転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第37話 世界の動き 迷界樹の暗黒街ウンター・ヴェルト編

迷界樹の暗黒街ウンター・ヴェルト 迷界樹の主 フェルディナンド 
迷界樹ギルド デュアル ギルドマスター ルベリー との朝の会話


「ルベリー、おはようございます。」
「珍しいですね、あなたがその姿で朝からいるなんて」
「えぇ、今日は森がざわついているので、少し気になってね」
「私もさっきまで部下のハイドワーフに連れ回れていましたが
 酔い覚ましに飲んだ井戸の水が味が変化してた上に
 ポンが飲んだ水を吹き出したので気になり戻ってきたばかりですから」


2人が話しているのは、早朝でウンター・ヴェルトのギルドに向かう途中の道。


迷界樹を中心にして、迷界樹の森としてダンジョン化までしているこの地域を
支配している迷界樹の主 フェルディナンド 
身長が192㎝の高身長で腰まである長い髪でハイエルフの様な見た目である。
この森を踏破出来る者には、交友的な態度を取るフェルディナンド
そして、いつもは偽名を使い、子供の様な姿で街を彷徨いており、いつもなら
昼前位に子供の様な姿でギルドに遊びに行くのに、今日は違った。


そしてフェルディナンドと会話をしていたのが迷界樹ギルド デュアル ギルドマスター ルベリー
迷界樹の森を踏破した者達で結成した冒険者ギルド デュアル 4代目ギルドマスター
そしてミルヒシュトラーセ王国流格闘術と自身のスキルを合わせた 爆水術の使い手
年齢は35歳だが見た目は20代に見える、イケメンギルドマスター。
ただ、その肩には常に一匹のスライムを載せているギルドマスター。
その スライム ポン のことを溺愛している、ギルドマスター。


「ポンが水を吹き出す時はその環境に強い変化やストレスがあった事を教えてくれますから
 多分、何か起こるんでしょうね」


そう言って、ポンを撫でながら、ニヨニヨしているギルドマスター。


「それが無ければ、貴方はもっとモテるでしょうに」
「えっ?何がですか?」
「いえ、なんでもありませんよ」
笑顔で答えているがすでにで諦めているフェルディナンド。
そんな会話をしている時に、街に広がる、警戒音。
「来ましたね、厄介なものが」
向こうから勢いよく話ってくる、1人の男。
「報告です、紅い竜がこの街まで一直線に向かっております。」
「本当に厄介ですね」
そう言って、ポンを片手で撫でながら真面目な顔で考え始める ルベリー。


「皆さんでは、向こうは話も聞いてくれない可能性があるので
 私が行きますよ、ここを荒らされても困りますからね」


フェルディナンドが正門に向かって動き出した頃には
街の正門の前には紅き竜が飛来しており、着地の時に起きた砂埃が落ち着いた時
その場には1人の紅いドレスと紅い髪、金色の瞳を持つ女性がいた。
「わっしの求めるモノはここに来るかのぉ〜」
原色竜 紅姫が人の姿で立っていた。

「転移したのに人間じゃない!?」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く