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おっさんの異世界生活は無理がある。

祐一

第33話

急に現れたボスはこちらに向かって、両腕を思いっきり振り下ろしてきた!ロイドは近くにいたライルさんを抱え、リリアさんと一緒に同じ方向に飛んでかわした。
俺は二人とは別方向に分かれた為分断される形になってしまった!
ボスが両腕を叩きつけた場所から離すとそこにはデカい穴が開いていた

(あんなのに叩きつけられたら一瞬でぺちゃんこじゃねぇか!)

「おい!そっちは大丈夫か!」

「あぁ!こちらは問題はない!」

俺達が互いの無事を確認した次の瞬間。ボスの体が無数の触手が現れた!それらはこっちに向かって一斉に襲い掛かってきた!

「うおっ!」

俺は向かってくる触手をソードで斬ったり、必死になって横に飛んでかわしたりと大忙しだった!なんとか必死に逃げてはいるものの、それでもボスの攻撃が俺に掠ったりしていた。

(ほらご主人様!上から来ますよ!次は右!あぁ左からも!)

(分かってる!分かってるって!ただ、見えてるけど体が追い付いてかないんだよ!)

敵の動きはそこまで早くはないから前のボスの経験で何とか触手は見えるようにはなっている。ただ、こんなに一斉に攻撃された経験が無いから無駄な動きが多くなる!
何とか距離を取ろうと、魔法で触手をまとめて切り飛ばし後方へ大きく飛ぶ。その際にロイド達の方を見ると、二人は素早い動きで触手を切り飛ばしていた。
ロイドは向かってくる触手をまとめて切り、リリアさんはレイピアで触手を細切れにしていた。その後ろではライルさんが魔法で二人の援護や攻撃をしている。

(うぁ、一人ぼっちって辛いね。)

(そんな事言ってる場合ではありません!どうするんですか!)

(まぁ倒し方は多分分かる。アイツの弱点はさっき急に現れた宝箱だろうな。だからアレをぶっ壊すかすれば倒せると思う。)

(でも、どうするんですか!さっきからライルさんが魔法でボス攻撃をしていますが、攻撃された所はしばらくすると修復されてしまいます!)

マホがそう言った次の瞬間には、またこちらに向かって触手が襲ってきていた。
・・・・そろそろ大丈夫か?俺は触手をかわし、それが無理なら切り捨てボスへ向かって全力で走る!

(ご主人様?!何を考えているんですか!)

(そろそろ経験値も貯まったと思うから一気にケリをつける!)

触手が至る所から襲ってくるが、それをかわし続けボスまであと少しと言う所で巨大な腕がこちらに向かって降ってきた!それを横にかわして一気に腕を駆け上がる!
そしてそのままボスの体内にある宝箱を目指して飛び、一気に貫き切り裂く!次の瞬間ブレードの先の方に何かが触れる感触があった。しかし貫いたという感触がこない!

「チッ!意外と深い所にあんのか!」

(ご主人様!危ないです!)

先ほど俺を狙った腕とは違う、もう片方の腕が俺を払い落とすためにやってきた!咄嗟とっさにブレードを引き抜いて離れようと飛び、腕は回避したが目の前から現れた触手に思いっきり横に払われた!
そしてそのまま地面に叩きつけられそうになるが、ある程度こういう事になるのは覚悟していたので魔法を発動し地面に叩きつけられる衝撃を風を使って吸収した。

「ぐうぇ!」

まぁ、全部吸収できるはずも無いのである程度の衝撃は襲ってきたがな!そのせいでカエルが潰れるみたいな声を出してしまった・・・

「大丈夫か九条さん!」

吹き飛ばされた先には、ロイド達が武器を構えて立っていた。あぁ、そっちに飛ばされたのか良かったぁーってか痛てぇな!

「ま、まぁ体に凄い衝撃はきたが動ける程度には無事だ。」

男の子は女の子の前では強がりたいと思ってしまう生き物なので、あるていどやせ我慢してるけどね!・・・もう男の子って年でもないが。

「全く!いきなりボスに突っ込んだと思ったら次の瞬間にはこっちに吹き飛ばされるから驚きましたわ!」

「ちょ、ちょっと待ってくださいね!いま回復しますから!」

そう言うとライルさんは俺に向かって回復魔法を使ってくれた。するとみるみる体から痛みが引いていく。

「ありがとう!ってボスの攻撃は!?」

慌ててボスの方を見ると、触手の動きが鈍くなっていて俺が切り裂いた傷を護るように周りをただよっている。そしてその触手は先ほどまでは切るとすぐに修復されていたが、今は切られたままの状態の物がいくつかある。

「・・・・よし分かった!あいつの体を修復する機能にはある程度の限界があるんだ。今は自分の心臓ともいえる場所を修復するのに力を使っているから攻撃するなら今がチャンス!」

「だが、先ほどボスの所で深い所にあるとか言っていなかったか?」

「あぁ、ボスの心臓である宝箱が結構深い場所にあってブレードが届かなかった。だからロイド、二人であいつの動きを止めるぞ!そして動きを止めたら正面から魔法を使って宝箱を背中の方に押し出してくれ!そしたら俺が背中からブレードを突き刺す!リリアさんはライルさんを護る事に集中して、ライルさんは俺達の援護をしながら触手をどんどん魔法で攻撃してくれ!」

「分かった!じゃあまずは足を切り落とそう!それじゃあ行くよ!」

「お二人共お気をつけて!」

「それじゃあ、私はお二人の体を風を使って援護します!」

ライルさんがそう言うと、俺とロイドの体の周りに風が吹き始めた。そしてその風は俺達の体を軽くしてくれたので一気に移動が楽になる!
俺とロイドは立ち塞がる触手を切りながら進んでいき、通り過ぎるように両足を同時に切り裂く!両足を切られた衝撃でボスがバランスを崩して前のめりに倒れ始めた、そしてそのまま両腕を使って倒れまいとした瞬間、ロイドがボスの前に立った。

「それじゃあ九条さん行くよ!」

俺はロイドの声と共に背中に飛び乗った。そして次の瞬間にはボスの前方に魔方陣が展開され、そこから出る強烈な突風がボスの体を突き抜けて行った!俺はボスの体を掴み飛ばされないようにしていると、目の前に突風に吹き飛ばされた来た宝箱が現れた。
宝箱はもう少しでボスの体から飛び出しそうだったが、つだや枝が護るように現れそれを阻止した。だが、こんな至近距離に現れたらもう関係ないね!俺は手に持ったブレードを一気に宝箱に突き刺し貫いた!

「よし!これで倒せたはず・・・・うわっ!」

倒せたと思った瞬間、ボスが体をそらせ顔を天井の方に向け咆哮をあげた。そして次の瞬間ボスの体から出てきた蔦や枝が俺の体を覆うように現れた!まずいと思って後方に飛ぼうと思ったが足に絡みついてきた触手のせいで抜け出せない!

(ご主人様!早く抜け出してください!)

(分かっちゃいるが、足に絡まった触手のせいで抜け出せない!って事だからマホはちょっとあっち行ってろ!)

(え?何を!)

「ロイド!ちょっとまずそうだからコレを預かっててくれ!」

俺はスマホをポーチから取り出すと、大声でロイドを呼んだ。そしてロイドが視界に入った瞬間、俺はスマホをロイドに向かって投げつけた!

(ご主人様!駄目です!私もいっしょ)

ロイドがスマホを受け取った瞬間、視界が真っ暗になりマホの声が聞こえなくなった。体内の取り込まれたと実感した瞬間、全身を物凄い脱力感が襲ってきた。
なるほど、俺を取り込んで養分にするつもりか・・・だが宝箱に近くに俺を取り込んだのは失敗だなぁ!このマヌケがぁ!

俺は急速に感じる脱力感を振り払い、宝箱に刺さったブレードを引き抜いた。宝箱にはブレードで出来た傷穴が出来ており、そこから紅い光が漏れ出していた。そしてそこから心臓の様な鼓動音が聞こえて来た。俺はその傷穴に触れると、宝箱の中で思いっきり魔法を発動した!

「やっぱり草系のモンスターには炎の魔法を使わないとなぁ!」

俺は持てる限り全ての力を使い宝箱の中に一気に燃やし始めた!すると俺を覆う周りの物が一斉に激しく振動しだした!そして鼓膜に突き刺さるようなボスの雄叫びも聞こえ出した!
だが、俺は構わず宝箱の中を燃やし続ける!次第に宝箱から炎が漏れ出してきて俺にも炎が襲い掛かってきたが、そんな事かまってられるか!る時は徹底的に!それが俺が前回学んだことだ!
そんな事を思った次の瞬間、宝箱が開き炎が噴き出しそうになってきた!これは多少の火傷は覚悟しないとなぁーなんて考えていたらいきなり首根っこを掴まれ思いっきり引っ張られた!

「ぐうぇ!」

カエルが潰れる声パート2が出た瞬間、俺はボスの体の外へと引きずりだされていた。そしてそのまま首根っこを掴まれたまま、俺はボスの近くから離されていった。その間息が出来なかったのでこっちの方が死ぬかと思いました。

ボスから離れていく最中、何本かの触手に襲われそうになったがリリアさんがそれをレイピアで切り刻んでいた。そしてボスから離れた壁際に辿り着くころにはボスの雄叫びは小さくなっていき大きな音を立てて倒れこみ動かなくなった。
辺りには焦げたような臭いと少しの煙が蔓延していたが、どこかに燃え移っている様子もなく問題は無いみたいだった。

「ふぅー・・・なんとかなったか・・・・グハッ!」

俺が安堵して地面に座り込んでいると、目の前にいた後ろにいたロイドに思いっきり頭をぶん殴られた!その衝撃で俺は地面に仰向けに倒れてしまった・・・・・メチャクチャ痛い・・・

「すまないね、これはマホにお願いされてしょうがなくね。まぁ、私の怒りも少なからず入っているがね。」

ロイドはいつもは見せないような怒っていますという表情で、こちらを見下ろしている。

(もう!ご主人様本当にもうですよ!うぅ・・ぐずっ・・・・ご主人様ボスに取り込まれちゃうし、そしたら声が届かなくなっちゃうしでとってもとっても心配したんですからね!うぅ・・・ひっく・・・・)

頭の中にマホの泣き声が聞こえる。あぁ、また心配かけて泣かせたのか。

(いやぁ悪いな、心配かけて。俺もまさかあんな事になるとは予想外でな。でも安心してくれ、養分にされかけたがどこも怪我してないし・・・まぁ軽く火傷くらいはしたかもだけど、前回よりは無事だから。)

「あ、あの大丈夫ですの?先ほどロイド様に思いっきり殴られていたようですけど・・・」

「えぇまぁ・・・これが初めてではないですし・・・まぁメッチャ痛いですけど。」

「あ、じゃあ今回復しますね!」

「いや、彼はこのままで良いよ。少しは痛みを覚えて反省させないとね。」

「いや、出来れば火傷だけでも回復してもらえるとありがたいんだが・・・」

「そうかそうか、じゃあ九条さんが持っている傷薬で回復してあげようじゃないか。」

「いやあの、傷薬って結構染みるから魔法の方が良いんですけど!」

「なーに遠慮する事はない。私が直々に塗ってあげるからね。さぁじっとしていて・・・!」

「いや、じっとしていてっていうか養分にされたかけた影響で体に力が入らないから!ちょっと待って!痛いのは、痛いのは嫌だぁ!」

そんな叫びも無視され、俺は火傷した箇所に問答無用で傷薬を塗りたくられた。物凄く痛かったので、もう危険な事はしたくないと思いました。

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