転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第74話 ウンター・ヴェルト 紅事件 魔力砲の威力

「発射口があればいけるのか?」
“形が整えば、出来ないことはないよ?”
「よし!それなら、行けるかも!」
巨大な魔力を出せる、砲身のイメージした。


それは長い円柱の砲身ではなく
漏斗形を作る為のハの字を逆にしたような魔力をある徐々に遠くになるほど広がるように作られた、魔力の棒。
そして、ハの字を逆にしたような2m前後の棒状の魔力の塊を高速回転させた。
そうすると出来上がるのが漏斗形の砲身。
入口が小さく、段々と出口に近ずくにつれて大きくなる。
それはまるでラッパ銃の砲身のように出来上がった。


高速回転させる為に魔力を使い
弾丸にする為にも魔力を使う、無駄仕様。
だが、維持するだけでも魔力を使う状態が今はちょうどよかった。
どんどんと魔力を吸われていく中でその回転の中で入口部分で小さな魔力の球が出来上がってきた。
そして、そこに圧縮されていく魔力。
それを危険だと判断したのか、火球を連発で飛ばしてくる、紅姫。
しかし、その火球は魔力を集めている弾丸に当たる部分に届く前に
分解されて、その火球も弾丸の魔力として再利用されていた。
それを見て戸惑う暴走している紅姫。


「なんか、上手くいった!」
“あんなに自信満々だったのに出来ると思ってなかったの!?”
「なんとなくだったけど、出来てよかったよ!」
“お主は本当に面白いな!”
セイさんには驚かれ、ディノスには褒められた。


だが、まだ慣れていないのか、魔力が少し乱れ出してきた。
「うん?なんとなく危なそうだから先にぶっ放しておくか
 頑張れよ、紅竜」


そして本当に小さな魔力の塊が発射された。
その魔力の弾丸は紅姫の体のすぐ脇を通り抜けた。
「ありゃ、外した。」
“あそこまでやって、外すとは…”
“まさか、当てられんとは…”
「しょうがないだろ、まだ慣れてないんだから!」
そして、紅姫の遥か後ろで一筋の光が地上から天へと伸び、爆音が響いた。
響き終わった後、ボソッと呟いた。
「威力は申し分ないね…」
“予想以上だな、ヒデアキ殿…”
“今の我にもあれほどは難しい…”


そして、後ろから驚きの声をいきなり掛けられた。


「今のはなんのですか!?」 
「今のは君かい?」
「お兄さんがやったの!?」
「兄ちゃん、ヤバイな!」
「凄いです!凄すぎです!」


戦いの場について、いきなり見せられたのが
あの威力だったので、驚きを隠せいない聖女御一行だった。



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