転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第115 楔として 新しい称号を見る為に。

「ゼウス、これからよろしくな!」
「ワン!!」


「よろしくです」
とアマリアも声をかけ
ゼウスの頭に乗る、コブシ。


「ワンワン!」
アマリアとコブシと仲良くじゃれあってるのを見ると
なんか、ほっこりする。


ほっこりしていると、アルベルタ司祭が
「そういえば、称号の事もあるからね
    少しチェックするからついておいで!」
その一声で他のシスター達が準備を始めるために動き出した。
「チェックってどうやるんだ?」
「簡単だよ、これから連れていく部屋で少しお祈りしな
そうすれば、わかるよ」
「部屋で祈ればわかるのは便利だな」
「そうだ、簡単だからさっさと行くよ!!」
そう急かされて、大聖堂を抜け、中庭を抜けた先に
ある重厚な扉の前までアルベルタ司祭の後を付いていく。


「1人ずつ入りな!それと入る時は自分で扉を開けるんだよ」
そうは言うがどう見てもこの重厚な扉は俺は大丈夫でも
ウルスは厳しいだろと思っていたら
早速ウルスが入ると宣言し扉をいとも簡単に開けた。
「意外と簡単に開きますね」
そうして、5分もせずにA4サイズの羊皮紙を片手に出てきた。
「本当に簡単ですね」
「そうだろ!さっ、だからさっさと済ませるんだよ」
そして、そこからは皆スムーズに済み
紅竜が入って行った。
5分経っても、10分経っても、出てこない。
2時間経ってやっと出てきた。
「掛かりすぎだろ!!!」
「面白くてな、時間を忘れてずっと喋っておったわ!!」
「喋ってた?」
「ヒデもさっさと貰ってくるといい、面白いぞ!」
「簡単だって、言われたり面白いって言われたり
何があるんだ?」
そう思って扉に手を掛けた。
両開きに押せば先ほどまで開いていた扉はビクともしなかった。
「うん?」
もう少し力を入れると微かに動いた。
そこからどんどん力を入れていき、やっと中に入れる所まで開き、入った。
「やはりと思ったが、さすがじゃな!」
何がさすがなのか、教えて欲しいとジト目で紅竜を見ていたら
扉が勝手にしまった。
そこは窓がない部屋で中央にかがり火が1つ。
そして、その向こうに石像が1つ。
その前に一冊の本を大事そうに抱えている少女が1人。



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