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おっさんの異世界生活は無理がある。

祐一

第43話

闘技場のイベントに応募してから俺は、発表までの間を徹底的に満喫しようと思った。まず闘技場の帰りに本屋に行って、面白かったラノベの続きを買った。そして家に帰ってからずっとラノベを読んでその日は終わった。

翌日、俺は加工屋に行って親父さんに頼んで仕事をみせてもらった。途中、少しだけ仕事の基礎の所を教えてもらう事になった。まぁ教えてもらったのは家具の作成とか武器に関すること以外だけどな。初めて知ったんだが、加工屋って武器だけじゃなくて家具とかもオーダーメイドで作っているらしい。おかげで今後、冒険者が出来なくなっても何とか働けることが証明できた。さすが経験値10倍だね。

そして発表の前日、街にあった料理教室にマホと一緒に行ってみた。この世界に来てから料理は全部独学だったので、ちゃんと基礎を学ぼうと思って行ってみた。結果、料理教室に来ているご婦人方と知り合いになって、色々と料理の幅も増えた気がする。

そんなこんなをしながら、いよいよ闘技場の応募結果の発表時間まであと少しとなっていた。結果は日付が変わると同時に発表されるらしいので、俺は部屋でラノベを読みながらその時を待っていた。

「・・・あぁーなんだろうなぁこの合格発表を待つ感覚。不安でドキドキする感じが凄い嫌だ。気になってラノベを読んでも頭にはいらないしな、はぁ・・・」

時計を確認すると、発表まであと少しという所だった。そして時計を見ながらカードを手に持ちその時を待つ。・・・・よし時間になったな。
俺は手に持っていたカードを見る。枠は・・・青色だな。うん、これで参加できるな。

「あー当たったか・・・嬉しいような、面倒なような。」

正直2割ぐらい外れて欲しいと思っていたんだけどな。攻撃されたら同じような痛みが襲うって言うし・・・はぁ・・・・うん、覚悟決めるか。こうなったら対戦したら無傷で勝つくらいの意気込みでいくしかないな。それが俺にとっての一番の最善策だからな。
さてと、当選した事も分かったしとっとと寝るか。なんて考えていた時、急に部屋の扉がノックされた。・・・こんな時間に誰だ?いや、マホとロイドしか家にいないからどっちかだろうけどさ。

「はい?」

「私だけど、今大丈夫かい?」

扉の外から聞こえてきたのはロイドの声だった。

「あぁ、平気だけど。」

「じゃあ、ちょっと失礼するね。」

そう言って、ロイドが扉を開けて部屋の中に入ってきた。その時のロイドの恰好がワンピース風のパジャマ姿だったので、俺の心拍数がドクンと跳ね上がった。
・・・くぅ、こういう時に女慣れしていない弊害へいがいが出て来る!だが、表情には決して出さない。そこだけ最近上手くなってきたからな!
そんな馬鹿な事を考えていたら、ロイドはそのまま部屋にあったソファーに座った。

「それにしても、どうしたんだこんな夜中に?・・・応募の結果を見たから来たのか?」

「うん、そうだね。これでいよいよ来週にはイベントに参加だけど、大丈夫かい?」

「あぁ、まぁな。とりあえずは決勝に行ってソフィを倒すぐらいの覚悟はあるよ。じゃなきゃ何のために参加するのか分からないしな。」

「ふふっ、それもそうだね。やるからには王者を倒すくらいじゃないと。」

俺の発言を聞いて、ロイドは楽しそうに笑っていた。うーん、ロイドはどんな感じなんだろうか、聞いてみるか。

「逆に聞くけど、ロイドはどうなんだ?今日もクエストに行ってレベル上げしてたみたいだけど。」

「あぁ、今日でレベルが9になったよ。だから後の一週間で何とかレベル10にしたいかな。そうすれば、不安要素も少しは減ると思うからね。」

「そうか。俺も手伝いたいんだが、現状レベルが12だからな。これ以上レベルを上げると、ステータスが下がった時の反動がデカくなるから手伝えそうにないんだ。悪いな。」

「いや、構わないよ。だってクエストを手伝えないからって、最近は料理をってくれているじゃないか。それが本当に美味しくて凄い力になっているよ。確か今日は、マホと一緒に料理教室にも行っていたよね。」

「まぁ確かに行ったな。クエスト手伝えないから、せめて料理くらいは頑張らないとって思ってな。おかげで知り合いも増えて結構収穫はあったよ。まぁ今後も通うかは考え中だけどな。」

「それなら、九条さんには是非とも通い続けて欲しいかな。もっと美味しい料理を食べたいしね。」

「そうか。じゃあ今度、マホと一緒にもう一回行ってみるかな。あいつも何だかんだと料理にはまってるし、何より教室にきているご婦人方に人気だからな。」

「まぁ、確かにマホの可愛さなら人気になるのも不思議じゃないかな。でも、マホと一緒にってどういう関係って説明しているんだ?」

「とりあえずは親戚の子を預かってるって事にした。これならまぁ説得力はあるだろ。マホにもおじさん呼びを徹底させてるしな。」

「それなら問題なさそうだね。」

「あぁ、今の所な。・・・・よし、じゃあ今後の方針としてはロイドは目指せレベル10。俺とマホは料理を習って、ロイドの為に頑張るって事で決まりだな。」

「それはとても頼もしいね。美味しい料理を期待しているよ。」

「任せとけ、俺も何だかんだと料理が楽しくなってきてるからな。」

俺がガッツポーズをしながらロイドを見ると、ロイドはこちらをみて優しく微笑んでいた。ぐっ、だから美少女の笑顔は心臓に辛いんだよ。いい加減に慣れたい・・・・そんな事を考えていたらロイドがソファーから立ち上がった。

「じゃあ、そろそろ私は失礼させてもらおうかな。明日もクエストの約束があるからね。」

「分かった。明日も頑張って来いよ。」

「勿論だよ。じゃあお休みなさい、九条さん。」

「あぁお休み。」

そして、そのままロイドは部屋から出て行った。・・・部屋の中には何やら甘い良い香りが漂っている。はぁ・・・香りが消えるまでラノベ読んで気を紛らせるか・・・それから俺が寝れたのは、大体1時間ぐらいしてからだった。

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