おっさんの異世界生活は無理がある。
第369話
ガドルさんにお説教されるという珍事を体験してから数日後、俺達は王都に向かう馬車が集まっている広場にガドルさんとサラさんを見送る為にやって来ていた。
「皆さん、わざわざお見送りに来て頂いてありがとうございます。」
「いえいえ、お2人には色々とお世話になりましたからこれぐらい当然ですよ。」
「ふふっ、確かに……特に九条さんはガドルさんに色々な意味でお世話になっていたみたいだからね。」
「その節は……ご迷惑をお掛けして本当にすみませんでした……」
「まぁまぁ、過ぎた事なんですしもう良いじゃないですか!それにおじさんだって、気にはしていませんもんね。」
「あぁ、過ぎた事にいちいち文句を言う趣味も無いからな。」
「ははっ、そう言って頂けると助かります。」
「うふふ、ありがとうございます九条さん。」
「いえいえ、別に感謝される程の事では……って、ソフィもいい加減に俺の後ろから出て2人に別れの挨拶をしたらどうなんだ。」
「………」
ったく、家を出てからこの調子だからまいっちまうな……恐らく寂しいって感情が溢れてどうしたら良いのか困ってるんだろうけど、美少女に服をギュッと掴まれてる俺としても非常に………ねぇ?
「ソフィさん、きちんと言いたい事は伝えておかないとダメですよ。」
「今日を逃したら、次に会えるのは何時になるか分からないらしいからね。」
「王都に戻ったら闘技場のイベントがあって更には王都からの依頼……本当に色々とお忙しそうですね。」
「えぇ、ですが自分が望んでやっている事なので仕方はありません。ただ、ソフィに寂しい思いをさせている事が今までは気掛かりだったんですが……今はもう、そんな心配をする必要はありません。皆さんが付いていてくれますからね。」
「うふふ、これからもソフィちゃんの事をよろしくお願いしますね。」
「はい、勿論です。」
そんなやり取りをしていると王都に届ける荷物を積み終えて出発の時刻が近づいて来ている事を知らせるベルの音が聞こえてきて、2人は俺の後ろに居るソフィに対しニコっと微笑みかけるのだった。
「ソフィちゃん、また会いに来るから元気にしていてね。それからご飯もしっかりと食べて、皆さんと仲良くね。あっ、それと強くなる事だけじゃなくて女の子としても成長してくれると私としては嬉しいわ。」
「ソフィ、今回は色々と済まなかったね。でも、君が仲間の皆ときちんと絆を結べている事が分かって本当に嬉しかったよ。その絆、これからも大切にするんだよ。」
「……分かった。ぱぱとままも元気で……怪我とかしないでね。」
「あぁ、それじゃあまたね。」
「うふふ、それでは。」
そう言ってお辞儀をして来た2人は何度も振り返って手を振って来ながら停まっていた馬車に乗り込んでいくと、トリアルの街を離れていくのだった。
「……ふぅ、あんな別れの挨拶で良かったのかソフィ。」
「うん、ぱぱとままにはまた会えるから。」
「ふふっ、それもそうだね。」
「えへへ、その時が来るのが何だか楽しみですね!」
「まぁ、次こそは平和的に過ごしたいもんだけどな。」
「大丈夫、ぱぱが九条さんになにかしてきたらままと懲らしめるから。」
「おぉ、そりゃまた頼もしいねぇ。さてと、そんじゃあそろそろ帰るとしますか。」
「はい!ソフィさん、久しぶりに一緒に朝ごはんが食べられますね!」
「うん、嬉しい。」
「おやおや、これは頑張って朝食を作らないといけないね九条さん。」
「そう言えば、今日の飯担当は俺だったか……まぁ、努力はするよ。」
「おじさん!私もお手伝いしますよ!」
「……私もやる。」
「ふむ、それならば私も手伝わせてもらおうかな。」
「いやいや、朝飯にそんな力を入れんでも……別に良いけどさ。」
思わず頬が上がってしまうのを感じながら横に並ぶ3人の姿を見て、俺はようやく日常が戻って来たんだという事を実感するのだった。
「皆さん、わざわざお見送りに来て頂いてありがとうございます。」
「いえいえ、お2人には色々とお世話になりましたからこれぐらい当然ですよ。」
「ふふっ、確かに……特に九条さんはガドルさんに色々な意味でお世話になっていたみたいだからね。」
「その節は……ご迷惑をお掛けして本当にすみませんでした……」
「まぁまぁ、過ぎた事なんですしもう良いじゃないですか!それにおじさんだって、気にはしていませんもんね。」
「あぁ、過ぎた事にいちいち文句を言う趣味も無いからな。」
「ははっ、そう言って頂けると助かります。」
「うふふ、ありがとうございます九条さん。」
「いえいえ、別に感謝される程の事では……って、ソフィもいい加減に俺の後ろから出て2人に別れの挨拶をしたらどうなんだ。」
「………」
ったく、家を出てからこの調子だからまいっちまうな……恐らく寂しいって感情が溢れてどうしたら良いのか困ってるんだろうけど、美少女に服をギュッと掴まれてる俺としても非常に………ねぇ?
「ソフィさん、きちんと言いたい事は伝えておかないとダメですよ。」
「今日を逃したら、次に会えるのは何時になるか分からないらしいからね。」
「王都に戻ったら闘技場のイベントがあって更には王都からの依頼……本当に色々とお忙しそうですね。」
「えぇ、ですが自分が望んでやっている事なので仕方はありません。ただ、ソフィに寂しい思いをさせている事が今までは気掛かりだったんですが……今はもう、そんな心配をする必要はありません。皆さんが付いていてくれますからね。」
「うふふ、これからもソフィちゃんの事をよろしくお願いしますね。」
「はい、勿論です。」
そんなやり取りをしていると王都に届ける荷物を積み終えて出発の時刻が近づいて来ている事を知らせるベルの音が聞こえてきて、2人は俺の後ろに居るソフィに対しニコっと微笑みかけるのだった。
「ソフィちゃん、また会いに来るから元気にしていてね。それからご飯もしっかりと食べて、皆さんと仲良くね。あっ、それと強くなる事だけじゃなくて女の子としても成長してくれると私としては嬉しいわ。」
「ソフィ、今回は色々と済まなかったね。でも、君が仲間の皆ときちんと絆を結べている事が分かって本当に嬉しかったよ。その絆、これからも大切にするんだよ。」
「……分かった。ぱぱとままも元気で……怪我とかしないでね。」
「あぁ、それじゃあまたね。」
「うふふ、それでは。」
そう言ってお辞儀をして来た2人は何度も振り返って手を振って来ながら停まっていた馬車に乗り込んでいくと、トリアルの街を離れていくのだった。
「……ふぅ、あんな別れの挨拶で良かったのかソフィ。」
「うん、ぱぱとままにはまた会えるから。」
「ふふっ、それもそうだね。」
「えへへ、その時が来るのが何だか楽しみですね!」
「まぁ、次こそは平和的に過ごしたいもんだけどな。」
「大丈夫、ぱぱが九条さんになにかしてきたらままと懲らしめるから。」
「おぉ、そりゃまた頼もしいねぇ。さてと、そんじゃあそろそろ帰るとしますか。」
「はい!ソフィさん、久しぶりに一緒に朝ごはんが食べられますね!」
「うん、嬉しい。」
「おやおや、これは頑張って朝食を作らないといけないね九条さん。」
「そう言えば、今日の飯担当は俺だったか……まぁ、努力はするよ。」
「おじさん!私もお手伝いしますよ!」
「……私もやる。」
「ふむ、それならば私も手伝わせてもらおうかな。」
「いやいや、朝飯にそんな力を入れんでも……別に良いけどさ。」
思わず頬が上がってしまうのを感じながら横に並ぶ3人の姿を見て、俺はようやく日常が戻って来たんだという事を実感するのだった。
コメント