ディスカウントショップで兄がわたしを18禁コーナーに連れていこうとしています。
「もっと、おにーちゃんとえっちした(い)。final」
わたしは、それからおにーちゃんといっぱいえっちをしました。
二度寝してしまったのか、頭が真っ白になったまま意識を失ってしまったのかはわからなかったけれど、目を覚ましたらおにーちゃんは隣にいなくて……
いつもなら、ちゃんとおにーちゃんは隣にいてくれるはずなのに……
だから、すごく寂しかった。
わたしは迷子になった小さなこどものような気持ちで、おにーちゃんを探しにいきました。
おにーちゃんはリビングにいました。
招かれざる客といっしょに。
「なんで佳代ちゃんがうちにいるの?」
佳代ちゃんは、おにーちゃんといっしょにリビングでテレビ(うちは毎朝「スッキリ!」)を見ながら、漫画みたいに人んちで何で朝ごはん食べていました。
あんたは美羽か。苺ましまろの。
それに、なんだかわたしより、おにーちゃんの彼女っていうか、新婚夫婦みたいに自然に見えるし。むかつく……
「しかも、それ! わたしの分のパンだよね!? セブンイレブンにしか売ってない、わたしの好きなやつ!」
わたしは、言いました。
「昨日で賞味期限きれてたから、わたしが処理してあげてるの」
「賞味期限なんて1日くらい……あっ」
そして、わたしは思い出したのです。
わたしも、おにーちゃんも、ふたりとも3日前に風邪を引いて寝込んでしまっていたことを。
「やっと思い出した? 3日前の夜に、みかなからLINEしてきたんじゃん?
丸二日看病してあげてた、優しい優しい幼なじみにそんなこと言うんだ? へー」
そうでした。
わたしもおにーちゃんも、38℃以上の熱が出てしまって、ふたりとも車の免許を持ってたけど、とても運転できるような状態じゃなかったから、病院に行くこともできなくて……
だから、わたしは佳代ちゃんに助けを求めたのです。
こんなご時世だというのに、佳代ちゃんはパパとママといっしょにすぐ来てくれて、わたしたちを病院に連れていってくれたのでした。
でも病院は○○○に感染している疑いがあるからって、わたしたちを看てはくれなくて、だから佳代ちゃんがずっと看病してくれていました。
「わたしはこのリビングのソファでひとりさびしく寝てたっていうのに、それなのにふたりとも風邪が治ったら、朝からセックスしてるしさー」
そっか、だから今日のおにーちゃんの精子ちゃん、いつもより味が濃かったり、とろっとしてたりしたんだ……おいしかったけど。
おにーちゃんは、黙々と佳代ちゃんが用意してくれた朝ごはんを食べていました。
顔に滝のような汗を流して。
テーブルにはわたしの分の朝ごはんもちゃんとありました。
「もしかして、聞こえてた……?」
「ふたりの部屋、この真上だからね~」
おにーちゃんは、手をあわせて、ごちそうさま、と言うと、あわてて食器をキッチンに運んで行きました。
きまずいよね。わかるよ、おにーちゃん。
でも、わたしの方がたぶん気まずいからね?
だから、おにーちゃん、逃げないでね。
食器を片付けて戻ってきたおにーちゃんとわたしは、
『すみませんでした!!』
深々と佳代様に頭を下げたのでした。
「本当に、悪いと思ってる?」
「うん……ごめんね、佳代ちゃん。迷惑かけただけじゃなくて……その……」
「その、の先は、別にいいんだけどね。
いいもの聞かせてもらったなーって思ってるし。
こっそり覗かせてももらったし」
「見てたの!?」
「いやー、まさか、お兄ちゃんのおちんちんがあんなにすごいとは知らなかったな~。
それにさ、体位の変え方とかもすごいスムーズだし?
一ヶ所ばっかり馬鹿の一つ覚えみたいになめてくる男とはぜんぜんちがうし?
あと、ひとりよがりじゃないのがいいよね。
ちゃんとみかなをいっぱい気持ちよくしてあげてから、最後はいっしょにイッてくれるとことか」
それ、一部始終全部まるっと見てんじゃねーか!!
と、わたしは思いましたが、丸二日も看病してもらった手前、いつものようにびっちとかくそびっち呼ばわりとかできるはずもなく……
「みかなとお兄ちゃんには、わたしのお願いをひとつだけ聞いてほしいかな」
佳代ちゃんは言いました。
「おにーちゃんとえっちしたいとか、そーゆーの以外のお願いなら……」
わたしが答えると、おにーちゃんもうんうんとうなづきました。
「わたしが今さら、みかなからお兄ちゃんを寝取ろうなんて思うわけないでしょ」
佳代ちゃんは、そう言いました。
「わたし、今日からしばらく、ここに住んでもいい?」
はい?
ちょっと待ってね?
佳代ちゃんからの予想の斜め上からのお願いに、わたしの理解力が全然追い付いてくれないんだけど。
「一応、パパとママからの許可はもらってるし。
大学もみかなみたいにやめたりはしないけど、まだしばらくオンライン講義が続きそうだし。ノーパソ持ってきてるし」
いや、だからね、佳代ちゃん?
白木家のグループLINEとか見せられても、わたしの理解が追い付いてないんだってば。
あ、すっごい今さらだけど、佳代ちゃんの苗字は白木(しらき)です。
「お兄ちゃんとえっちしたいとか、そういうの以外なら、わたしのお願い聞いてくれるんだよね?
みかな、さっきそう言ったよね?
お兄ちゃんも、うんうんうなづいてたよね?」
えー……まじか……
こうして、わたしとおにーちゃんの、ふたりだけの、いちゃいちゃでらぶらぶな新婚生活に、佳代ちゃんというびっちな異物が加わることになったわけなのですが……
それはまた、別のお話。
っていうわけにはいかないんだろうな……
          
二度寝してしまったのか、頭が真っ白になったまま意識を失ってしまったのかはわからなかったけれど、目を覚ましたらおにーちゃんは隣にいなくて……
いつもなら、ちゃんとおにーちゃんは隣にいてくれるはずなのに……
だから、すごく寂しかった。
わたしは迷子になった小さなこどものような気持ちで、おにーちゃんを探しにいきました。
おにーちゃんはリビングにいました。
招かれざる客といっしょに。
「なんで佳代ちゃんがうちにいるの?」
佳代ちゃんは、おにーちゃんといっしょにリビングでテレビ(うちは毎朝「スッキリ!」)を見ながら、漫画みたいに人んちで何で朝ごはん食べていました。
あんたは美羽か。苺ましまろの。
それに、なんだかわたしより、おにーちゃんの彼女っていうか、新婚夫婦みたいに自然に見えるし。むかつく……
「しかも、それ! わたしの分のパンだよね!? セブンイレブンにしか売ってない、わたしの好きなやつ!」
わたしは、言いました。
「昨日で賞味期限きれてたから、わたしが処理してあげてるの」
「賞味期限なんて1日くらい……あっ」
そして、わたしは思い出したのです。
わたしも、おにーちゃんも、ふたりとも3日前に風邪を引いて寝込んでしまっていたことを。
「やっと思い出した? 3日前の夜に、みかなからLINEしてきたんじゃん?
丸二日看病してあげてた、優しい優しい幼なじみにそんなこと言うんだ? へー」
そうでした。
わたしもおにーちゃんも、38℃以上の熱が出てしまって、ふたりとも車の免許を持ってたけど、とても運転できるような状態じゃなかったから、病院に行くこともできなくて……
だから、わたしは佳代ちゃんに助けを求めたのです。
こんなご時世だというのに、佳代ちゃんはパパとママといっしょにすぐ来てくれて、わたしたちを病院に連れていってくれたのでした。
でも病院は○○○に感染している疑いがあるからって、わたしたちを看てはくれなくて、だから佳代ちゃんがずっと看病してくれていました。
「わたしはこのリビングのソファでひとりさびしく寝てたっていうのに、それなのにふたりとも風邪が治ったら、朝からセックスしてるしさー」
そっか、だから今日のおにーちゃんの精子ちゃん、いつもより味が濃かったり、とろっとしてたりしたんだ……おいしかったけど。
おにーちゃんは、黙々と佳代ちゃんが用意してくれた朝ごはんを食べていました。
顔に滝のような汗を流して。
テーブルにはわたしの分の朝ごはんもちゃんとありました。
「もしかして、聞こえてた……?」
「ふたりの部屋、この真上だからね~」
おにーちゃんは、手をあわせて、ごちそうさま、と言うと、あわてて食器をキッチンに運んで行きました。
きまずいよね。わかるよ、おにーちゃん。
でも、わたしの方がたぶん気まずいからね?
だから、おにーちゃん、逃げないでね。
食器を片付けて戻ってきたおにーちゃんとわたしは、
『すみませんでした!!』
深々と佳代様に頭を下げたのでした。
「本当に、悪いと思ってる?」
「うん……ごめんね、佳代ちゃん。迷惑かけただけじゃなくて……その……」
「その、の先は、別にいいんだけどね。
いいもの聞かせてもらったなーって思ってるし。
こっそり覗かせてももらったし」
「見てたの!?」
「いやー、まさか、お兄ちゃんのおちんちんがあんなにすごいとは知らなかったな~。
それにさ、体位の変え方とかもすごいスムーズだし?
一ヶ所ばっかり馬鹿の一つ覚えみたいになめてくる男とはぜんぜんちがうし?
あと、ひとりよがりじゃないのがいいよね。
ちゃんとみかなをいっぱい気持ちよくしてあげてから、最後はいっしょにイッてくれるとことか」
それ、一部始終全部まるっと見てんじゃねーか!!
と、わたしは思いましたが、丸二日も看病してもらった手前、いつものようにびっちとかくそびっち呼ばわりとかできるはずもなく……
「みかなとお兄ちゃんには、わたしのお願いをひとつだけ聞いてほしいかな」
佳代ちゃんは言いました。
「おにーちゃんとえっちしたいとか、そーゆーの以外のお願いなら……」
わたしが答えると、おにーちゃんもうんうんとうなづきました。
「わたしが今さら、みかなからお兄ちゃんを寝取ろうなんて思うわけないでしょ」
佳代ちゃんは、そう言いました。
「わたし、今日からしばらく、ここに住んでもいい?」
はい?
ちょっと待ってね?
佳代ちゃんからの予想の斜め上からのお願いに、わたしの理解力が全然追い付いてくれないんだけど。
「一応、パパとママからの許可はもらってるし。
大学もみかなみたいにやめたりはしないけど、まだしばらくオンライン講義が続きそうだし。ノーパソ持ってきてるし」
いや、だからね、佳代ちゃん?
白木家のグループLINEとか見せられても、わたしの理解が追い付いてないんだってば。
あ、すっごい今さらだけど、佳代ちゃんの苗字は白木(しらき)です。
「お兄ちゃんとえっちしたいとか、そういうの以外なら、わたしのお願い聞いてくれるんだよね?
みかな、さっきそう言ったよね?
お兄ちゃんも、うんうんうなづいてたよね?」
えー……まじか……
こうして、わたしとおにーちゃんの、ふたりだけの、いちゃいちゃでらぶらぶな新婚生活に、佳代ちゃんというびっちな異物が加わることになったわけなのですが……
それはまた、別のお話。
っていうわけにはいかないんだろうな……
          
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