おっさんの異世界生活は無理がある。
第96話
フラウさんから聞いたイベントの情報を皆に伝えると、4時には遊ぶのを切り上げてステージに向かうという事になった。まぁ俺は遊べないからその時間までこれまでと同じ様にしているしかないんだが、待ってる時間が1時間を過ぎた辺りからぼっちだった時の記憶が徐々に蘇ってきた!
そのおかげで時間の潰し方を思い出した俺はベンチに座りながら周囲の人達を観察して色々と妄想を繰り広げてみたり、皆が列に並ぶと戻って来る時間を計算しながらテーマパークの中をうろついてこれまた色んな妄想を繰り広げていた。
そんなくだらない事を飽きる事も無く数時間していた結果、空も暗くなって遊びを切り上げる時間になっていた・・・ふぅ、今日もまた人生を無駄にしたな!
そんなよく分からない達成感を抱いてテーマパークの奥に向かうと、少し大きめで格式のある感じの建物が見えてきた。
「あっ、もう入場出来るみたいですよ!早く行きましょう皆さん!良い座席が取られちゃいますよ!」
マホは明かりが点いた建物の扉の前に従業員の人達が居るのを発見すると、俺の腕をグイグイと引っ張ってきた。
「いやそんなに慌てなくても大丈夫だって!ちょ、引っ張る力が強いんだが!」
「ふふっ、感情が抑えきれないみたいだね。でもマホの気持ちも分かるよ。
私も凄い楽しみだからね。」
「最前列で観る為に早く行こう。」
俺達は軽く早歩きになると、そのままイベントホールに向かって行った。すると、扉の前に居た従業員のお姉さん達が笑顔で俺達に向かってお辞儀をしながら出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ。本日は不思議な世界をご披露する魔術師の方に来て頂いております。よろしければご覧になって行かれませんか?」
「はい!観ます!」
「かしこまりました。それでは正面の扉からホールの中へお入りください。自由席になっておりますので、お好きな席にお座りください。」
「分かりました!それじゃあ皆で最前列に行きましょう!」
マホに腕を引かれながら建物の中に入るとすぐに受付が見えて、そこに座っているお姉さんが俺達に向かってお辞儀をしてきた。
「いらっしゃいませ。会場内に入る場合は左右にある扉からお進みください。」
「あ、はい!うぅ、ワクワクしてきました!早く最前列に行きましょう!」
「あ、お客様。少々お待ちいただいてもよろしいですか?」
マホがそう言って俺の腕を引っ張った瞬間、受付に座っていたお姉さんが突然俺に向かって声をかけてきた。
「はい?どうしました?」
「そちらの腕輪は、もしかしてイベントの参加者の方でしょうか?」
「えぇ、まぁそうですけど。」
「誠に申し訳ないのですが、お客様は一番後方列の座席しかご利用いただけないのです。」
「え、そうなんですか?」
「はい。演出の都合上、腕輪に不具合が起こりうる可能性がありますので・・・」
「あっ、そうなんですか。分かりました、一番後ろの列に座れば良いんですね?」
「はい。本当に申し訳ございません。」
「いえいえ。それじゃあ行くとするか。」
そう言って会場に向かおうとしたのだが、何故だかマホが今朝見た様にしょんぼりとしていた。
「あ、あのおじさん・・・私達も後ろの席に」
「あぁ、良いって良いって。別にそんな気を使わなくても大丈夫だから。別に目が
悪いか訳じゃないからどこだって見れるしな。それよりもお前らは、最前列でフラウさんの応援をしっかりと頼むぞ!」
「・・・分かりました。一生懸命応援します!」
「それでよし!それじゃあ入るぞ!」
元気を取り戻したマホに安心した俺はそのまま扉を開いて会場の中に入っていく。
・・・何て言うか、雰囲気的に小さめのコンサートホールみたいだな。それにかなり広めだ。
「はぁ・・・ここでイベントをするとか、フラウさんって凄い人だったんだな。」
「そうだね。これだけの大舞台に1人で立つなんて、これはイベントが楽しみだ。」
「だな・・・じゃあとりあえず俺はここら辺に適当に座るから、お前らは最前列に
行ってこい。」
「はい、それじゃあまた後で。」
「ふふっ、最前列で目いっぱい楽しんでくるよ。」
「それじゃあ。」
「あぁ、それじゃあ。」
俺は階段を降りて最前列に向かった皆の背中を見送ると、階段近くの座席に座る。こういう時に左右に知らない人が居ると、ひじ掛けとか気になっちゃうんだよなぁ。
・・・座席に座ってからしばらくして、まばらだった観客席が徐々に埋まってきてイベント開始20分くらい前には満席となっていた。そして15分くらい前に場内にアナウンスが流れて簡単に注意事項なんかを説明しだした。
そしてイベント開始5分前には客席全員が座席にいて、イベントが始まるのを待ち
ながらそわそわしていた・・・まぁ、俺もその中の1人だけどな。
それから数分後、会場内の明かりが少しずつ小さくなっていき完全に消えると
ステージにバッと明かりが灯った・・・さぁ、いよいよイベント開始の時間だ!
こういうのを見るのは初めてだからワクワクしてきたな!
そのおかげで時間の潰し方を思い出した俺はベンチに座りながら周囲の人達を観察して色々と妄想を繰り広げてみたり、皆が列に並ぶと戻って来る時間を計算しながらテーマパークの中をうろついてこれまた色んな妄想を繰り広げていた。
そんなくだらない事を飽きる事も無く数時間していた結果、空も暗くなって遊びを切り上げる時間になっていた・・・ふぅ、今日もまた人生を無駄にしたな!
そんなよく分からない達成感を抱いてテーマパークの奥に向かうと、少し大きめで格式のある感じの建物が見えてきた。
「あっ、もう入場出来るみたいですよ!早く行きましょう皆さん!良い座席が取られちゃいますよ!」
マホは明かりが点いた建物の扉の前に従業員の人達が居るのを発見すると、俺の腕をグイグイと引っ張ってきた。
「いやそんなに慌てなくても大丈夫だって!ちょ、引っ張る力が強いんだが!」
「ふふっ、感情が抑えきれないみたいだね。でもマホの気持ちも分かるよ。
私も凄い楽しみだからね。」
「最前列で観る為に早く行こう。」
俺達は軽く早歩きになると、そのままイベントホールに向かって行った。すると、扉の前に居た従業員のお姉さん達が笑顔で俺達に向かってお辞儀をしながら出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ。本日は不思議な世界をご披露する魔術師の方に来て頂いております。よろしければご覧になって行かれませんか?」
「はい!観ます!」
「かしこまりました。それでは正面の扉からホールの中へお入りください。自由席になっておりますので、お好きな席にお座りください。」
「分かりました!それじゃあ皆で最前列に行きましょう!」
マホに腕を引かれながら建物の中に入るとすぐに受付が見えて、そこに座っているお姉さんが俺達に向かってお辞儀をしてきた。
「いらっしゃいませ。会場内に入る場合は左右にある扉からお進みください。」
「あ、はい!うぅ、ワクワクしてきました!早く最前列に行きましょう!」
「あ、お客様。少々お待ちいただいてもよろしいですか?」
マホがそう言って俺の腕を引っ張った瞬間、受付に座っていたお姉さんが突然俺に向かって声をかけてきた。
「はい?どうしました?」
「そちらの腕輪は、もしかしてイベントの参加者の方でしょうか?」
「えぇ、まぁそうですけど。」
「誠に申し訳ないのですが、お客様は一番後方列の座席しかご利用いただけないのです。」
「え、そうなんですか?」
「はい。演出の都合上、腕輪に不具合が起こりうる可能性がありますので・・・」
「あっ、そうなんですか。分かりました、一番後ろの列に座れば良いんですね?」
「はい。本当に申し訳ございません。」
「いえいえ。それじゃあ行くとするか。」
そう言って会場に向かおうとしたのだが、何故だかマホが今朝見た様にしょんぼりとしていた。
「あ、あのおじさん・・・私達も後ろの席に」
「あぁ、良いって良いって。別にそんな気を使わなくても大丈夫だから。別に目が
悪いか訳じゃないからどこだって見れるしな。それよりもお前らは、最前列でフラウさんの応援をしっかりと頼むぞ!」
「・・・分かりました。一生懸命応援します!」
「それでよし!それじゃあ入るぞ!」
元気を取り戻したマホに安心した俺はそのまま扉を開いて会場の中に入っていく。
・・・何て言うか、雰囲気的に小さめのコンサートホールみたいだな。それにかなり広めだ。
「はぁ・・・ここでイベントをするとか、フラウさんって凄い人だったんだな。」
「そうだね。これだけの大舞台に1人で立つなんて、これはイベントが楽しみだ。」
「だな・・・じゃあとりあえず俺はここら辺に適当に座るから、お前らは最前列に
行ってこい。」
「はい、それじゃあまた後で。」
「ふふっ、最前列で目いっぱい楽しんでくるよ。」
「それじゃあ。」
「あぁ、それじゃあ。」
俺は階段を降りて最前列に向かった皆の背中を見送ると、階段近くの座席に座る。こういう時に左右に知らない人が居ると、ひじ掛けとか気になっちゃうんだよなぁ。
・・・座席に座ってからしばらくして、まばらだった観客席が徐々に埋まってきてイベント開始20分くらい前には満席となっていた。そして15分くらい前に場内にアナウンスが流れて簡単に注意事項なんかを説明しだした。
そしてイベント開始5分前には客席全員が座席にいて、イベントが始まるのを待ち
ながらそわそわしていた・・・まぁ、俺もその中の1人だけどな。
それから数分後、会場内の明かりが少しずつ小さくなっていき完全に消えると
ステージにバッと明かりが灯った・・・さぁ、いよいよイベント開始の時間だ!
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