ディスカウントショップで兄がわたしを18禁コーナーに連れていこうとしています。
「そして、ようやくわたしたち家族の本当の物語がはじまる。③」
「ねぇ、今の何? 何が起きてたの?」
佳代ちゃんは、何が起きたのかわからなくて、ひどく混乱していました。
「みかな? みかなはもうだいじょうぶなの!?」
わたしは、たぶんおにーちゃんもそうだったと思うんだけど、頭の中にあったりさちゃんたちのための場所が消えてしまって、胸にぽっかりと穴があいてしまったかのような感じがしていました。
でも、りさちゃんたちは最後に、ばらばらになりそうだったわたしたちをなんとかつなぎとめてくれました。
りさちゃんが言ってた通り、わたしたちは少しの間離れ離れになるだけ。
いつか、また必ず会える。
わたしか佳代ちゃんがおにーちゃんの赤ちゃんを産んで、それが女の子だったら。
たぶん、りさちゃんが一番に産まれてくるんだろうな。
だから、
「うん、もうだいじょうぶだよ」
わたしは佳代ちゃんにそう言いました。
それから、わたしとおにーちゃんは、りさちゃんたちのことを佳代ちゃんに説明しました。
ちゃんと理解してくれたかどうかはちょっと疑問だったけど。
だけど、おにーちゃんが、もう誰かをわたしの代わりにしたりとか、わたしをあの人の代わりにしたりとか、そういう悲しい恋愛をやめていたことを、わたしも佳代ちゃんもわかったから。
だから、今度はわたしと佳代ちゃんがおにーちゃんに何度もバカバカ言って、特に佳代ちゃんが言い過ぎなんじゃないかってくらい言ってたから、段々わたしがむかついてきて、
「かよちゃんせんせーは、しょじょですかー?」
って、気になってたことを聞いてみたりとかしました(笑)
そしたら、佳代ちゃんがまた顔を真っ赤にして言い訳をしだして、最後には泣き出しちゃった。
わたしとおにーちゃんはあわてて佳代ちゃんを慰めて。
みんな、つかなくてもいい嘘ばっかりついてたんだね、って笑い合って。
それから、今度こそ3人でしあわせになる方法を話し合いました。
でも、その日はすぐに答えは出ませんでした。
おにーちゃんと佳代ちゃんとわたしは、とりあえずそれぞれがしたいことをしたいように、でも相手がいやがるようなことだけは絶対にしないことにして、しばらく3人でこの家で暮らしてみようということになりました。
3人でしあわせになる方法は、たぶんいくら話し合ったところで見つけられないから。
たとえ見つけられたとしても、実際にそれをしてみたら違ってた、なんていうことが絶対に出てくるから。
だから、お試し期間みたいな、そんな感じかな。
佳代ちゃんはすぐにおにーちゃんに抱かれました。
それは佳代ちゃんがわたしと同じようにずっとずっと何年も心から望んでいたことでした。
わたしだけがそれをかなえて、佳代ちゃんにはそれを認めないなんて、それはたぶんわたしのわがままだから。
これを読んでくれた人がどう思うかまではわからないけど。
わたしにはそう思えたから。
おにーちゃんはわたしにすごく気を遣っていたけれど、
「大事なのは、わたしの気持ちじゃなくて、おにーちゃんが佳代ちゃんを抱きたいかどうかだよ」
わたしが背中を押してあげました。
佳代ちゃんは、本当に本当におにーちゃんのことが大好きで、いろんな男の人と付き合ったりしていたけど、一度もえっちをしていなかったみたい。
おにーちゃんにはじめて抱かれた佳代ちゃんは、
「どう……だった?」
興味津々なのを一生懸命隠して聞いたわたしに、
「めっちゃ痛かった……
でも、お兄ちゃん、すごく優しくて……
はじめてがお兄ちゃんでよかった……」
そう答えると、嬉しそうに、でも恥ずかしそうに微笑みながら、涙を流しました。
きっとわたしがはじめて抱かれたときみたいに嬉しくてしかたがなかったんだと思いました。
わたしはやっぱりやきもちを妬いてしまったけど……
でも佳代ちゃんとおにーちゃんに許可をもらって、ふたりがえっちしてるのを見たりしているうちに、逆にわたしとおにーちゃんのえっちを佳代ちゃんに見てもらったりしているうちに、そんな気持ちはどこかに行ってしまいました。
一週間もするころには、わたしたちは、3人でするようになっていました。
3人でするようになると、まるでそれがわたしたちにとって一番自然なことのように思えました。
おにーちゃんは、わたしだけでなく、佳代ちゃんからも愛されることで、愛することで、日に日に元気を取り戻していきました。
正直、まだお仕事ができる状態ではなかったけれど……
前のお仕事だって、本当に最初から最後までギリギリだったんだと思うから。
失業保険がもらえるうちは、もう少しゆっくりしてほしいなって。
お仕事が忙しくて出来なかったことがたくさんあるはずだから。
だから、出来なかったことを、佳代ちゃんやわたしといっしょにしてほしいなって思いました。
おにーちゃんは、8月にやめてしまっていた創作活動を、小説を、また書き始めてくれてもいました。
それは、わたしがおにーちゃんに、わたしを選らんでもらうことの次に、わたしがおにーちゃんに望んでいたことでした。
タイトルはまだ決まっていないみたい。
今までおにーちゃんが書いてきたどんな小説とも違う、新しい小説なんだって。
わたしは、書き上がってるところまで、すぐに読ませてもらいたかったけど、一皮向けたっていうのかな? 生まれ変わったみたいなおにーちゃんが書く小説を、完成するまで待つことにしました。
このまま、こんなふうに3人で暮らしていけたらいいなっていうくらい、しあわせな毎日で、あっという間に2週間が過ぎました。
そして、わたしたちが、家族3人ではじめてすごすハロウィンが、明日に迫っていました。
          
佳代ちゃんは、何が起きたのかわからなくて、ひどく混乱していました。
「みかな? みかなはもうだいじょうぶなの!?」
わたしは、たぶんおにーちゃんもそうだったと思うんだけど、頭の中にあったりさちゃんたちのための場所が消えてしまって、胸にぽっかりと穴があいてしまったかのような感じがしていました。
でも、りさちゃんたちは最後に、ばらばらになりそうだったわたしたちをなんとかつなぎとめてくれました。
りさちゃんが言ってた通り、わたしたちは少しの間離れ離れになるだけ。
いつか、また必ず会える。
わたしか佳代ちゃんがおにーちゃんの赤ちゃんを産んで、それが女の子だったら。
たぶん、りさちゃんが一番に産まれてくるんだろうな。
だから、
「うん、もうだいじょうぶだよ」
わたしは佳代ちゃんにそう言いました。
それから、わたしとおにーちゃんは、りさちゃんたちのことを佳代ちゃんに説明しました。
ちゃんと理解してくれたかどうかはちょっと疑問だったけど。
だけど、おにーちゃんが、もう誰かをわたしの代わりにしたりとか、わたしをあの人の代わりにしたりとか、そういう悲しい恋愛をやめていたことを、わたしも佳代ちゃんもわかったから。
だから、今度はわたしと佳代ちゃんがおにーちゃんに何度もバカバカ言って、特に佳代ちゃんが言い過ぎなんじゃないかってくらい言ってたから、段々わたしがむかついてきて、
「かよちゃんせんせーは、しょじょですかー?」
って、気になってたことを聞いてみたりとかしました(笑)
そしたら、佳代ちゃんがまた顔を真っ赤にして言い訳をしだして、最後には泣き出しちゃった。
わたしとおにーちゃんはあわてて佳代ちゃんを慰めて。
みんな、つかなくてもいい嘘ばっかりついてたんだね、って笑い合って。
それから、今度こそ3人でしあわせになる方法を話し合いました。
でも、その日はすぐに答えは出ませんでした。
おにーちゃんと佳代ちゃんとわたしは、とりあえずそれぞれがしたいことをしたいように、でも相手がいやがるようなことだけは絶対にしないことにして、しばらく3人でこの家で暮らしてみようということになりました。
3人でしあわせになる方法は、たぶんいくら話し合ったところで見つけられないから。
たとえ見つけられたとしても、実際にそれをしてみたら違ってた、なんていうことが絶対に出てくるから。
だから、お試し期間みたいな、そんな感じかな。
佳代ちゃんはすぐにおにーちゃんに抱かれました。
それは佳代ちゃんがわたしと同じようにずっとずっと何年も心から望んでいたことでした。
わたしだけがそれをかなえて、佳代ちゃんにはそれを認めないなんて、それはたぶんわたしのわがままだから。
これを読んでくれた人がどう思うかまではわからないけど。
わたしにはそう思えたから。
おにーちゃんはわたしにすごく気を遣っていたけれど、
「大事なのは、わたしの気持ちじゃなくて、おにーちゃんが佳代ちゃんを抱きたいかどうかだよ」
わたしが背中を押してあげました。
佳代ちゃんは、本当に本当におにーちゃんのことが大好きで、いろんな男の人と付き合ったりしていたけど、一度もえっちをしていなかったみたい。
おにーちゃんにはじめて抱かれた佳代ちゃんは、
「どう……だった?」
興味津々なのを一生懸命隠して聞いたわたしに、
「めっちゃ痛かった……
でも、お兄ちゃん、すごく優しくて……
はじめてがお兄ちゃんでよかった……」
そう答えると、嬉しそうに、でも恥ずかしそうに微笑みながら、涙を流しました。
きっとわたしがはじめて抱かれたときみたいに嬉しくてしかたがなかったんだと思いました。
わたしはやっぱりやきもちを妬いてしまったけど……
でも佳代ちゃんとおにーちゃんに許可をもらって、ふたりがえっちしてるのを見たりしているうちに、逆にわたしとおにーちゃんのえっちを佳代ちゃんに見てもらったりしているうちに、そんな気持ちはどこかに行ってしまいました。
一週間もするころには、わたしたちは、3人でするようになっていました。
3人でするようになると、まるでそれがわたしたちにとって一番自然なことのように思えました。
おにーちゃんは、わたしだけでなく、佳代ちゃんからも愛されることで、愛することで、日に日に元気を取り戻していきました。
正直、まだお仕事ができる状態ではなかったけれど……
前のお仕事だって、本当に最初から最後までギリギリだったんだと思うから。
失業保険がもらえるうちは、もう少しゆっくりしてほしいなって。
お仕事が忙しくて出来なかったことがたくさんあるはずだから。
だから、出来なかったことを、佳代ちゃんやわたしといっしょにしてほしいなって思いました。
おにーちゃんは、8月にやめてしまっていた創作活動を、小説を、また書き始めてくれてもいました。
それは、わたしがおにーちゃんに、わたしを選らんでもらうことの次に、わたしがおにーちゃんに望んでいたことでした。
タイトルはまだ決まっていないみたい。
今までおにーちゃんが書いてきたどんな小説とも違う、新しい小説なんだって。
わたしは、書き上がってるところまで、すぐに読ませてもらいたかったけど、一皮向けたっていうのかな? 生まれ変わったみたいなおにーちゃんが書く小説を、完成するまで待つことにしました。
このまま、こんなふうに3人で暮らしていけたらいいなっていうくらい、しあわせな毎日で、あっという間に2週間が過ぎました。
そして、わたしたちが、家族3人ではじめてすごすハロウィンが、明日に迫っていました。
          
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