!!!」

俺は自分でも知らず知らずのうちに、下半身に血流を回してしまっていたのだ。

「こ、これは……ち、違うぞ! 今日は疲れていたから。男性には、こういう日があるんだよ、うん」

と慌てて弁明する。いくらなんでも妹に欲情するのはヤバいだろ俺!

「でも、物凄いフェロモンを感じる。今までで一番すごい……はあっ」

妹は、自分の身体を描き抱き、ビクビクと震えだす。

「真奈、大丈夫か?」

俺は立ち上がり、近づこうとする。だが自らの下腹部に違和感を感じ、手で覆い隠した。

「ちょっと待って、今、こっちきちゃダメ!」

「え?」

「こ、これ以上近づかれたら変になりそう……ああっ」

「すまん、そうか……でもどうしろと」

俺は後ろを向き、出来るだけその姿を視界に入れないようにする。

「もうちょっとだけ……もうちょっとだけだから……今いいところなのっ」

その声に混じって、ピチャピチャと水音がきこえてくる。お、おい、何をしているんだ?

「っっっくうっっっっっ!!!!♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

そしてそのまま五分くらいした後、どさりと何かが倒れる音がした。

「真奈?」

俺は後ろを振り向き、様子を伺う。

「はあっ、はあっ」

妹は、息も荒く上気したように顔が火照っている。

「も、もう大丈夫か?」

「う、うん……うふふ、うふふふふふ!」

下を向いて呼吸を整えていた真奈だが、ふっと顔をあげたかと思うと、膝を擦りズリズリとこちらへ近づいてきた。

「ど、どうした? 風邪引くぞ、いい加減上を着たらどうだ?」



「お兄ちゃん、お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんっ」



俺のもとまでくると、俺の上から覆いかぶさるように顔を覗き込んできたため、ベッドに押し倒されてしまう。

「はああ〜〜〜っ♡ お兄ちゃんの匂い、すごいよっ、もっと頂戴」

はふはふと、鼻息荒く匂いを嗅いでくる。

「おい、いい加減に」


----ぺろっ


!?!?!?!?

「なっ……!」

嫌な空気を感じたため押し返そうと起き上がる体勢を作ろうとするが、その時、俺の唇を湿った感触が襲った。

そう、真奈が自らの舌で舐めてきたのだ。

「いいよぉ、はあはあっ」

「ちょ、やめっ」

妹の攻撃は続き、顔を逸らし逃げようとするが、唇だけではなく、頬や額、首筋にまで口をつけキスをしたり舐めてくる。

「もっと、もっとシたいの、うふふふふ」

「もぐっ」

そしてついに、俺の唇と自分の唇を合わせてしまった。
更に、舌まで入り込んでくる。

俺は必死に抵抗しようとするが、どこからこんな力が出ているのか、なかなか排除することができない。

そうこうするうちに、今度は舌と舌とを絡め合わせてくる。

「ぴちゃっ、れろっ、むふっ、おにいふぁん、しゅきっ、らいしゅきっ、あっ、あっ」

ぐおおおおおおお、なんだこれは、なんでこんなに気持ちいいんだ!?
い、妹だぞ、意識をしっかり保つんだ、俺!

だが、雰囲気に流され、また気持ち良さが身体を駆け巡ったせいで、次第に抵抗する力が失われていく。

「ああっ、いいのっ」

そして遂に、片手でブラをはずし真奈は上半身裸になった。
同時に、俺の口から下を抜き出し、顔を上げる。

口と口との間に唾液が繋がり、淫靡な光景を創り出す。

「やめっ」

次は、俺の服の隙間から手を差し込み、服をめくってくる。
そして、自分の乳頭と俺の腹とを上下にこすりあわせる。

「ひぃ、な、なにこりぇ、らめなのぉ」

「ぐううっ」

昼間背中に感じた時よりも、あからさまに強く感じる、妹の身体の感触。すべすべとした肌が擦り合わされ、快楽が俺の脳を襲う。

「い、いい加減に、するんだ、真奈っ」

口ではそういうが、身体がいうことを聞かない。なんと虚しい抵抗か。

「あはあ、お兄ちゃんのお兄ちゃん、凄いことになってる……!」

「!?!?」

最後の砦ともいうべき、俺のズボンの上から、ソレを触り弄りだす。

妹の指がソレに触れるたび、布の上からだというのに、今までの人生で一番と言っていいくらいの快楽が駆け巡る。

--さ、流石に、これ以上はヤバい。
現時点でも十分に限度を超えた行為ではあるが、それでもまだ超えちゃいけない一線がある。

「う、うおおおおお!」

最後の力を振り絞るように、真奈のことを押し退けようとする。

ぷにん。と、柔らかな感触を両手に感じた。

「ふぐうううううっ♡♡♡♡♡♡」

すると真奈は身体を反らし、下を天に突き出して今日一番の大きな痙攣をしてみせた。

そしてそのまま、ぐたりと俺に覆いかぶさってくる。

「……真奈?」

10秒ほどして、急に冷静さを取り戻した俺は、慌てて妹の身体を揺らす。

「…………すー、すー」

「え?」

なんと真奈は、眠ってしまっていた。

「お、おい、起きろよ。裸なんだぞ、わかってんのかー!」

起こそうと何度か試みるが、全然覚醒する気配が無い。

「くっ、どうしよう……とりあえず、服を着せなきゃ……」

ブラの付け方なんてわからないため、上だけでもと思い、ベットにそろりと寝かした後、先ほど脱ぎ捨てられたパジャマを拾って四苦八苦しながらもなんとか着せることに成功する。

「ど、どうしようかこれ」

幸せそうな顔をしながら寝息を立てる真奈を見ていると、今更起こすのもかわいそうに思えてきた。

「……仕方ない、下に行くか」

そうして布団を被せた後、部屋を出る。

恐る恐る階段を降りると、既に両親は寝た後だったらしく、リビングは真っ暗で誰もいない。

「ここでいいか」

ソファに横になり、持ってきた毛布を被る。

「…………寝れん」

だんだん冷静になってきた頭が、先ほどの出来事を思い起こさせる。

あれは、禁断症状だったのだろうか?
それとも、真奈の意思で行われた行為?
はたまた、トリップ状態?

本人はもう寝ているため、今はまだ結論は聞けない。
それが余計と色々な想像をさせ、頭がこんがらがってくる。

「本当なんで、あんなことになったんだ……あそこまでしてくることなんて今まで無かったのに。後もう少し、俺が受け入れてしまっていたら……」

きっと、取り返しのつかないことになっていただろう。

あの時、真奈が気絶しなかったら?
もし、俺が我慢できずに逆に襲ってしまっていたら?

先ほどの真奈は、それほど色っぽく劣情を抱かせる雰囲気だった。

「…………今は寝よう」

俺は無心になろうと心がけ、ひたすら頭の中に公式を思い浮かべていく。

そしてようやく、眠りにつくのであった。

          

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