錬金令嬢は幸せになりたい!
幕間 家族会議
アーメント公爵家にはクリスの他に2人の子供がいる。
長男のハリス・アーメント、次女のメリシア・アーメント。
現在、アーメント家の食堂にはクリス以外の家族全員が揃っていた。
「······と言う訳でクリスは人前に出れなくなった」
ハワード・アーメント公爵が重々しく話す。
室内はシーンとした空気が漂っている。
「医者の話では完治は難しいが日常を送るには問題は無いらしい。暫くは休養は必要だが」
「俺の友人にも貴族病にかかって騎士団を辞めた奴がいたけどクリスがまさかかかるとはな······」
はぁ~、と溜め息を吐くハリス。
「全ては知らないうちに追い込んでしまった儂の責任だ、申し訳ないと思っている」
「そうだな、親父の責任だ」
「フォローしてくれないのっ!?」
「親父達は俺の時もあったよな? 叔父さん達に説教されたの忘れたのか?」
「いや、それは······」
実はハリスが幼い時にハワードはやはり『公爵家の跡取りだから』と言う理由で強いプレッシャーをかけていた。
それは友人関係にも及びハリスの学院生活にも少なからず影響を与えた。
この時はハリスが親戚である叔父の元に駆け込みハワードに対してキツいお灸が据えられた。
「今回も叔父さんに説教に報告しないといけないな」
「それだけはご勘弁をっ!」
勢いよく床に土下座するハワード。
「お父様、頭を上げてください」
「メリシア······」
「お父様が頭を下げても何にも価値はありませんから」
ニッコリと笑いキツい言葉を言い放つメリシア。
クリスの事が大好きなメリシアはクリスを傷つけた者は敵と見なしていた。
それは例え親でも、である。
「ぐはぁっ!?」
愛する娘の言葉のナイフが突き刺さり思わず血を吐くハワード。
「お父様には厳正なる処分をする事にして心配なのはお姉様です」
「そうだな、今は良いとしてもこのままの状態が続くのはまずい······」
「お姉様の性格を考えるとずっとこの家にいるのは酷な事だと思いますし······」
「将来を考えると今のうちに手に職をつけて置いた方がよろしいかと思います」
「そうだな、明日にでも占術師を呼んでクリスの鑑定をしてもらおう」
「早速手配しましょう」
テキパキと事を進める兄妹。
因みにハワードは床で土下座したまま真っ白になっていた。
長男のハリス・アーメント、次女のメリシア・アーメント。
現在、アーメント家の食堂にはクリス以外の家族全員が揃っていた。
「······と言う訳でクリスは人前に出れなくなった」
ハワード・アーメント公爵が重々しく話す。
室内はシーンとした空気が漂っている。
「医者の話では完治は難しいが日常を送るには問題は無いらしい。暫くは休養は必要だが」
「俺の友人にも貴族病にかかって騎士団を辞めた奴がいたけどクリスがまさかかかるとはな······」
はぁ~、と溜め息を吐くハリス。
「全ては知らないうちに追い込んでしまった儂の責任だ、申し訳ないと思っている」
「そうだな、親父の責任だ」
「フォローしてくれないのっ!?」
「親父達は俺の時もあったよな? 叔父さん達に説教されたの忘れたのか?」
「いや、それは······」
実はハリスが幼い時にハワードはやはり『公爵家の跡取りだから』と言う理由で強いプレッシャーをかけていた。
それは友人関係にも及びハリスの学院生活にも少なからず影響を与えた。
この時はハリスが親戚である叔父の元に駆け込みハワードに対してキツいお灸が据えられた。
「今回も叔父さんに説教に報告しないといけないな」
「それだけはご勘弁をっ!」
勢いよく床に土下座するハワード。
「お父様、頭を上げてください」
「メリシア······」
「お父様が頭を下げても何にも価値はありませんから」
ニッコリと笑いキツい言葉を言い放つメリシア。
クリスの事が大好きなメリシアはクリスを傷つけた者は敵と見なしていた。
それは例え親でも、である。
「ぐはぁっ!?」
愛する娘の言葉のナイフが突き刺さり思わず血を吐くハワード。
「お父様には厳正なる処分をする事にして心配なのはお姉様です」
「そうだな、今は良いとしてもこのままの状態が続くのはまずい······」
「お姉様の性格を考えるとずっとこの家にいるのは酷な事だと思いますし······」
「将来を考えると今のうちに手に職をつけて置いた方がよろしいかと思います」
「そうだな、明日にでも占術師を呼んでクリスの鑑定をしてもらおう」
「早速手配しましょう」
テキパキと事を進める兄妹。
因みにハワードは床で土下座したまま真っ白になっていた。
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