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おっさんの異世界生活は無理がある。

祐一

第26話

簡単に言えば勝負は圧倒的な差で王者が勝った。いや、マジで圧倒的だった。だって相手側は一回も攻撃当てられなかったし。試合が終わった後、あーあやっぱりな的な声があちこちから聞こえていたしな。

「なぁ、いつもこんな感じなのか?正直惜しいとすら思わない試合だったんだが。」

「まぁそうだね。彼女はあらゆる武器の扱いに慣れているし、魔法の扱いも上手い。だからこそ、彼女はこの闘技場で半年間も王者を続けられているんだよ。」

「はぁーなるほどな。そりゃ並大抵の奴じゃかなわないだろうな。」

「まぁ対戦相手は、一応このトーナメントの優勝ギルドなんだけどね。」

そして試合が終わってすぐに、闘技場の終了を告げるアナウンスが鳴り響いた。それを聞いた周りのお客さん達は一斉に出口へと向かっていった。俺達はこの帰りの人ごみに巻き込まれるのが嫌だったので、近くの椅子に座ってしばらく待機する事にした。

「いやぁ、闘技場を見た時は嫌だな!って思ったが実際見てみたら、スポーツみたいな感じだったな。」

「そうだね。まぁ危険である事には変わりないけど、大金がかかっているからね。皆少しくらいの危険は覚悟して挑んでいるのさ。」

「まぁ優勝賞金がでかいし、王者になればそれ以上だもんな。夢があるよな。」

「でも凄かったですね王者の人!あんなに若い女の子なのに半年間も王者で居るなんて。」

「実は彼女の御父上も闘技場の王者をやっていてね。その御父上を見て育ったから自分も王者になりたいと思ったらしいよ。」

「へぇーよくそんなこと知ってるな。」

「あぁ実は彼女とは何度か話したことがあってね、その時に教えてもらったんだ。どうだい?今だったらまだ中にいると思うから会いに行ってみるかい?」

「え?!会えるんですか?」

「あぁ、私が言えば少しくらいは会えると思うよ。どうする?」

「やめとく。」

「ええええええ!なんでですかご主人様!」

「だって見たろ?あんだけ強くて、勝っても喜びもしなかったんだぞ?多分クール系の女の子だ。そう言う子は、ある日現れた心優しいイケメンを好きになって行くんだよ。」

「ご主人様。ゲームのやりすぎです。」

「それに俺、会った所で初対面の女の子と上手く話せる自信が無いのでいいです。」

「そうかい、それは残念だ。」

「もう・・・ご主人様はもうちょっと積極的な性格にならないと彼女とかできませんよ?」

「いいか?若い時ならいざ知らず、この歳になって性格なんかそうそう変わんねぇんだよ。」

「はぁ・・・・これだから非リアは。」

「おい、言葉遣いに気を付けろ。あまり言いすぎると泣くぞ?いいのか?大人が本気で泣くぞ?」

「まぁまぁ、それじゃあそろそろ人も少なくなってきたし外に出ようか。」

話していたら、もうすでに人がまばらになっていた。外に出るなら頃合いだろう。

「それじゃあこれからどうしましょうか。時間も中途半端ですし、クエストに行くって行くのも・・・」

「それじゃあ食材でも買って家でギルド結成パーティーでもするか?」

「お、それは良いね。それなら家から専属のシェフを・・・」

「いやいや!それは大変嬉しいが、申し訳ないから却下だ。俺が飯を作るからいいよ。」

「へぇ、九条さんは料理が出来るんだね。」

「はい!実はご主人様って結構料理が上手なんですよ。」

「まぁ、こっちに来てからだけどな。」

「ん?こっちに来てという事は、前は別の所にいたのかい?」

「え?!あ、いや、まぁそうだな!」

(ご主人様気をつけて下さい!別の世界から来たとか言ったらおかしい人扱いされちゃいますよ!)

(すまん、つい口が滑った。)

「まぁそんな訳で!料理なら任せてくれ!ロイドが美味いと思えるような料理を作るから!」

「それは楽しみだね。それじゃあ早速食材の買い出しと行こうか。実は家で行きつけのお店があるんだが。」

「いや、ロイドの家の行きつけは俺の財布にダメージがでかそうだからやめとこう。」

「うーん、これはロイドさんの金銭感覚をなんとかする必要もあるかもしれませんね・・・」

「あぁそうだな・・・良いかロイド!一人暮らしをするならば庶民の暮らしにも慣れなければならない!という事で、一人暮らしのプロである俺がロイドにお財布に優しい店を教えてやる。」

「それは頼もしいね!是非ともよろしくお願いするよ。」

「よーしそれじゃあ行くぞ!」

「「おー!」」

それから俺達は、パーティー用の食材を買う為に商店を巡った。
買い物をして実感したが、ロイドはちょっと世間知らずすぎではないかしら?買い物をする時も商品の値段を見ないで買おうとするから大変だった・・・ただまぁ良い物を見て育ってきているので目利きだけは確かなんだが・・・
そんなロイドやマホと共に、食材やケーキを買い俺達は家に帰った。ロイドはと言うと一回私服に着替えてからくるというので自宅に戻っていった。
まぁ隣なんだが・・・ってか改めて見るとマジで凄い家だな。大きさ的には俺と同じなんだが明らかに作りが豪華すぎる・・・・これが貴族様の力という事か!
軽くショックを受けた所で俺は家に帰り、パーティー用の料理作りに取り掛かった。マホも協力してくれて、日が沈むころには一通りに準備が終わっていた。

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