おっさんの異世界生活は無理がある。
第201話
マホの事を誤魔化す必要がなくなったのでホッとしながら家に帰って来た俺達は、しばらく経ってから戻って来たイリスと一緒に晩飯の食材を買いに向かった。
……その途中、話題は何故かマホ達がパジャマパーティーをしたという話題になりその流れでこれまたどういう訳かイリスが家に泊まる事になってしまった!
いや、勿論だけど俺は反対しようとしたんだぞ!?だけどイリスが俺の反応を見た瞬間に物凄く悲しそうに微笑みながら静かにうつ向くと……
「やっぱり……九条さんは反対ですよね……すみません、無理を言ってしまって……王都に帰る前に皆さんと楽しい思い出を作れたらなって思ったんですけど……」
何て事を言い出したもんだからさぁ大変!あっと言う間に俺の味方は誰一人として居なくなってあっさり押し負けてしまいましたとさ!ってマジでどういう事だよ!?本当に俺の仲間達ってチョロすぎじゃないですかね?!おっさん今後が心配ですよ!
とりあえず最後の抵抗として俺の部屋には絶対に侵入しない様に約束させたけど、これもどこまで効力がある事やら………物凄く不安なんですけど!?
……とか何とか思いながら手に入れた報酬を使って普段は買わない様な高級食材やケーキなんかを買ってイリスの着替えを取りに宿屋に寄った俺達は、陽が暮れる前に家に戻るとイリスが変な物を入れない様に警戒しながら晩飯の調理を作り始めた。
「ちょっとイリスさん!その中に何を入れようとしたんですか!」
「うふふ、疲労が劇的に回復する調味料を少々。」
「そんな変な物を入れないで下さい!もう!」
……やっぱりもっと強く反対した方が良かったのかしら?ってな事を少しだけ考えながら何とか無事に晩飯を作り終えた俺達は、唸るぐらいメチャクチャ美味い料理を食べながら雑談を交わすのだった。
それから何やかんやと時間は過ぎて皆が順番に風呂に入った後、俺は皆にイリスの事を見張る様に頼んでから風呂に入ってベタつく汗を流してサッパリするのだった。
「ふぅ……ようやく疲れが取れたって感じだな……」
「あ、おじさん!無事に任務をやり終えましたよ!」
「あぁ、ありがとうな。おかげ様でゆっくり風呂に入れたよ。」
ソファーに座りながら俺に向かってビシッと敬礼をしてきたマホと同様のポーズをしていると……鎖骨が見えるだぼだぼのシャツに短パンという……何か色々な意味で危ない格好で頬に手を当てて何故だかうっとりとした視線を送ってくるイリスと目が合ってしまった……
「うふふ、湯上り姿の九条さんも素敵ですねぇ……特に濡れたその髪が………」
「はは……ははは………」
「……そう言えばイリス、明日は朝から出かける予定になっているが何処か行きたい所とかはあるかい?」
どう反応するのが正解なのか分からず苦笑いを浮かべていると、ソフィーとゲームをしていたロイドが助け舟を出してくれた!もう、本当にありがとうございます!!
「そうですねぇ……出来れば家族の為にお土産を買いに行きたいです。」
「ふむ、それならエルアと訪れたお土産屋に行ってみようか。」
「そ、そうだな!そこに行ったらエルアとの話題作りにもなるからな!」
「うふふ、それではお願いします。」
「あぁ、勿論だよ。」
……それからしばらくして明日の予定が大体決まったその直後、突然イリスが手をパンっと叩いて静かに立ち上がった?
「イリス、どうかしたのか?」
「うふふ、お話も一段落したので就寝前に愛用している紅茶を飲もうと思って。」
「へぇ、イリスさんって寝る前に紅茶を飲んでいるんですか?」
「はい、心が落ち着いてとってもよく眠れるんですよ。もしよろしかったら皆さんも飲んでみませんか?」
「ふむ、それならばお言葉に甘えさせて貰おうかな。」
「私も。」
「俺も貰おうかな。どんな紅茶なのか興味あるし。」
「分かりました。それでは少々お待ちくださいね。」
イリスはニコっと微笑んでリビングから出ていくと、茶葉の入った透明な瓶を手にして戻って来た……そして慣れた手つきで紅茶を用意すると、俺達の前にとても良い香りを放つティーカップをそっと置いた。
「……匂いだけでも心が落ち着く感じがするな。」
「ですね……それじゃあ早速!」
真っ先に紅茶の飲みだしたマホに続いて俺達もティーカップに淹れられてた紅茶に口をつけてみたのだが………
「……うん、美味いな。」
「そうだね……それによく眠れるというのも理解出来るよ。」
「……良い夢が見られそう。」
「うふふ、ご好評の様で何よりです。」
「いやいや、本当に……これは…………」
……なんだ………急に瞼が……重たく………もしかして……ダンジョンで溜まった疲れが紅茶のせいで………出て来たのか…………?
「うぅん………急に眠くなって………」
不意に……ガシャン……と音が聞こえてきた方に目を向けると……マホがソファーの上で横たわっている姿が視界に入ってきた………
「なんだ……この眠気……は………」
「………ねむい………」
ティーカップを……テーブルの上に置き………次々と横になっていく皆を……目にしながら………必死に……眠気を……払っていた……が……
「うふふ………おや……な…い………」
「………………ぁ……」
床に敷かれた……カーペットの……上に……倒れ……込んだ…俺は……俺は………誰かが……見下ろ…して……くる……姿……を……………………
……その途中、話題は何故かマホ達がパジャマパーティーをしたという話題になりその流れでこれまたどういう訳かイリスが家に泊まる事になってしまった!
いや、勿論だけど俺は反対しようとしたんだぞ!?だけどイリスが俺の反応を見た瞬間に物凄く悲しそうに微笑みながら静かにうつ向くと……
「やっぱり……九条さんは反対ですよね……すみません、無理を言ってしまって……王都に帰る前に皆さんと楽しい思い出を作れたらなって思ったんですけど……」
何て事を言い出したもんだからさぁ大変!あっと言う間に俺の味方は誰一人として居なくなってあっさり押し負けてしまいましたとさ!ってマジでどういう事だよ!?本当に俺の仲間達ってチョロすぎじゃないですかね?!おっさん今後が心配ですよ!
とりあえず最後の抵抗として俺の部屋には絶対に侵入しない様に約束させたけど、これもどこまで効力がある事やら………物凄く不安なんですけど!?
……とか何とか思いながら手に入れた報酬を使って普段は買わない様な高級食材やケーキなんかを買ってイリスの着替えを取りに宿屋に寄った俺達は、陽が暮れる前に家に戻るとイリスが変な物を入れない様に警戒しながら晩飯の調理を作り始めた。
「ちょっとイリスさん!その中に何を入れようとしたんですか!」
「うふふ、疲労が劇的に回復する調味料を少々。」
「そんな変な物を入れないで下さい!もう!」
……やっぱりもっと強く反対した方が良かったのかしら?ってな事を少しだけ考えながら何とか無事に晩飯を作り終えた俺達は、唸るぐらいメチャクチャ美味い料理を食べながら雑談を交わすのだった。
それから何やかんやと時間は過ぎて皆が順番に風呂に入った後、俺は皆にイリスの事を見張る様に頼んでから風呂に入ってベタつく汗を流してサッパリするのだった。
「ふぅ……ようやく疲れが取れたって感じだな……」
「あ、おじさん!無事に任務をやり終えましたよ!」
「あぁ、ありがとうな。おかげ様でゆっくり風呂に入れたよ。」
ソファーに座りながら俺に向かってビシッと敬礼をしてきたマホと同様のポーズをしていると……鎖骨が見えるだぼだぼのシャツに短パンという……何か色々な意味で危ない格好で頬に手を当てて何故だかうっとりとした視線を送ってくるイリスと目が合ってしまった……
「うふふ、湯上り姿の九条さんも素敵ですねぇ……特に濡れたその髪が………」
「はは……ははは………」
「……そう言えばイリス、明日は朝から出かける予定になっているが何処か行きたい所とかはあるかい?」
どう反応するのが正解なのか分からず苦笑いを浮かべていると、ソフィーとゲームをしていたロイドが助け舟を出してくれた!もう、本当にありがとうございます!!
「そうですねぇ……出来れば家族の為にお土産を買いに行きたいです。」
「ふむ、それならエルアと訪れたお土産屋に行ってみようか。」
「そ、そうだな!そこに行ったらエルアとの話題作りにもなるからな!」
「うふふ、それではお願いします。」
「あぁ、勿論だよ。」
……それからしばらくして明日の予定が大体決まったその直後、突然イリスが手をパンっと叩いて静かに立ち上がった?
「イリス、どうかしたのか?」
「うふふ、お話も一段落したので就寝前に愛用している紅茶を飲もうと思って。」
「へぇ、イリスさんって寝る前に紅茶を飲んでいるんですか?」
「はい、心が落ち着いてとってもよく眠れるんですよ。もしよろしかったら皆さんも飲んでみませんか?」
「ふむ、それならばお言葉に甘えさせて貰おうかな。」
「私も。」
「俺も貰おうかな。どんな紅茶なのか興味あるし。」
「分かりました。それでは少々お待ちくださいね。」
イリスはニコっと微笑んでリビングから出ていくと、茶葉の入った透明な瓶を手にして戻って来た……そして慣れた手つきで紅茶を用意すると、俺達の前にとても良い香りを放つティーカップをそっと置いた。
「……匂いだけでも心が落ち着く感じがするな。」
「ですね……それじゃあ早速!」
真っ先に紅茶の飲みだしたマホに続いて俺達もティーカップに淹れられてた紅茶に口をつけてみたのだが………
「……うん、美味いな。」
「そうだね……それによく眠れるというのも理解出来るよ。」
「……良い夢が見られそう。」
「うふふ、ご好評の様で何よりです。」
「いやいや、本当に……これは…………」
……なんだ………急に瞼が……重たく………もしかして……ダンジョンで溜まった疲れが紅茶のせいで………出て来たのか…………?
「うぅん………急に眠くなって………」
不意に……ガシャン……と音が聞こえてきた方に目を向けると……マホがソファーの上で横たわっている姿が視界に入ってきた………
「なんだ……この眠気……は………」
「………ねむい………」
ティーカップを……テーブルの上に置き………次々と横になっていく皆を……目にしながら………必死に……眠気を……払っていた……が……
「うふふ………おや……な…い………」
「………………ぁ……」
床に敷かれた……カーペットの……上に……倒れ……込んだ…俺は……俺は………誰かが……見下ろ…して……くる……姿……を……………………
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