おっさんの異世界生活は無理がある。
第268話
馬車に乗り皆と別れた後にレミを連れて別荘まで戻って来た俺達は、すぐに仕事をしていたメイド長さんを呼び出してどういう経緯でこうなってしまったのか事細かに説明をした。
彼女は俺達の話を半信半疑……いや、メチャクチャ疑っています的な表情を浮かべながら聞いていたんだが、最終的にはロイドの真剣な眼差しを受けて何とか納得してくれたみたいだった。
その後、レミにせがまれて別荘の中を案内したりして約束の時間まで時間を潰した俺達は食事会に参加するならばとメイド長さん達が用意してくれたフォーマルな服に着替えると馬車に乗って予約した店に向かって行くと…………
「あぁロイド様!その様にお美しいドレス姿をお目にかかれるなんて、感動のあまり泣いてしまいそうですわ!」
「ふふっ、そう言うリリアも素敵だよ。勿論、ライルのドレス姿もね。」
「あ、ありがとうございます!ロイドさんもとっても素敵ですよ!」
「あぁ、どうもありがとうね。そう言ってくれて嬉しいよ。」
爽やかに微笑んだロイドにトキメキを感じまくってるドレス姿の美少女達を何だか残念な気持ちになりながら静かに眺めていると……
「……なぁ九条よ、この者達はいつもこの様な感じなのか?」
「あぁ……早めに慣れといた方が楽で良いぞ。」
「むぅ……それは中々に難しそうじゃのう……」
濃い青色のドレスに身を包まれながら腕を組み難しい顔をしているレミを見ながらため息を零していたその時、俺達のすぐ傍に豪勢な馬車が停車してその中から思わず見惚れてしまうぐらい綺麗な………
「あっ、アリシアさんにシアンちゃん!こんばんわです!」
「はい、こんばんわですマホさん。それと皆様もこんばんわです。」
「こんばんわ。これで全員揃った。」
「すみません。どうやら私達が一番最後だった様ですわね。」
「いえいえ、私達もついさっき合流したばかりですから!ね、おじさん。」
「…………へっ?そ、そうだな!うん!そんな感じだ!」
「九条さん、どうかなさったんですか?何やらお顔が赤い様な……もしかして、海水のせいでお体が冷えてしまい風邪でも……」
「い、いやそんな事は無い!き、きっと夕陽が当たってるせいだろうな!」
「そ、そうなのですか?ならばよろしいのですが、もし体調が悪い様でしたら無理をしないで下さいね。」
「お、おう!了解だ!」
あ、危ねぇ……ドレス姿に思わず見惚れてましたとか恥ずかして言えねぇっての!ここはシッカリと大人としての余裕を持って接さないとって…………ん?
「へぇ……夕陽に当たったせいですか……ふーん………そうですかぁ……」
「……マホ、人の顔を見ながらニヤニヤするだなんて失礼だぞ。」
「いや、ですけどぉ……これがニヤニヤせずには………って、あれ?シアンちゃん?どうしてほっぺを膨らませておじさんを睨んでるんですか?」
「むぅ!お姉様ばっかりズルいです!九条さん、私にも見惚れて下さい!」
「……えっ?」
「ちょっ、シアン?!いきなり大声で何を言って!?」
「ほらほら!どうですか?私のドレス姿も似合っていませんか!?」
「そ、そんな事は無い!ドレスは凄い似合っているし、メチャクチャ可愛いから!!だからそんなに大きな声で色々と暴露しないでくれ!」
「ぶぅ………おじさん!私のドレス姿を見た時はそんな事は言ってくれなかったじゃないですか!」
「ふふーん!それじゃあマホちゃんよりも私の方が綺麗って事だね!」
「違いますぅ!おじさんは照れ屋だから伝えられなかっただけですぅ!さっきだってアリシアさんを見た時はそんな感じだったじゃないですか!」
「マホ!対抗心を燃やして余計な事を言うんじゃない!」
「それじゃあ私も褒めて下さい!ほらほら!」
「可愛い!超綺麗!思わずドキドキしちゃうね!」
「えへへ!どうですかシアンちゃん!これは私の勝ちですよね!」
「そ、それは違いますよ!九条さん、そうですよね!?」
「おじさん!」
「お、落ち着けって!別にどっちが上とか無いから!どっちも可愛いから!」
「それじゃあ納得出来ません!」
「そうですよ!ちゃんとハッキリして下さい!」
鬼気迫る表情でグイグイと詰め寄って来るマホとシアンから思わず後ずさりしつつ皆に助けを求めようとしたんだが!?
「ふふっ、これはもしかして私達も褒めて貰える流れなのかな。」
「楽しみ。」
「男性からの客観的な意見ですか……少し興味がありますわね。」
「うぅ……何だかドキドキしてきちゃいました……」
「み、見惚れて……九条さんが………私に………え……えぇ?」
「ちきしょう!助けになりそうな奴がいねぇだと!?」
「さぁ、正直に答えて下さい九条さん!私とマホちゃん!」
「どっちの方が可愛いと思いますか!?」
「い、いや……それは………!?」
どう答えても最悪時な状況になりかねないこの場からどうやって逃げれば良いのか頭を悩ませていると、店内から従業員の方がやって来てくれて……
「皆様、他のお客様のご迷惑となりますのでお静かに願います。」
「あ、すみません!よ、よしっ!それじゃあ話はここまでにして早く店の中に入って食事会を始めようぜ!俺もうお腹ペコペコだぜ!」
大声でそう言いながらマホとシアンから向けられている眼差し……ってか睨みから急いで逃げ出した俺は、後から皆がついて来ている事をチラッと確認してから予約をしている事を従業員の方に告げて食事会をする為の席まで案内してもらうのだった!
彼女は俺達の話を半信半疑……いや、メチャクチャ疑っています的な表情を浮かべながら聞いていたんだが、最終的にはロイドの真剣な眼差しを受けて何とか納得してくれたみたいだった。
その後、レミにせがまれて別荘の中を案内したりして約束の時間まで時間を潰した俺達は食事会に参加するならばとメイド長さん達が用意してくれたフォーマルな服に着替えると馬車に乗って予約した店に向かって行くと…………
「あぁロイド様!その様にお美しいドレス姿をお目にかかれるなんて、感動のあまり泣いてしまいそうですわ!」
「ふふっ、そう言うリリアも素敵だよ。勿論、ライルのドレス姿もね。」
「あ、ありがとうございます!ロイドさんもとっても素敵ですよ!」
「あぁ、どうもありがとうね。そう言ってくれて嬉しいよ。」
爽やかに微笑んだロイドにトキメキを感じまくってるドレス姿の美少女達を何だか残念な気持ちになりながら静かに眺めていると……
「……なぁ九条よ、この者達はいつもこの様な感じなのか?」
「あぁ……早めに慣れといた方が楽で良いぞ。」
「むぅ……それは中々に難しそうじゃのう……」
濃い青色のドレスに身を包まれながら腕を組み難しい顔をしているレミを見ながらため息を零していたその時、俺達のすぐ傍に豪勢な馬車が停車してその中から思わず見惚れてしまうぐらい綺麗な………
「あっ、アリシアさんにシアンちゃん!こんばんわです!」
「はい、こんばんわですマホさん。それと皆様もこんばんわです。」
「こんばんわ。これで全員揃った。」
「すみません。どうやら私達が一番最後だった様ですわね。」
「いえいえ、私達もついさっき合流したばかりですから!ね、おじさん。」
「…………へっ?そ、そうだな!うん!そんな感じだ!」
「九条さん、どうかなさったんですか?何やらお顔が赤い様な……もしかして、海水のせいでお体が冷えてしまい風邪でも……」
「い、いやそんな事は無い!き、きっと夕陽が当たってるせいだろうな!」
「そ、そうなのですか?ならばよろしいのですが、もし体調が悪い様でしたら無理をしないで下さいね。」
「お、おう!了解だ!」
あ、危ねぇ……ドレス姿に思わず見惚れてましたとか恥ずかして言えねぇっての!ここはシッカリと大人としての余裕を持って接さないとって…………ん?
「へぇ……夕陽に当たったせいですか……ふーん………そうですかぁ……」
「……マホ、人の顔を見ながらニヤニヤするだなんて失礼だぞ。」
「いや、ですけどぉ……これがニヤニヤせずには………って、あれ?シアンちゃん?どうしてほっぺを膨らませておじさんを睨んでるんですか?」
「むぅ!お姉様ばっかりズルいです!九条さん、私にも見惚れて下さい!」
「……えっ?」
「ちょっ、シアン?!いきなり大声で何を言って!?」
「ほらほら!どうですか?私のドレス姿も似合っていませんか!?」
「そ、そんな事は無い!ドレスは凄い似合っているし、メチャクチャ可愛いから!!だからそんなに大きな声で色々と暴露しないでくれ!」
「ぶぅ………おじさん!私のドレス姿を見た時はそんな事は言ってくれなかったじゃないですか!」
「ふふーん!それじゃあマホちゃんよりも私の方が綺麗って事だね!」
「違いますぅ!おじさんは照れ屋だから伝えられなかっただけですぅ!さっきだってアリシアさんを見た時はそんな感じだったじゃないですか!」
「マホ!対抗心を燃やして余計な事を言うんじゃない!」
「それじゃあ私も褒めて下さい!ほらほら!」
「可愛い!超綺麗!思わずドキドキしちゃうね!」
「えへへ!どうですかシアンちゃん!これは私の勝ちですよね!」
「そ、それは違いますよ!九条さん、そうですよね!?」
「おじさん!」
「お、落ち着けって!別にどっちが上とか無いから!どっちも可愛いから!」
「それじゃあ納得出来ません!」
「そうですよ!ちゃんとハッキリして下さい!」
鬼気迫る表情でグイグイと詰め寄って来るマホとシアンから思わず後ずさりしつつ皆に助けを求めようとしたんだが!?
「ふふっ、これはもしかして私達も褒めて貰える流れなのかな。」
「楽しみ。」
「男性からの客観的な意見ですか……少し興味がありますわね。」
「うぅ……何だかドキドキしてきちゃいました……」
「み、見惚れて……九条さんが………私に………え……えぇ?」
「ちきしょう!助けになりそうな奴がいねぇだと!?」
「さぁ、正直に答えて下さい九条さん!私とマホちゃん!」
「どっちの方が可愛いと思いますか!?」
「い、いや……それは………!?」
どう答えても最悪時な状況になりかねないこの場からどうやって逃げれば良いのか頭を悩ませていると、店内から従業員の方がやって来てくれて……
「皆様、他のお客様のご迷惑となりますのでお静かに願います。」
「あ、すみません!よ、よしっ!それじゃあ話はここまでにして早く店の中に入って食事会を始めようぜ!俺もうお腹ペコペコだぜ!」
大声でそう言いながらマホとシアンから向けられている眼差し……ってか睨みから急いで逃げ出した俺は、後から皆がついて来ている事をチラッと確認してから予約をしている事を従業員の方に告げて食事会をする為の席まで案内してもらうのだった!
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