話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

おっさんの異世界生活は無理がある。

祐一

第169話

【ご主人様へ

お手紙が届きましたので、早速ですが返事を書かせて頂きますね。
ご主人様が居なくなってから早数日、色々と思う事もありますが私達は元気に過ごしています!なんと、女子会って物を開催したりもしたんですよ!

そこで得意料理を作り合って楽しくお喋りしたり、好きな本の事を皆に紹介したりもしました!他には皆さんと一緒にお風呂に入ったり、リビングで仲良く眠ったりもして、本当に楽しい思い出が出来ました!

ご主人様はお城でお過ごしと思いますが、何か楽しい思い出は出来ましたか?
もしよろしかったら、帰ってきた時に聞かせてくれると嬉しいです!

それではお体に気をつけて、怪我をする事無く日々をお過ごしください。
あっ、それとお土産のリストを増やしましたので確認しておいで下さい!

マホより】

【九条さんへ

まさか握手を拒んだせいでお姫様相手に奉仕をする事になるとは、流石にそこまで予想出来なかったよ。

帰るのに1週間は掛かるらしいが、こちらの事はそこまで心配しないで欲しい。
特に大きな事件も起きず、女子会なんて物を開催して楽しく過ごしているからね。

ただまぁ、九条さんに会えないと物足りない感じがするから奉仕義務の期間を延長される事無く帰って来てくれると嬉しいかな。

それじゃあ体に気をつけて、怪我をせずに帰って来てくれ。
お土産も忘れずにね。

ロイドより】

【お土産の追加よろしく。                   ソフィーより】

「……うん、何度読んでもこれしか書いてねぇな。」

奉仕義務が終わる前日、俺はため息交じりに送られてきた手紙とお土産のリストを交互に見た後にそれをバッグの中に仕舞い込んだ。そしてよっこいせと立ち上がるとソファーにドカッと座り込み、もう一度ため息を吐いた。

「ふぅ、何だかあっと言う間の奉仕期間だったな……」

まぁ城の中ではお姫様の予定に無理やり付き合わされて、学園では休憩時間の度に散々こき使われたりもしたが、それも終わりかと思うと何だか名残惜しい……

「……いやいや、そんな訳は無いだろ。」

俺は首を横に振って頭に浮かんできた言葉を消し去ると……今日の朝の起きた事を改めて思い出していた。

「……結局、本当に今日は休みだったよな。」

昨日の夜、セバスさんから国王陛下に呼び出されましたと聞かされた俺は奉仕期間の最終日前日と言う事もあって嫌な予感を感じながら玉座の間へと足を運んだ。

そこで呼び出された理由を聞いてみると、お姫様の口から奉仕期間の延長をする様な出来事が無かったのか改めて聞かせてもらう為だと言われた訳だ。

そう言われた瞬間に背筋に嫌な汗が流れたりもしたが、お姫様はその様な事は一切ありませんでしたと断言してくれた………その言葉を聞いた国王陛下と王妃様が満足そうに頷いて、それじゃあ今日の奉仕も頑張る様にと俺に告げようとしたその時!

「お父様、今日の奉仕の事について少々ご提案があるのですがよろしいですか?」

お姫様が国王陛下の言葉を遮ってある提案をして来た………その内容とは、今日の俺の奉仕を休みにして城の中で好きに過ごして貰うという事だった。

……その提案を聞いた時、俺は自分の耳を疑ったね!だっておかしいだろ?!
明日には奉仕が終了するって言うのに、突然そんな事を言い出すなんて何か企んでるんじゃないかって思うだろ!だから休みにする理由を聞いてみたんだが……

「明日の為に、九条さんにはしっかりとお休みして頂かないといけませんからね。」

微笑みながらそんな事を言うばかりで、詳しい事は一切教えてくれなかった……
そんなこんなで突然休みを貰った俺は、城の書庫で本を読んだり、中庭で空を眺めながら時間を潰したりして今に至るという訳なんだが………

「マジで何を考えてるんだあのお姫様は………」

いや、本当にただ休みをくれただけなのかもしれないが……でもなんか引っ掛かるんだよなぁ………あのお姫様が何の考えも無く休みをくれるとも思えないし……

「……って言っても、今日は本当に何にも無かったからなぁ。」

もしかして俺の考えすぎなのか?これまで頑張ってきた俺へのご褒美って事で……良いんだろうか?うーん……まぁ、何も無いからそれはそれで良いか。

「とりあえず、今日は風呂入ってもう寝るか。明日は頼まれてる土産物を片っ端から買って行かないといけないからな。」

どうやらマホとロイドとソフィ―以外にも、リリアさんやライルさん達の土産物も追加されてたみたいだし……気合入れて回って行かないと、全部は無理だもんなぁ。

ビッシリ書かれていた土産物リストの内容を思い出しながら風呂に入ってサッパリした俺は、いつもの時間に目覚ましをセットして眠りについた………

「おっさんの異世界生活は無理がある。」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く