おっさんの異世界生活は無理がある。
第625話
何の因果か分らないが女神様とやらに祝福をされた俺達は、聖堂の中を包み込んでいた淡い光がゆっくりと消えていくのを見届けると外で待ってくれてる職員さん達を呼び戻しに行った。
「九条様、イリス様、本日のイベントはご満足して頂けましたか?もしよろしければ最後に記念撮影はいかがでしょうか?きっと素敵な思い出となりますよ。」
そんな風に言われて結婚式の衣装を着ながら腕を組んいる姿をパシャリとカメラで撮られた後、私服に着替えた俺達は職員さん達にお礼を告げて聖堂を後にすると暗くなってきた路地を進んで大通りまで戻って来ていた。
「さてと、それじゃあ……って、その……晩飯、行くか?」
「はい、お願いします。」
「そ、そうか……うん………」
職員さん達にはバレてなかったが泣いていた跡が少しだけ残っているイリスの目を見て何とも言えない気まずさに襲われていると……
「九条さん、僕なら大丈夫ですからそんなに気にしないで下さい。」
「……いや、でも……」
「うふふ。僕の事を心配してくれるのは嬉しいですが、九条さんに元気が無いと僕も落ち込んでしまいます。あっ、もし弱っている僕の方が好みだと言ってくれるのならそれでも構いませんよ?」
「そ、そうは言ってないだろ!?……はぁ……分かったよ、お前がそう言ってくれるならもう気にしない。それで良いんだろ?
「はい、そうして下さい。それで九条さん、晩御飯は何処で食べるんですか?」
「ん?まぁ、それなりに良い所でな。ぶっちゃけ財布的にはかなり厳しい店だけど、今日は遠慮せずに好きなもんを好きなだけ食え。」
「そうですか?では、お言葉に甘えさせて頂きますね。」
「あぁ、そうしてくれ。」
何時もと変わらない感じでニコっと微笑みかけてきてくれたイリスのおかげで心が軽くなった気がした俺は、王都の北側にある高級感が溢れまくリの飲食店までやって来ると一食でこんなにすんのか!?って料理を幾つか注文するのだった。
「……いやぁ、それにしてもどうするかねぇ……あいつ等も今日中に50はポイント集めてくるだろうし……イリス、またあんな事が起きると思うか?」
「うーん、どうでしょうかね。アレがイベントの仕込みだったのか……それとも別の何かだったのかが分かりませんから何とも言えません。」
「だよなぁ……けど、職員さん達の反応を見る限りだとアレは仕込みじゃないっぽいよな?」
「はい、もしそうなら一言ぐらい説明があってもおかしくないと思いますよ。だからきっと、女神様が本当に来てくれたんじゃないでしょうか?それにそう考えた方が、とっても素敵だと思います。違いますか?」
「……そうだな。分からない事はいちいち考えても仕方ないか。そういうもんだって受け入れた方がスッキリするってもんだ。」
「えぇ、僕達が運命の赤い糸で繋がっている仲だと祝福してくれたのにソレを疑うだなんて失礼ですよ。」
「……えっ、祝福の内容って具体的には何も言われてなかった気が……」
「あっ、そうだ九条さん。明日は合流したらすぐに斡旋所に行きましょうね。撮影をしてもらった写真を早く見たいですから。」
「お、おう………んん?」
色々とあったせいで曖昧になってしまった記憶を何とか呼び起こそうとしているとさっき注文した料理が次々と運ばれて来たので、考えるのが面倒臭くなってきた俺はとりあえず晩飯を食べるという欲望に従う事にするのだった。
「九条様、イリス様、本日のイベントはご満足して頂けましたか?もしよろしければ最後に記念撮影はいかがでしょうか?きっと素敵な思い出となりますよ。」
そんな風に言われて結婚式の衣装を着ながら腕を組んいる姿をパシャリとカメラで撮られた後、私服に着替えた俺達は職員さん達にお礼を告げて聖堂を後にすると暗くなってきた路地を進んで大通りまで戻って来ていた。
「さてと、それじゃあ……って、その……晩飯、行くか?」
「はい、お願いします。」
「そ、そうか……うん………」
職員さん達にはバレてなかったが泣いていた跡が少しだけ残っているイリスの目を見て何とも言えない気まずさに襲われていると……
「九条さん、僕なら大丈夫ですからそんなに気にしないで下さい。」
「……いや、でも……」
「うふふ。僕の事を心配してくれるのは嬉しいですが、九条さんに元気が無いと僕も落ち込んでしまいます。あっ、もし弱っている僕の方が好みだと言ってくれるのならそれでも構いませんよ?」
「そ、そうは言ってないだろ!?……はぁ……分かったよ、お前がそう言ってくれるならもう気にしない。それで良いんだろ?
「はい、そうして下さい。それで九条さん、晩御飯は何処で食べるんですか?」
「ん?まぁ、それなりに良い所でな。ぶっちゃけ財布的にはかなり厳しい店だけど、今日は遠慮せずに好きなもんを好きなだけ食え。」
「そうですか?では、お言葉に甘えさせて頂きますね。」
「あぁ、そうしてくれ。」
何時もと変わらない感じでニコっと微笑みかけてきてくれたイリスのおかげで心が軽くなった気がした俺は、王都の北側にある高級感が溢れまくリの飲食店までやって来ると一食でこんなにすんのか!?って料理を幾つか注文するのだった。
「……いやぁ、それにしてもどうするかねぇ……あいつ等も今日中に50はポイント集めてくるだろうし……イリス、またあんな事が起きると思うか?」
「うーん、どうでしょうかね。アレがイベントの仕込みだったのか……それとも別の何かだったのかが分かりませんから何とも言えません。」
「だよなぁ……けど、職員さん達の反応を見る限りだとアレは仕込みじゃないっぽいよな?」
「はい、もしそうなら一言ぐらい説明があってもおかしくないと思いますよ。だからきっと、女神様が本当に来てくれたんじゃないでしょうか?それにそう考えた方が、とっても素敵だと思います。違いますか?」
「……そうだな。分からない事はいちいち考えても仕方ないか。そういうもんだって受け入れた方がスッキリするってもんだ。」
「えぇ、僕達が運命の赤い糸で繋がっている仲だと祝福してくれたのにソレを疑うだなんて失礼ですよ。」
「……えっ、祝福の内容って具体的には何も言われてなかった気が……」
「あっ、そうだ九条さん。明日は合流したらすぐに斡旋所に行きましょうね。撮影をしてもらった写真を早く見たいですから。」
「お、おう………んん?」
色々とあったせいで曖昧になってしまった記憶を何とか呼び起こそうとしているとさっき注文した料理が次々と運ばれて来たので、考えるのが面倒臭くなってきた俺はとりあえず晩飯を食べるという欲望に従う事にするのだった。
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