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おっさんの異世界生活は無理がある。

祐一

第370話

「すみませんね九条さん、朝っぱらから店の掃除を手伝って貰ったりして……」

「いえ、日頃からお世話になってますからこれぐらい構いませんよ。」

「えへへ!それじゃあ今度はこっちの方をお願いしてもっていったぁ!もうっ!冗談なんだから殴んなくても良いじゃんか!」

「やかましい!ギャーギャーと文句を言う暇があるなら手を動かしやがれ!そもそもお前が店の掃除をサボってたからこんな事になったんだろうが!」

「それはしょうがないじゃん!将来有望な職人には店を綺麗にしている時間は全くと言って良い程……ま、待って!分かった!ちゃんと掃除するから!」

「ったく……そんなんじゃ嫁の貰い手が見つからねぇぞ。」

「ふーん!別に良いもーん!まだまだ結婚する気なんてないしー!いざとなったら、九条さんが貰ってくれるもんねっ!」

「あ、あはは……」

「アホか、お前みたいなじゃじゃ馬を九条さんが欲しいと思う訳が無いだろうが!」

「えー!そんなの分かんないじゃん!もしかしたら、手の掛かるこの方が愛せるって言ってくれるかもしれないよ!」

「はっ!バカな事を言ってるんじゃねぇ!」

「むぅー!」

「まぁまぁ、2人共落ち着いて……ほら、もう少しなんですから早く掃除を終わらせましょうよ。」

「……はーい。」

「……すみません、九条さん。」

「いえいえ!それじゃあ……再開しましょうか。」

 ガドルさんとサラさんを見送ってから1週間近くが過ぎたある日の事、実家に呼び出されたロイドとソレに付き添って行ったマホとソフィを見送って1人寂しく街中をブラついていると加工屋の方から親父さんの怒鳴り声が聞こえてきた。

 どうしたのか不思議に思って事情を聞いてみると……仕事の関係で王都に行って、帰って来たら荒れ放題で散かり放題になっていたらしくて……

「はぁ……それにしても、たった2,3日でこんな状態になっちまうとは……」

「いやぁ、つい店の模様替えをしてみたら途中で飽きちゃって……」

「それならそれで元に戻しておけよ……」

「あっはっは!何処に何が置てあったのか忘れちゃったからムリ!」

「バカ野郎!自信満々にそんな事を言ってる場合か!」

「ご、ごめんなさい!ってそうだ!九条さんに聞きたい事があるんだけど、ちょっと良いかな!」

「ん?どうしたんだ。」

「えっと、あくまで噂話なんだけど……ロイドさんが結婚するって話、本当?」

「………はっ?結婚?ロイドが?誰と?」

「さぁ?私もお客さんから聞いただけの話だから詳しくは知らないんだけど……確か王都に住んでる貴族だとか何とか……それでどうなの?本当なの?」

「いや、そんな話はアイツから聞いた覚えは無いな……」

「ふーん、それじゃあやっぱり噂は噂って事か……まぁ、そうだよね!」

「オイ、無駄話をしている暇があるなら手を動かせって言ってんだろうが!」

「はいはい!分かってるってば!それじゃあ九条さん、もうちょっとよろしくね!」

「あ、あぁ………」

 ロイドが結婚ねぇ……貴族の娘だから見合い話ぐらいは転がり込んできてるのかもしれないけど……とりあえず、実家から戻って来たら話を聞いてみるとしますかね。

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