転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第90話 この世界でのポジション 冒険者と従魔

「今日、申請してもらってAランクスタートだからよろしくね!」
「はぁ〜あ!!!!?!!!?」


驚いている俺とは裏腹に俺のスープまで完食してくれた紅姫が
満足そうな顔で
「ふぅ〜食った、食った。」
と呟きやがった。
それはそうと
「ルベリーさん、どういうことですか!?」
「どう言うって事って、君はこの街にこれるだけの実力もあるし
 お互いに殺る気は無かったとはいえ、竜と互角にやりあったことを
 私自身の目で見てしまっているからね。
 それでも試験としてこの街に現在いる冒険者と
 相対して貰うけどね」
「面白そうじゃの!食後の運動にちょうど良いわ!」
「そういえば、紅姫さんは冒険者登録でやる気だと思うけど
 アマリアちゃんは冒険者登録と従魔登録どちらがいいですか?」
そう、アマリアに伝えるギルマスのルベリー。
聞かれたアマリアはポカンとしていた。
「聞いてみはみたが君は
 見た目的には冒険者でも通るんだけど
 魔物だと言うことを自覚している。
 そして君からの話を聞き、冒険者ギルドとしては
 存在だけの危険性を加味すると、彼の従魔として登録してもらった方が
 安心感があるので、従魔登録をお願いしたいと考えているよ」
「そんなアマリアはいい子ですよ!」
「ご主人様…」
「そう大きい声を出すな、ヒデよ
 わっしは竜ではあるが、ルベリーの言いたい事は理解できる
 人間は強すぎる力はどうしても雁字搦めにしておきたいのじゃ
 逆にいえば、アマリア!」
「はい!」
「お主は人間に恐れられる強き者じゃ!
 さすが、わっしと旅をしていただけはあるの!」
「ありがとうございます!紅竜様!」
「いやいや、魔物扱いについて話していたのに…」
「ご主人様、大丈夫です!
 私はご主人様に優しく接して貰えているだけで嬉しいですから!
 それに一緒に居れれば問題ありませんから!」
無駄に心配していた俺の頭に1匹が乗ってきて、足で突いてきて
〈主人…従魔として…一緒に居れるの…嬉しい…〉
「そっか…なら、二人は従魔登録で良いか
 紅竜はどうする??」
「わっしはギルマスの言う通りに冒険者登録するぞ!」
「君は竜だよね?」
「竜初の冒険者など最高ではないか!!」
「そうだね…ハハハハッ」
相変わらず自由な紅竜は放っておき
「皆がそれで良いなら、俺も試験を受けて冒険者登録します。」
「なら試験を食後にしようか
 空いては現在この街にいるSランクの冒険者相手に頑張ってね!」
笑顔で伝えてくるギルドマスター ルベリー。
「はぁ〜あ!!!!?!!!?」
本日2回目の悲鳴が俺の口から出たのであった。

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