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おっさんの異世界生活は無理がある。

祐一

第327話

体は小さいが筋骨隆々で職人気質のドワーフ族が営んでる武器防具屋、エルフ族が集めた希少価値の高いらしい本が幾つも置かれている書店、ドラゴン族が己の肉体を駆使して集めてきたレアな素材が売られている素材屋。

そして悪魔族の女の子達が営んでるちょっとエッチな……じゃなくて、可愛らしい小物が販売されてる雑貨屋なんかを巡っているとあっと言う間に時間が過ぎていって陽が暮れ出してきたので、俺達は集合場所だった広場に戻って来るのだった。

「すぅ……すぅ………んぅ………」

「うふふ、クラリスさんったらすっかり寝入ってしまっていますね。」

「あぁ、朝早くからあんだけ騒ぎまくってたから体力が底を尽きたんだろうなぁ……それよりもロイド、ずっとクラリスを背負っていて疲れてないか?もしアレだったら代わってやるぞ。」

「いや、その心配は無用だよ九条さん。」

「そうか……辛くなった言えよ。すぐに代わってやるからさ。」

「うん、その時はお願いさせてもらうよ。」

ロイドはそう言って爽やかに微笑みかけてきたんだが……恐らくっていうか絶対に代わる気なんて無いんだろうな……だって眠っているクラリスの表情をメチャクチャ幸せそうに見守ってるし……これだから可愛い女の子大好きイケメンは……

「はっはっは、そんなに幼子を背負いたいのならわしがお主の背中に乗ってやっても良いんじゃぞ?」

「おいコラ、色々と誤解を招きそうな事を大っぴらに言うんじゃねぇっての。」

「あいたっ!……お主、そうやってすぐにチョップをするのは良くない癖じゃぞ。」

「はいはい、文句があるなら言動に気を付ける様にしなさい……さてと、それじゃあ暗くなる前にそろそろ解散するとしますかね。」

「そうですね!フラウさん、今日は一緒に過ごせてとっても楽しかったです!本当にお誘い頂いてありがとうございました!」

「いえいえ、こちらこそ皆さんのおかげで充実した休みを満喫する事が出来ました。本当にありがとうございます。」

「ふふっ、そう言って貰えたのなら何よりだよ。」

「………んぅ………フラウ……おねえちゃん………もう……ばいばい……?」

俺達のやり取りを聞いてたせいなのか分からないが目を覚ましたらしいクラリスがぼんやりとしたままそう尋ねると、フラウさんは聖母の様な笑みを浮かべると静かにロイドの方に近寄って行って……

「クラリスさん、残念ですが今日はばいばいです。また明日、イベントで会える事を楽しみにしていますね。」

「……うん………えへへ……………すぅ………すぅ………」

「ありゃりゃ、また寝ちまったみたいだな。」

「どうやら、最後にきちんとお別れを言いたかったみたいですね。」

「うむ、やはりクラリスは良い子じゃのう。」

「えぇ、本当に……」

うわぁ……フラウさんのなでなで気持ち良さそうだなぁ……羨ましいなぁ……俺も小さい子供に戻れたら頭を撫でてもらえんのかねぇ………はぁ………良いなぁ……

「……よしっ、それでは暗くなる前にクラリスを送り届けるとしようか。」

「えぇ、そうですね!……あっ、フラウさん!いきなりでご迷惑かもしれないんですけど、もし良かったら晩御飯を一緒に食べに行きませんか!」

「えっ、よろしいんですか?」

「勿論ですよ!皆さんも良いと思いますよね!」

「あぁ、そんなに素晴らしい提案を否定する必要は無いからね。」

「私もマホに同意。」

「わしも賛成じゃな!九条、聞くまでも無いがお主もそうじゃろ?」

「ま、まぁそうだな!うん、折角こうしてフラウさんに会えたんだ!どうせだったら晩御飯をご一緒すると言うのも悪い話じゃないと思うぞ!」

「はっはっは、お主は本当に分かりやすい男じゃのう!まぁ良い、それでどうじゃ?フラウさえ良ければわし達と食事をせんか?」

「うふふ。はい、喜んでご一緒させてもらいます。」

「えへへ!それじゃあフラウさん、6時頃にまたここで集まりましょう!」

「分かりまりました。それでは皆さん、また後でお会いしましょうね。」

「お、おう!それじゃあまたな!」

流石は俺のサポート妖精マホ!フラウさんと食事をする機会を与えてくれて本当にありがとう!お前には今度、何でも好きな物を買ってやるからな!

そんな感じで感謝を抱きながら広場でフラウさんと一端別れた俺達は、眠っているクラリスを起こさない様に気を付けながらウィルさんとキャシーさんのお店に戻って行くのだった。

そしてクラリスを無事に送り届けてから買った荷物を置きに宿屋に足を運んだ後、俺達はその足でフラウさんと合流して最高に幸せな晩御飯を味わうのだった……!

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