おっさんの異世界生活は無理がある。
第421話
【皆様へ
明日の朝、8時頃に雪山へと続いている大門の下でお待ちしております。
防寒服をシッカリと着こんでからお越し下さい。
そして遅刻はしない様にお願い致します。
アリシアより】
日持ちのするお土産を購入して晩飯を食ってから宿屋に戻って来た俺達は、部屋に集まって受付で渡された手紙をマホに読み上げてもらっていた。
「ふーん、朝の8時に集合ねぇ……こりゃまた起きるのが大変そうだな……」
「おじさん、支度の関係もあるので7時頃には目を覚ましといて下さいよね。まぁ、もしダメそうなら私が叩き起こしちゃいますけど!」
「うむ、その時はわしも手伝ってやるから安心してくれても良いぞ!」
「……その条件が加わると、俺が安心出来る要素が1つも無くなるんだがな。」
レミの場合は文字通りメチャクチャな勢いで叩き起こしてきそうだしな……今回はマホに起こしてもらうのは諦めて、自力で何とかするしかないか……
ガクッと肩を落としてそんな事を考えながら静かにため息を零していると、マホがいきなりハッとした表情を浮かべてこっちを見てきた。
「おじさん、明日はラウザさんとシャーリーさんにご挨拶をする予定なんですよね?手土産とか何を持っていったらいいでしょうか?」
「あっ、そう言えばそうだったな……とりあえず、買ってきたもんで良さそうなのがあればソレを持っていくとするか。明日、何をするのか分からないがクアウォートの時と同じ様に色々とお世話になるかもしれないからな。」
「はい、そうですね!でも……ラウザさん、ノルウィンドでどんなお仕事をなさっているんでしょうか?」
「さぁな……リリアさんとライルさんはご両親からそれらしい話は聞いて無いか?」
「いえ、サッパリですわね。アレから何度か交流する機会もありましたけど、まさかこの街に居るとは思いもしませんでしたから。ライルさんはいかがですか?」
「わ、私も聞いてませんね……ですが、集合場所が雪山に通じる大門の下という事はソレに関するお仕事をなさっているんだと思いますよ。」
「うん、確かにその可能性が高そうだね。そしてクアウォートの時にしていた商売の内容を考えると、明日はとっても楽しい時間を過ごせるんじゃないかな。」
「……って事は、かなり体を動かす必要がありそうだな。」
「あ、あはは……今日は早めに寝ないといけないかもしれませんね。」
「ふふっ、それに遅刻してアリシアさんを待たせる訳にもいかないからね。」
「うぅ……ワクワクして眠れるのか不安になってきました……!」
「……よし、もう寝よう。」
「いやいや、それは流石に早すぎだろ。」
「あら、そういう事でしたら私達はそろそろ失礼した方が良さそうですわね。」
「は、はい。それでは皆さん、また明日お会いしましょう。」
「あっ、気を遣わせて悪いな。そんじゃあ、また明日の朝に。」
「リリア、ライル、おやすみ。良い夢を。」
……ロイドに優しく微笑みかけられてズキューンと胸を撃ち抜かれたらしい2人がデレデレしながら自分達の部屋に戻って行った後、俺達は適当に時間を潰すと明日に備えて早めに就寝する事にするのだった。
明日の朝、8時頃に雪山へと続いている大門の下でお待ちしております。
防寒服をシッカリと着こんでからお越し下さい。
そして遅刻はしない様にお願い致します。
アリシアより】
日持ちのするお土産を購入して晩飯を食ってから宿屋に戻って来た俺達は、部屋に集まって受付で渡された手紙をマホに読み上げてもらっていた。
「ふーん、朝の8時に集合ねぇ……こりゃまた起きるのが大変そうだな……」
「おじさん、支度の関係もあるので7時頃には目を覚ましといて下さいよね。まぁ、もしダメそうなら私が叩き起こしちゃいますけど!」
「うむ、その時はわしも手伝ってやるから安心してくれても良いぞ!」
「……その条件が加わると、俺が安心出来る要素が1つも無くなるんだがな。」
レミの場合は文字通りメチャクチャな勢いで叩き起こしてきそうだしな……今回はマホに起こしてもらうのは諦めて、自力で何とかするしかないか……
ガクッと肩を落としてそんな事を考えながら静かにため息を零していると、マホがいきなりハッとした表情を浮かべてこっちを見てきた。
「おじさん、明日はラウザさんとシャーリーさんにご挨拶をする予定なんですよね?手土産とか何を持っていったらいいでしょうか?」
「あっ、そう言えばそうだったな……とりあえず、買ってきたもんで良さそうなのがあればソレを持っていくとするか。明日、何をするのか分からないがクアウォートの時と同じ様に色々とお世話になるかもしれないからな。」
「はい、そうですね!でも……ラウザさん、ノルウィンドでどんなお仕事をなさっているんでしょうか?」
「さぁな……リリアさんとライルさんはご両親からそれらしい話は聞いて無いか?」
「いえ、サッパリですわね。アレから何度か交流する機会もありましたけど、まさかこの街に居るとは思いもしませんでしたから。ライルさんはいかがですか?」
「わ、私も聞いてませんね……ですが、集合場所が雪山に通じる大門の下という事はソレに関するお仕事をなさっているんだと思いますよ。」
「うん、確かにその可能性が高そうだね。そしてクアウォートの時にしていた商売の内容を考えると、明日はとっても楽しい時間を過ごせるんじゃないかな。」
「……って事は、かなり体を動かす必要がありそうだな。」
「あ、あはは……今日は早めに寝ないといけないかもしれませんね。」
「ふふっ、それに遅刻してアリシアさんを待たせる訳にもいかないからね。」
「うぅ……ワクワクして眠れるのか不安になってきました……!」
「……よし、もう寝よう。」
「いやいや、それは流石に早すぎだろ。」
「あら、そういう事でしたら私達はそろそろ失礼した方が良さそうですわね。」
「は、はい。それでは皆さん、また明日お会いしましょう。」
「あっ、気を遣わせて悪いな。そんじゃあ、また明日の朝に。」
「リリア、ライル、おやすみ。良い夢を。」
……ロイドに優しく微笑みかけられてズキューンと胸を撃ち抜かれたらしい2人がデレデレしながら自分達の部屋に戻って行った後、俺達は適当に時間を潰すと明日に備えて早めに就寝する事にするのだった。
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