冷遇タンク 〜魔王軍に超高待遇でヘッドハンティングされた〜
第9話 秘伝の修行
◆◆◆
「ムニ、エル。今日から本格的にタンクとしての修行を開始する。心して臨むように」
「「はいですの!」」
うんうん、元気のいい返事だ。
「タンクに必要なのは、高い防御力だ。防御力が高ければ、スキルの効果も上がる。そこで、二人のステータスを確認させて欲しい」
「はいですの! じゃあ、ムニからですの!」
ムニが自分のステータスボードを開き、俺へ見せてくれた。
ステータス
名前:ムニ
レベル:258
職業:なし
物理攻撃力:28,000
物理防御力:385,300
魔法攻撃力:25,000
魔法防御力:114,500
スピード:9,300
スキル:なし
ほぅ……確かに防御力の値が高い。特に物理防御の値がピカイチだ。
「次にエルだ」
「エルの番ですの!」
ステータス
名前:エル
レベル:258
職業:なし
物理攻撃力:28,000
物理防御力:114,500
魔法攻撃力:25,000
魔法防御力:385,300
スピード:9,300
スキル:なし
流石に双子だけあってステータスは似ているな……だが、ムニとエルは物理防御力と魔法防御力の値が正反対だ。
これがどう影響するか……。
「……よし。じゃあ早速だが防御力を上げていこうか」
「防御力ですの!」
「頑張るですの!」
二人は鼻息荒く興奮している。頑張ってくれるみたいで、俺としても嬉しい限りだ。
「物理防御力も魔法防御力も、やることは簡単だ。とにかく攻撃を受ける。受けて受けて、受け切ること」
「はい師匠! 質問ですの!」
「何だ、ムニ」
「今ここには、物理攻撃も魔法攻撃も高い人はいないの。どうするんですの?」
「ほう、いい質問だ」
「えへへ〜、褒められたですの……!」
攻撃力と防御力の関係がよく分かってないと出来ない質問だ。
簡単に言えば、攻撃力が防御力を上回っていれば、差分のダメージが入る。防御力が攻撃力を上回っていれば、完全に防ぐことが出来る。
まあ、本当はスキルの関係もあってそんな単純ではないが、これが絶対関係にある。
「各防御力を上げるには、弱すぎる攻撃でも、強すぎる攻撃でもダメだ。自分の防御力プラス一〇〇〇のダメージを一〇〇回受けると、防御力が十上がる。これはタンカー家が見つけ出した秘伝の技術だから、免許皆伝するまで誰にも教えないように。特に堕天使には」
「「はいですの!」」
あいつ、もしかしたら俺じゃなくこの子達に聞きに来るかもしれないからな。念の為、釘をさしておかないと。
「そこで、ムニの質問の答えだ。タンカー家の作り出した、この玉を使う」
二人に、青い宝石の赤い宝石の二つがついたネックレスを渡す。
「ダメージ魔石と呼ばれるものだ。青は物理ダメージ、赤は魔法ダメージを与えてくる。持ってる者の防御力プラス一〇〇〇のダメージを五秒に一回与えてくるから、常に持ってること。いいな?」
「キラキラですの……!」
「ピカピカですの……!」
二人は嬉しそうに首から下げると、俺に見せるように自慢げに手を挙げてきた。
「師匠、可愛いですの?」
「師匠様、似合ってますの?」
……別に似合ってるのどうのであげたわけじゃないんだが……。
「ああ、二人とも可愛いぞ」
「「にへへ〜」」
これがモチベーションに繋がってくれるなら、それでいいか。
「で、どうだ? ダメージを受けてる感じあるか?」
「はいですの! じわじわ来てますの!」
「じわってますの!」
よし、どうやら上手く作用してるみたいだな。
「これからは肌身離さず付けてるように。飯、風呂、寝てる時もだ」
「「はいですの!」」
これで防御力アップに関しては問題ないだろう。次のステップだ。
「次はスキルを一つ覚えてもらう。《アイアン・ガード》というスキルだ」
「《ミスリル・ガード》じゃないんですの?」
「ないんですの?」
「ああ。《ミスリル・ガード》は、《アイアン・ガード》の最終系なんだ。まだ二人には早い」
ガード系スキルは、下からアイアン、メタル、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、ミスリルとランクがあり、一つ上がると一〇〇パーセントずつ防御力が上がる。
ミスリルまで上げるには才能がないといけないが……二人なら、余裕でミスリルまで覚えられるだろうな。
「これから、《アイアン・ガード》の手本を見せる。よく見ておくように」
「「はいですの!」」
「ムニ、エル。今日から本格的にタンクとしての修行を開始する。心して臨むように」
「「はいですの!」」
うんうん、元気のいい返事だ。
「タンクに必要なのは、高い防御力だ。防御力が高ければ、スキルの効果も上がる。そこで、二人のステータスを確認させて欲しい」
「はいですの! じゃあ、ムニからですの!」
ムニが自分のステータスボードを開き、俺へ見せてくれた。
ステータス
名前:ムニ
レベル:258
職業:なし
物理攻撃力:28,000
物理防御力:385,300
魔法攻撃力:25,000
魔法防御力:114,500
スピード:9,300
スキル:なし
ほぅ……確かに防御力の値が高い。特に物理防御の値がピカイチだ。
「次にエルだ」
「エルの番ですの!」
ステータス
名前:エル
レベル:258
職業:なし
物理攻撃力:28,000
物理防御力:114,500
魔法攻撃力:25,000
魔法防御力:385,300
スピード:9,300
スキル:なし
流石に双子だけあってステータスは似ているな……だが、ムニとエルは物理防御力と魔法防御力の値が正反対だ。
これがどう影響するか……。
「……よし。じゃあ早速だが防御力を上げていこうか」
「防御力ですの!」
「頑張るですの!」
二人は鼻息荒く興奮している。頑張ってくれるみたいで、俺としても嬉しい限りだ。
「物理防御力も魔法防御力も、やることは簡単だ。とにかく攻撃を受ける。受けて受けて、受け切ること」
「はい師匠! 質問ですの!」
「何だ、ムニ」
「今ここには、物理攻撃も魔法攻撃も高い人はいないの。どうするんですの?」
「ほう、いい質問だ」
「えへへ〜、褒められたですの……!」
攻撃力と防御力の関係がよく分かってないと出来ない質問だ。
簡単に言えば、攻撃力が防御力を上回っていれば、差分のダメージが入る。防御力が攻撃力を上回っていれば、完全に防ぐことが出来る。
まあ、本当はスキルの関係もあってそんな単純ではないが、これが絶対関係にある。
「各防御力を上げるには、弱すぎる攻撃でも、強すぎる攻撃でもダメだ。自分の防御力プラス一〇〇〇のダメージを一〇〇回受けると、防御力が十上がる。これはタンカー家が見つけ出した秘伝の技術だから、免許皆伝するまで誰にも教えないように。特に堕天使には」
「「はいですの!」」
あいつ、もしかしたら俺じゃなくこの子達に聞きに来るかもしれないからな。念の為、釘をさしておかないと。
「そこで、ムニの質問の答えだ。タンカー家の作り出した、この玉を使う」
二人に、青い宝石の赤い宝石の二つがついたネックレスを渡す。
「ダメージ魔石と呼ばれるものだ。青は物理ダメージ、赤は魔法ダメージを与えてくる。持ってる者の防御力プラス一〇〇〇のダメージを五秒に一回与えてくるから、常に持ってること。いいな?」
「キラキラですの……!」
「ピカピカですの……!」
二人は嬉しそうに首から下げると、俺に見せるように自慢げに手を挙げてきた。
「師匠、可愛いですの?」
「師匠様、似合ってますの?」
……別に似合ってるのどうのであげたわけじゃないんだが……。
「ああ、二人とも可愛いぞ」
「「にへへ〜」」
これがモチベーションに繋がってくれるなら、それでいいか。
「で、どうだ? ダメージを受けてる感じあるか?」
「はいですの! じわじわ来てますの!」
「じわってますの!」
よし、どうやら上手く作用してるみたいだな。
「これからは肌身離さず付けてるように。飯、風呂、寝てる時もだ」
「「はいですの!」」
これで防御力アップに関しては問題ないだろう。次のステップだ。
「次はスキルを一つ覚えてもらう。《アイアン・ガード》というスキルだ」
「《ミスリル・ガード》じゃないんですの?」
「ないんですの?」
「ああ。《ミスリル・ガード》は、《アイアン・ガード》の最終系なんだ。まだ二人には早い」
ガード系スキルは、下からアイアン、メタル、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、ミスリルとランクがあり、一つ上がると一〇〇パーセントずつ防御力が上がる。
ミスリルまで上げるには才能がないといけないが……二人なら、余裕でミスリルまで覚えられるだろうな。
「これから、《アイアン・ガード》の手本を見せる。よく見ておくように」
「「はいですの!」」
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