エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
第130話
「……っで? 男6人で遊び呆けたって訳?」
「………………はい。すいません」
現在、カンタルボスの王座の間にて、ケイと息子たち3人は正座をさせられていた。
そして、その前に立っておかんむりなのは、ケイの妻の美花だ。
「こっちは1日寝込んでたって言うのに、無事っていう紙切れだけ送ってそれ以降音沙汰なし。それで来たと思ったら、みんな日焼けしてるなんてふざけてるの? ねぇ? ナメてんの?」
「……いいえ、ナメてません。すいません」
お叱りを受けて、ケイは素直に謝る。
美花の言うことはもっともなことなので、当然だろう。
リカルドが島に来て、残った人族たちは恐怖を抱いて逃げて行った。
そうなるようにリカルドはわざと殺し方を残酷にしていたらしい。
美花によってリカルドが転移したのは、島民が住む居住地帯。
運が良いのか悪いのか、ちょうど人族たちはそこへ攻め入ろうとしていた。
彼らはリカルドたちのいきなりの出現に驚き、動きを止めた。
リカルドたちがいくら強いと言っても、敵に囲まれればただでは済まないだろう。
それを脱出するためには、ファースト・インプレッションが大事になる。
一番良いのは、多くの敵を虫けらのように殺すことで、恐怖を植え付けることだ。
人は数が集まると尊大にもなるが、恐怖にかられて少数の人間が逃げ出せば、集団心理で同調する者も出てくるものだ。
固まった敵の隙を利用して、リカルドたちは初っ端からの全力攻撃を開始。
それによって、一瞬で多くの人族兵が命を奪われた。
自分も同じようになりたくないと、今の結果を離れて見ていた者程、恐怖にかられる。
「ヒ、ヒィ~!!」「ば、化け物……!!」
狙いは成功したようで、人族兵たちは悲鳴を上げて背を向けて逃げ出す者がチラホラと現れ始めた。
それにどんどん追随する者が増え、人族たちは統率が取れなくなっていった。
あとは、バラバラに散らばった敵を殺戮し、迎撃してくる者はトマトのように頭を潰して追いかけていく。
更なる恐怖で向かってくる者はどんどん減っていき、あとはそれの繰り返しを行うだけだった。
それがあって、ケイたちは救われたのだが、戦いが終わった後が良くなかった。
リカルドの提案によって、平穏を取り戻した島で遊ぶことになったのだが、最初渋々だったケイも、体が回復して行つたことで自分も楽しくなって遊び始めてしまい、夏の終わりの日差しのことをすっかり忘れていた。
結果、6人ともいい感じに日焼けしてしまい、美花たちや島民を迎えに来たときに遊んでいたことがあっさりバレてしまった。
戦争終結の夜には、ケイも紙一枚転移させるくらいなんともなくなり、心配しているであろうみんなと美花のために無事の知らせを送ったのだが、その1枚だけ送って、詳しい内容は伝えなかったのも災いしたようだ。
翌日なら、内容を伝える紙を送る魔力と時間は大量にあったのだから。
「あなたたちもですわ!!」
「…………すまん」
妻に説教を食らっているのはリカルドも同じだった。
大きいからだを小さくして玉座に座っている。
正座ではないだけケイたちよりかはマシかもしれない。
エリアスとファウストの2人はリカルドの側で直立不動だ。
この部屋には、彼ら王族とケイたち親子しかいないのとは言っても、国のトップが叱られているのはなんと言っていいかわからない状況だ。
「何も告げずに王族の男性が全員いなくなるなんて、国がどれほど混乱に陥るか考えなかったのですか!?」
「……しかし、彼らは我らの兵を……」
リカルドが言っていた通り、娘のルシアが残っていたので王族の血が途切れるとは思えないが、突如トップ3人がもしも命を落としてしまった場合、国の衰退と混乱は計り知れない。
以前リカルドと王妃のアデリアがケイの島へ遊びに来たが、一応書置きはしてきていた。
しかし、今回はそれすらしていないような状況だった。
リカルドは申し訳なさそうに反論しようとしたが、
「確かに我々の兵を救っていただいた恩があります。ですので、行くのが間違いなのではありません。ただ、報告や相談を誰にもしないで行ってしまったのが良くなかったのです!」
「…………う、うむ……」
遮られたアデリアの言葉に、リカルドは何も言い返せなくなった。
美花たちと島民のところへ向かったリカルドたちの側には、護衛の兵も何人もいた。
彼らに伝言を頼むなりして、アデリアたちに伝えることはできたはずだ。
その指示もせず行ってしまったため、アデリアたちがリカルドたちが戻ってこないのを知ったのは後になってからだった。
「今回はたまたま上手くいったから良かったものの、このようなことは二度とないように!」
「……わ、分かった」
リカルドたちの仕事には、書類仕事もある。
それが滞ることは、国もあらゆることが滞ってしまうことに繋がる。
今回重要な書類が無かったから良かったものの、もしもあった場合は国にどれだけの被害が及ぶか分からない。
アデリアも何もしてない訳ではないので、手伝えることはいくらでもある。
そのため、リカルドが報告を忘れたことに腹が立っていたのだ。
更に、遊びまくって帰って来た事もイラ立たせた原因だ。
「リカルド殿、今回の救助の件お礼申し上げる」
「こちらこそ兵を救っていただき感謝する」
国内外の政治を担当する者たちや、軍の幹部たちが数人並ぶ中、ケイとリカルドは形式的な挨拶をする。
島で一度このやり取りをしているため、やり取りする2人の内心的にはやっつけ仕事のようなものだ。
ここでも勝手にケイたちを救いに行ってしまったことを注意されていたが、軍幹部の者たちは自分たちが行きたかったという意味での注意のようだった。
ケイとリカルドが説教を受けた翌日、国の他の者たちにも説明するために開かれた会だ。
「それではリカルド殿、島の後始末が治まり次第、また面会に参上させていただきます」
「そうですか……、名残惜しいが、またの訪問をお待ちしております」
会が終われば特にやることもない。
ケイは、また遊びたそうで本当に名残惜しそうなリカルドへ礼をすると、王城から出て側の草原へと向かった。
アンヘル島の民たちには、来たとき同様一緒に帰るためにここに集まってもらった。
戦争に参戦して大怪我を負った者たちも、魔法や薬で回復し、もう問題ない状態のようだ。
駐留していた兵たちも同様で、また島の防衛をおこなってくれるらしく、一緒に島に向かうことになった。
今回のことで、リカルドは兵の数を増やしたらどうだと言っていたが、島の状況的に食料などの心配がある。
なので、島の状況を見て増やそうということになった。
島民でも、少しの間王都に残る者たちもいる。
村の乳製品担当であるルイス。
彼と同じ狼人族が昔住んでいたエリンツリオという村の出身者たちは、魔物のスタンピードで村が壊滅した。
その時のトラウマが再発、もしくは悪化しては困るので、症状のない者だけ今回は連れて帰ることになった。
人族の死体の処理をし、島の景観をある程度できた所で迎えに来るつもりだ。
「さぁ、みんな帰ろうか?」
「「「「「はい!」」」」」
ケイの合図に島民たちは返事をし、転移魔法によって今では自分たちの村となる島へと転移していった。
「畑は全滅だな……」「酷い……」
ケイによって伝えられていたが、農家のイバンとリリアナが手入れしていた畑と作物は壊滅状態だった。
それを目の当たりにして2人は、結構堪えているみたいだ。
彼ら夫婦以外も、そこかしこに倒れた樹が転がっていたり、地面が穴だらけになっている景色に言葉を失っているようだ。
ただ、居住区付近の大穴は、リカルドの手によるものもある。
それは黙っていた方が良いと思い、ケイは彼らには何も言わなかった。
「…………」
「クゥ~ン……」
転移の担当になり、参戦出来なかった美花も、この景色に口を強く結ぶ。
落ち込んでいると察したのか、美花の従魔である柴犬そっくりの犬の魔物のクウが、美花を慰めるように顔をこすりつけた。
「大丈夫よ。クウ……」
クウのその行動に、少し気持ちが軽くなった美花は、頭を撫でて笑みを浮かべた。
帰ってきたケイと島民たちは、まずは居住区付近に散らばった人族兵の死体の処理と、島の整備に精を出した。
島は小さいとは言っても、まあまあ広いので、4班に分かれた。
ケイ、美花、レイナルド、カルロスの4班だ。
手分けして行っても数日かかってしまった。
アンデッド化してしまうため、火葬しないといけないところだが、いちいちしてたのでは面倒なので、ダンジョンの中に放り投げておいた。
侵入した人族兵がダンジョン核を破壊していなかったことは、ケイたちにとってはラッキーだった。
ダンジョンの成長にも一役かって、一石二鳥だ。
西の島に散らばった人族の遺体は、流石に全部処理することはできないので、魔物に処理してもらうしかない。
島の魔物たちも、人族たちの急な襲撃に迷惑を受けた側なので、餌ができて嬉しいだろう。
「畑は全滅だけど、住居は無事だったのだけでもよしとしよう!」
「そうね!」
昔のように自然豊かな島の景色が戻ったとは言い難いが、荒れている様には思えないようには一先ず修復できた。
それによって、カンタルボスの王都に残っていた島民も、今日めでたく島へ戻てくることになった。
これでまた、昔のようにみんなで仲良く暮らしていける。
そのため、島の貯蔵庫から大量の食料を持ち出し、パーティーをすることになった。
畑が駄目になったのに、食料を食べてしまうのはどうかと思うが、もしもの時には溜め込んでいた魔石を売り、カンタルボスで食材を買い込んでくればいいだけの話だ。
「みんな今日は大いに楽しんで、また、明日から仕事を頑張りましょう!」
「「「「「おぉー!!」」」」」
またこうしてハシャげることができて嬉しかったのか、みんなとても楽しそうだ。
料理の腕を振るったケイも嬉しい反応だ。
こんな日がこれからもまたできるようにと、ようやく勝利できた事の安堵感が込み上げてきたケイだった。
「………………はい。すいません」
現在、カンタルボスの王座の間にて、ケイと息子たち3人は正座をさせられていた。
そして、その前に立っておかんむりなのは、ケイの妻の美花だ。
「こっちは1日寝込んでたって言うのに、無事っていう紙切れだけ送ってそれ以降音沙汰なし。それで来たと思ったら、みんな日焼けしてるなんてふざけてるの? ねぇ? ナメてんの?」
「……いいえ、ナメてません。すいません」
お叱りを受けて、ケイは素直に謝る。
美花の言うことはもっともなことなので、当然だろう。
リカルドが島に来て、残った人族たちは恐怖を抱いて逃げて行った。
そうなるようにリカルドはわざと殺し方を残酷にしていたらしい。
美花によってリカルドが転移したのは、島民が住む居住地帯。
運が良いのか悪いのか、ちょうど人族たちはそこへ攻め入ろうとしていた。
彼らはリカルドたちのいきなりの出現に驚き、動きを止めた。
リカルドたちがいくら強いと言っても、敵に囲まれればただでは済まないだろう。
それを脱出するためには、ファースト・インプレッションが大事になる。
一番良いのは、多くの敵を虫けらのように殺すことで、恐怖を植え付けることだ。
人は数が集まると尊大にもなるが、恐怖にかられて少数の人間が逃げ出せば、集団心理で同調する者も出てくるものだ。
固まった敵の隙を利用して、リカルドたちは初っ端からの全力攻撃を開始。
それによって、一瞬で多くの人族兵が命を奪われた。
自分も同じようになりたくないと、今の結果を離れて見ていた者程、恐怖にかられる。
「ヒ、ヒィ~!!」「ば、化け物……!!」
狙いは成功したようで、人族兵たちは悲鳴を上げて背を向けて逃げ出す者がチラホラと現れ始めた。
それにどんどん追随する者が増え、人族たちは統率が取れなくなっていった。
あとは、バラバラに散らばった敵を殺戮し、迎撃してくる者はトマトのように頭を潰して追いかけていく。
更なる恐怖で向かってくる者はどんどん減っていき、あとはそれの繰り返しを行うだけだった。
それがあって、ケイたちは救われたのだが、戦いが終わった後が良くなかった。
リカルドの提案によって、平穏を取り戻した島で遊ぶことになったのだが、最初渋々だったケイも、体が回復して行つたことで自分も楽しくなって遊び始めてしまい、夏の終わりの日差しのことをすっかり忘れていた。
結果、6人ともいい感じに日焼けしてしまい、美花たちや島民を迎えに来たときに遊んでいたことがあっさりバレてしまった。
戦争終結の夜には、ケイも紙一枚転移させるくらいなんともなくなり、心配しているであろうみんなと美花のために無事の知らせを送ったのだが、その1枚だけ送って、詳しい内容は伝えなかったのも災いしたようだ。
翌日なら、内容を伝える紙を送る魔力と時間は大量にあったのだから。
「あなたたちもですわ!!」
「…………すまん」
妻に説教を食らっているのはリカルドも同じだった。
大きいからだを小さくして玉座に座っている。
正座ではないだけケイたちよりかはマシかもしれない。
エリアスとファウストの2人はリカルドの側で直立不動だ。
この部屋には、彼ら王族とケイたち親子しかいないのとは言っても、国のトップが叱られているのはなんと言っていいかわからない状況だ。
「何も告げずに王族の男性が全員いなくなるなんて、国がどれほど混乱に陥るか考えなかったのですか!?」
「……しかし、彼らは我らの兵を……」
リカルドが言っていた通り、娘のルシアが残っていたので王族の血が途切れるとは思えないが、突如トップ3人がもしも命を落としてしまった場合、国の衰退と混乱は計り知れない。
以前リカルドと王妃のアデリアがケイの島へ遊びに来たが、一応書置きはしてきていた。
しかし、今回はそれすらしていないような状況だった。
リカルドは申し訳なさそうに反論しようとしたが、
「確かに我々の兵を救っていただいた恩があります。ですので、行くのが間違いなのではありません。ただ、報告や相談を誰にもしないで行ってしまったのが良くなかったのです!」
「…………う、うむ……」
遮られたアデリアの言葉に、リカルドは何も言い返せなくなった。
美花たちと島民のところへ向かったリカルドたちの側には、護衛の兵も何人もいた。
彼らに伝言を頼むなりして、アデリアたちに伝えることはできたはずだ。
その指示もせず行ってしまったため、アデリアたちがリカルドたちが戻ってこないのを知ったのは後になってからだった。
「今回はたまたま上手くいったから良かったものの、このようなことは二度とないように!」
「……わ、分かった」
リカルドたちの仕事には、書類仕事もある。
それが滞ることは、国もあらゆることが滞ってしまうことに繋がる。
今回重要な書類が無かったから良かったものの、もしもあった場合は国にどれだけの被害が及ぶか分からない。
アデリアも何もしてない訳ではないので、手伝えることはいくらでもある。
そのため、リカルドが報告を忘れたことに腹が立っていたのだ。
更に、遊びまくって帰って来た事もイラ立たせた原因だ。
「リカルド殿、今回の救助の件お礼申し上げる」
「こちらこそ兵を救っていただき感謝する」
国内外の政治を担当する者たちや、軍の幹部たちが数人並ぶ中、ケイとリカルドは形式的な挨拶をする。
島で一度このやり取りをしているため、やり取りする2人の内心的にはやっつけ仕事のようなものだ。
ここでも勝手にケイたちを救いに行ってしまったことを注意されていたが、軍幹部の者たちは自分たちが行きたかったという意味での注意のようだった。
ケイとリカルドが説教を受けた翌日、国の他の者たちにも説明するために開かれた会だ。
「それではリカルド殿、島の後始末が治まり次第、また面会に参上させていただきます」
「そうですか……、名残惜しいが、またの訪問をお待ちしております」
会が終われば特にやることもない。
ケイは、また遊びたそうで本当に名残惜しそうなリカルドへ礼をすると、王城から出て側の草原へと向かった。
アンヘル島の民たちには、来たとき同様一緒に帰るためにここに集まってもらった。
戦争に参戦して大怪我を負った者たちも、魔法や薬で回復し、もう問題ない状態のようだ。
駐留していた兵たちも同様で、また島の防衛をおこなってくれるらしく、一緒に島に向かうことになった。
今回のことで、リカルドは兵の数を増やしたらどうだと言っていたが、島の状況的に食料などの心配がある。
なので、島の状況を見て増やそうということになった。
島民でも、少しの間王都に残る者たちもいる。
村の乳製品担当であるルイス。
彼と同じ狼人族が昔住んでいたエリンツリオという村の出身者たちは、魔物のスタンピードで村が壊滅した。
その時のトラウマが再発、もしくは悪化しては困るので、症状のない者だけ今回は連れて帰ることになった。
人族の死体の処理をし、島の景観をある程度できた所で迎えに来るつもりだ。
「さぁ、みんな帰ろうか?」
「「「「「はい!」」」」」
ケイの合図に島民たちは返事をし、転移魔法によって今では自分たちの村となる島へと転移していった。
「畑は全滅だな……」「酷い……」
ケイによって伝えられていたが、農家のイバンとリリアナが手入れしていた畑と作物は壊滅状態だった。
それを目の当たりにして2人は、結構堪えているみたいだ。
彼ら夫婦以外も、そこかしこに倒れた樹が転がっていたり、地面が穴だらけになっている景色に言葉を失っているようだ。
ただ、居住区付近の大穴は、リカルドの手によるものもある。
それは黙っていた方が良いと思い、ケイは彼らには何も言わなかった。
「…………」
「クゥ~ン……」
転移の担当になり、参戦出来なかった美花も、この景色に口を強く結ぶ。
落ち込んでいると察したのか、美花の従魔である柴犬そっくりの犬の魔物のクウが、美花を慰めるように顔をこすりつけた。
「大丈夫よ。クウ……」
クウのその行動に、少し気持ちが軽くなった美花は、頭を撫でて笑みを浮かべた。
帰ってきたケイと島民たちは、まずは居住区付近に散らばった人族兵の死体の処理と、島の整備に精を出した。
島は小さいとは言っても、まあまあ広いので、4班に分かれた。
ケイ、美花、レイナルド、カルロスの4班だ。
手分けして行っても数日かかってしまった。
アンデッド化してしまうため、火葬しないといけないところだが、いちいちしてたのでは面倒なので、ダンジョンの中に放り投げておいた。
侵入した人族兵がダンジョン核を破壊していなかったことは、ケイたちにとってはラッキーだった。
ダンジョンの成長にも一役かって、一石二鳥だ。
西の島に散らばった人族の遺体は、流石に全部処理することはできないので、魔物に処理してもらうしかない。
島の魔物たちも、人族たちの急な襲撃に迷惑を受けた側なので、餌ができて嬉しいだろう。
「畑は全滅だけど、住居は無事だったのだけでもよしとしよう!」
「そうね!」
昔のように自然豊かな島の景色が戻ったとは言い難いが、荒れている様には思えないようには一先ず修復できた。
それによって、カンタルボスの王都に残っていた島民も、今日めでたく島へ戻てくることになった。
これでまた、昔のようにみんなで仲良く暮らしていける。
そのため、島の貯蔵庫から大量の食料を持ち出し、パーティーをすることになった。
畑が駄目になったのに、食料を食べてしまうのはどうかと思うが、もしもの時には溜め込んでいた魔石を売り、カンタルボスで食材を買い込んでくればいいだけの話だ。
「みんな今日は大いに楽しんで、また、明日から仕事を頑張りましょう!」
「「「「「おぉー!!」」」」」
またこうしてハシャげることができて嬉しかったのか、みんなとても楽しそうだ。
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