おっさんの異世界生活は無理がある。
第437話
無事に救い出せたアリシアさんと一緒に来る事を決めたユキを連れて城を跡にしてスキー場まで戻って来た俺達は、綺麗にライトアップされたゲレンデを見渡した後に星々が輝く星空を見上げると……
「ヤベェ!急いで店に戻らないとラウザさんに殴られちまう!」
「はっはっは!どうやら思いのほか時間が掛かってしまったみたいじゃな!」
「いや、笑い事じゃねぇっての!ほら、さっさと休憩所に行ってマホと合流する……オイ、どうして立ち止まったまま動こうとしないんだ?」
「ふふっ、見て分からないかい?私達は今、この美しい光景に見惚れているんだよ。そして……この素敵な場所で滑ってみたいと思っているのさ。」
「思っているのさ……って、そんなキメ顔で言われても困るんですけども!?」
「九条さん……良い?」
「何が!?もし滑って良いのかって聞いてんなら答えはダメだ!このままじゃマジでラウザさんに何をされるか……!」
この世界に住む父親ってのは娘を溺愛しまくってんだぞ?それなのにこんなに遅くなるまで連れ回しているのかって思われちまったら……!
「はぁ、ゴチャゴチャとうるさいわね。アンタも男だったらそこはドンッと構えて、何があっても自分がどうにかするっていう意地を見せなさいよね。」
「か、簡単に言うんじゃねぇよ!結果として被害を被るのは俺なんだぞ?!つーか、誰のせいでこんなに慌てふためく事になっていると……!」
「何よ、文句でもあるって言うの?」
「ま、まぁまぁ……お2人共、落ち着いて下さい。」
「九条さん、お父様には私の方から言っておきますからどうかご安心下さい。」
「そうです!それにお父様が九条さんに何か危害を加えようとしたら、私とお姉様がきちんと叱ってあげますから!」
「そ、それは……まぁ、助かるっちゃ助かるんだが……」
最愛の娘達に庇われた俺の事をラウザさんがどう思うのかという点においては……更に不安が増して仕方が無いと言いますか………
「はっはっは!良かったではないか九条。これで心置きなくスノードを楽しめるではないか!」
「は、はぁ!?いやいや、だから急いで店に戻ってアリシアさんとシアンを!」
(ご主人様!今日はノルウィンドで遊べる最後の日なんですよ!それなのに、これで帰ってしまった勿体《もったい》ないじゃないですか!)
「ふふっ、そうと決まれば1時間程スノードで滑るとしようか。」
「賛成。」
「ロ、ロイド様!もしよろしかったら、私と一緒に滑りませんか!」
「あっ!わ、私もご一緒してよろしいでしょうか!」
「うん、勿論だよ。それでは行こうか。」
「「はい!」」
「はっ!?ちょ、まっ!………い、行っちまいやがった…………」
「……さてと、それじゃあアタシはそこら辺で時間を潰してくるわね。」
「おっ、それならばわしも同行するとしようかのう。色々と積もる話があったりするかもしれんからな。」
「……勝手にすれば。」
「あっ!すみません、もしよろしかったら私もご一緒して良いでしょうか!」
「えっ、シアン?」
「……お姉様、頑張って下さいね!」
「っ!?」
「……頑張って?」
「九条さん!」
「お、おう!?な、何だ?」
「お姉様の事、よろしくお願い致しますね!私達は休憩所に行って、マホさんと合流してきますから!」
「あ、あぁ……了解……?」
何をお願いされたのかもよく分からん内に下の方へ行ってしまった3人を見送った俺は、頭をボリボリと掻きながら首を傾げるのだった……
「う、うぅ……あの子ったら本当にもう……すみません、九条さん……」
「いや、別に謝らなくても……って、ヤバッ!アリシアさん、ちょっとここで待っていてくれるか!マホに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
「えっ?あ、はい。分かりました。」
「悪い!それじゃあまた後でな!」
スノードに乗って勢いよく滑り出した俺は端の方を歩いているレミ達を追い抜くと猛スピードで休憩所に向かって行くのだった!
(あ、危ねぇ……マホは休憩所じゃなくてスマホの中に居るんだった……)
(……私のバカ!どうして、どうしてスマホの中に!大人しく休憩所で待っていればこんな事にはならなかったのに!)
(お、落ち着けって!今すぐに行けば、あいつ等が来る前に間に合うから!)
(そういう事じゃ無いんですよ!本当にもう!ご主人様ったらもう!)
(……え、何で俺が怒られたの?)
(そんなのご主人様がご主人様だからですよ!あーもう!)
(……えぇ……)
メチャクチャ理不尽な理由で怒られながら休憩所までやって来た俺は、スマホの中から出て来たマホに追い立てられる様にしてアリシアさんと合流をすると集合時間になるまでスノードの扱い方をレクチャーしていった
その後、ラウザさんとシャーリーさんが待つ店まで送り届けた俺達は疲れ切ってる体を引きずる様にして宿屋まで戻って行くのだった。
「ヤベェ!急いで店に戻らないとラウザさんに殴られちまう!」
「はっはっは!どうやら思いのほか時間が掛かってしまったみたいじゃな!」
「いや、笑い事じゃねぇっての!ほら、さっさと休憩所に行ってマホと合流する……オイ、どうして立ち止まったまま動こうとしないんだ?」
「ふふっ、見て分からないかい?私達は今、この美しい光景に見惚れているんだよ。そして……この素敵な場所で滑ってみたいと思っているのさ。」
「思っているのさ……って、そんなキメ顔で言われても困るんですけども!?」
「九条さん……良い?」
「何が!?もし滑って良いのかって聞いてんなら答えはダメだ!このままじゃマジでラウザさんに何をされるか……!」
この世界に住む父親ってのは娘を溺愛しまくってんだぞ?それなのにこんなに遅くなるまで連れ回しているのかって思われちまったら……!
「はぁ、ゴチャゴチャとうるさいわね。アンタも男だったらそこはドンッと構えて、何があっても自分がどうにかするっていう意地を見せなさいよね。」
「か、簡単に言うんじゃねぇよ!結果として被害を被るのは俺なんだぞ?!つーか、誰のせいでこんなに慌てふためく事になっていると……!」
「何よ、文句でもあるって言うの?」
「ま、まぁまぁ……お2人共、落ち着いて下さい。」
「九条さん、お父様には私の方から言っておきますからどうかご安心下さい。」
「そうです!それにお父様が九条さんに何か危害を加えようとしたら、私とお姉様がきちんと叱ってあげますから!」
「そ、それは……まぁ、助かるっちゃ助かるんだが……」
最愛の娘達に庇われた俺の事をラウザさんがどう思うのかという点においては……更に不安が増して仕方が無いと言いますか………
「はっはっは!良かったではないか九条。これで心置きなくスノードを楽しめるではないか!」
「は、はぁ!?いやいや、だから急いで店に戻ってアリシアさんとシアンを!」
(ご主人様!今日はノルウィンドで遊べる最後の日なんですよ!それなのに、これで帰ってしまった勿体《もったい》ないじゃないですか!)
「ふふっ、そうと決まれば1時間程スノードで滑るとしようか。」
「賛成。」
「ロ、ロイド様!もしよろしかったら、私と一緒に滑りませんか!」
「あっ!わ、私もご一緒してよろしいでしょうか!」
「うん、勿論だよ。それでは行こうか。」
「「はい!」」
「はっ!?ちょ、まっ!………い、行っちまいやがった…………」
「……さてと、それじゃあアタシはそこら辺で時間を潰してくるわね。」
「おっ、それならばわしも同行するとしようかのう。色々と積もる話があったりするかもしれんからな。」
「……勝手にすれば。」
「あっ!すみません、もしよろしかったら私もご一緒して良いでしょうか!」
「えっ、シアン?」
「……お姉様、頑張って下さいね!」
「っ!?」
「……頑張って?」
「九条さん!」
「お、おう!?な、何だ?」
「お姉様の事、よろしくお願い致しますね!私達は休憩所に行って、マホさんと合流してきますから!」
「あ、あぁ……了解……?」
何をお願いされたのかもよく分からん内に下の方へ行ってしまった3人を見送った俺は、頭をボリボリと掻きながら首を傾げるのだった……
「う、うぅ……あの子ったら本当にもう……すみません、九条さん……」
「いや、別に謝らなくても……って、ヤバッ!アリシアさん、ちょっとここで待っていてくれるか!マホに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
「えっ?あ、はい。分かりました。」
「悪い!それじゃあまた後でな!」
スノードに乗って勢いよく滑り出した俺は端の方を歩いているレミ達を追い抜くと猛スピードで休憩所に向かって行くのだった!
(あ、危ねぇ……マホは休憩所じゃなくてスマホの中に居るんだった……)
(……私のバカ!どうして、どうしてスマホの中に!大人しく休憩所で待っていればこんな事にはならなかったのに!)
(お、落ち着けって!今すぐに行けば、あいつ等が来る前に間に合うから!)
(そういう事じゃ無いんですよ!本当にもう!ご主人様ったらもう!)
(……え、何で俺が怒られたの?)
(そんなのご主人様がご主人様だからですよ!あーもう!)
(……えぇ……)
メチャクチャ理不尽な理由で怒られながら休憩所までやって来た俺は、スマホの中から出て来たマホに追い立てられる様にしてアリシアさんと合流をすると集合時間になるまでスノードの扱い方をレクチャーしていった
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