おっさんの異世界生活は無理がある。
第331話
夢の様な時間を過ごして興奮冷めやらないまま眠りについて翌日を迎えた俺達は、正午前に宿屋にやって来たフラウさんに呼び出されて受付前で顔を合わせると昼飯を食べに行く為に大通り沿いにあるちょっとお高そうな店に足を運んでいた。
そこで奥の方にある個室まで案内されて俺達はテーブルの上に並べられた幾つもの料理を前にしながらコップを片手に持って……
「それじゃあフラウさんのイベント成功を祝して……かんぱーい!」
「「「「かんぱーい!」」」
笑顔を浮かべながらそう掛け声を合わせると、目の前にある料理に次々と手を付け始めるのだった。
「いやぁ、それにしてもここまで来るのマジで大変だったなぁ……」
「そうですね……昨日の今日だから仕方がありませんけど、イベントに来ていた街の人達が大勢フラウさんの所に集まって来ましたからね……」
「すみません、私が皆さんをお食事にお誘いしたばっかりにとんだご迷惑を……」
「ふふっ、そんなに申し訳なさそうな表情をしないでくれ。確かにここまで来るのは大変だったけれど、それで怒ったりはしていないんだからさ。」
「うむ、ロイドの言う通りじゃよ。あれだけ大勢の者達に慕われていたお主を迷惑に思う奴はここにはおらんよ。」
「うん、フラウさんは凄い。」
「……うふふ、ありがとうございます。そう言って貰えると本当に嬉しいです。」
皆の言葉のおかげでようやく笑顔が戻ったフラウさんを見ながら穏やかな気持ちになった俺は、ほっこりとしながら昼飯を食べ進めていくのだった。
「あっ、そうだ!フラウさんにちょっと聞きたい事があるんですけど良いですか?」
「はい、何ですか?」
「フラウさんって、何時頃までこの街に滞在するご予定なんですか?」
「そうですね、私は明後日の朝には街を出発しようかと思っています。」
「へぇ、あんまりゆっくりしていかないんだな。」
「えぇ、王都の方でちょっとしたお仕事がありますので……皆さんの方はどんな感じなんですか?」
「俺達は……まだ2,3日ぐらいこっちて過ごす予定だよな?」
「はい、なのでフラウさんが王都に向かった翌日に街を出発しますね。」
「なるほど、それではその3日間は何をなさるんですか?」
「うーん、そこはまぁ特に決めている訳では……まぁ、観光がてらゆっくり出来れば良いかなとは思っているんですけど……」
「九条さん、この辺りには初めて相手にするモンスターがいっぱい居るから斡旋所に行ってクエストを受けたい。」
「ふふっ、それにお土産も見て回りたいな。」
「わしは食べ歩きがしてみたいのう!」
「私は雑貨とか見てみたいです!」
「……とまぁこんな感じだから、かなり慌ただしくなりそうな気はするな。」
「うふふ、それはそれは……頑張って下さいね、九条さん。」
「はぁ……応援ありがとうよ………そう言えば、フラウさんは明後日までどんな風に過ごすんだ?そっちも観光とかするのか?」
「あぁいえ、私はイベント関連の事で色々とやる事がありますので……実はこの後も関係者の方達と会う予定になっているんです。」
「そうなのか?って事は、なるべく早めに切り上げた方が良いのか?」
「うふふ、会うのは3時頃ですから大丈夫ですよ。それよりも今はこの時間をもっと楽しみませんか。昨日のイベントの感想も伺いたいですし。」
「おぉ、そういう事ならば思う存分聞かせてやるとしようかのう!昨夜も宿に戻ってから凄く盛り上がったからな!」
「えぇ、そうでしたね!それではフラウさんにいーっぱい聞かせてあげましょう!」
「いやいや、お前達はどういう立場の人間なんだよ……ったく………」
「まぁまぁ、それよりもフラウさんの為に私達の感想を伝えようじゃないか。」
「うん、頑張る。」
「はぁ……はいはい、分かりましたよっと………」
こんな感じで昼飯を食べたりしながらイベントの感想を言い合ったりした俺達は、フラウさんの予定に合わせて店を後にすると彼女を見送ってから折角ならと街の中をブラブラと歩き回る事にするのだった。
そこで奥の方にある個室まで案内されて俺達はテーブルの上に並べられた幾つもの料理を前にしながらコップを片手に持って……
「それじゃあフラウさんのイベント成功を祝して……かんぱーい!」
「「「「かんぱーい!」」」
笑顔を浮かべながらそう掛け声を合わせると、目の前にある料理に次々と手を付け始めるのだった。
「いやぁ、それにしてもここまで来るのマジで大変だったなぁ……」
「そうですね……昨日の今日だから仕方がありませんけど、イベントに来ていた街の人達が大勢フラウさんの所に集まって来ましたからね……」
「すみません、私が皆さんをお食事にお誘いしたばっかりにとんだご迷惑を……」
「ふふっ、そんなに申し訳なさそうな表情をしないでくれ。確かにここまで来るのは大変だったけれど、それで怒ったりはしていないんだからさ。」
「うむ、ロイドの言う通りじゃよ。あれだけ大勢の者達に慕われていたお主を迷惑に思う奴はここにはおらんよ。」
「うん、フラウさんは凄い。」
「……うふふ、ありがとうございます。そう言って貰えると本当に嬉しいです。」
皆の言葉のおかげでようやく笑顔が戻ったフラウさんを見ながら穏やかな気持ちになった俺は、ほっこりとしながら昼飯を食べ進めていくのだった。
「あっ、そうだ!フラウさんにちょっと聞きたい事があるんですけど良いですか?」
「はい、何ですか?」
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「そうですね、私は明後日の朝には街を出発しようかと思っています。」
「へぇ、あんまりゆっくりしていかないんだな。」
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「はい、なのでフラウさんが王都に向かった翌日に街を出発しますね。」
「なるほど、それではその3日間は何をなさるんですか?」
「うーん、そこはまぁ特に決めている訳では……まぁ、観光がてらゆっくり出来れば良いかなとは思っているんですけど……」
「九条さん、この辺りには初めて相手にするモンスターがいっぱい居るから斡旋所に行ってクエストを受けたい。」
「ふふっ、それにお土産も見て回りたいな。」
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「私は雑貨とか見てみたいです!」
「……とまぁこんな感じだから、かなり慌ただしくなりそうな気はするな。」
「うふふ、それはそれは……頑張って下さいね、九条さん。」
「はぁ……応援ありがとうよ………そう言えば、フラウさんは明後日までどんな風に過ごすんだ?そっちも観光とかするのか?」
「あぁいえ、私はイベント関連の事で色々とやる事がありますので……実はこの後も関係者の方達と会う予定になっているんです。」
「そうなのか?って事は、なるべく早めに切り上げた方が良いのか?」
「うふふ、会うのは3時頃ですから大丈夫ですよ。それよりも今はこの時間をもっと楽しみませんか。昨日のイベントの感想も伺いたいですし。」
「おぉ、そういう事ならば思う存分聞かせてやるとしようかのう!昨夜も宿に戻ってから凄く盛り上がったからな!」
「えぇ、そうでしたね!それではフラウさんにいーっぱい聞かせてあげましょう!」
「いやいや、お前達はどういう立場の人間なんだよ……ったく………」
「まぁまぁ、それよりもフラウさんの為に私達の感想を伝えようじゃないか。」
「うん、頑張る。」
「はぁ……はいはい、分かりましたよっと………」
こんな感じで昼飯を食べたりしながらイベントの感想を言い合ったりした俺達は、フラウさんの予定に合わせて店を後にすると彼女を見送ってから折角ならと街の中をブラブラと歩き回る事にするのだった。
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