ディスカウントショップで兄がわたしを18禁コーナーに連れていこうとしています。

雨野美哉(あめの みかな)

「おにーちゃんと結婚したい!! ④」

わたしが、おにーちゃんとはじめてエッチをしたあと、佳代ちゃんにどんなことをLINEで聞いたのか……

それは、わたしにとっては、おにーちゃんにおしりのあなを見られるくらい恥ずかしい……
あ、おしりのあなはすでに見られてるし、確かなめられたりもしたし、指をちょっとだけいれられたような気がするから……

うん、思い出したら濡れてきちゃったんだけど、とにかくおしりの穴を見られるどころか、なめられたり、指を入れられたりとかしたのを思い出しただけで、今濡れちゃってること以上に恥ずかしいことだったわけなのです。

わたしの、物心ついたときからの大親友は、そんなわたしの気持ちを知ってか知らずか、なんていう話ではなく、確実に知っていながら、このくそびっちは! 話し始めたのでした!! チクショウ!!!


「たしか、おちんちんが勃起したときの大きさとか、太さとか、角度とかの話? だったかな……
それから、男の人が挿入してからイクまでは、大体どれくらいなのかとか……
あと、ネットで調べたら、女の子の半分くらいは、挿入されてるときにイッたことがない、みたいなアンケート調査があったけど、佳代ちゃんはどう? みたいな」


ぜ、ぜんぶ、しゃべりやがった……
覚えてろよ……くそびっち……

わたしはもう、恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がありませんでした。

うつむいて、たぶん顔だけじゃなくて耳まで真っ赤にしていたわたしでしたが、おにーちゃんが佳代ちゃんの話をどんな顔をして聞いているのか気になってしまいました。
チラッと一瞬だけ顔を上げて見てみるつもりだったのですが……


おにーちゃん、目を輝かせてた。


だからわたしはもう、おにーちゃんが喜んでくれてるならいいやって気持ちになったのでした。

だけど、やっぱり恥ずかしくて下を向いてしまいました。
どうしよう……わたし、さっきより、濡れてきてるし……


「だからね、わたし、気づいてたよ」

佳代ちゃんのその言葉に、わたしはびっくりして顔を上げました。

佳代ちゃんはすごく優しい顔をわたしに向けていました。


「わたしはさ、ひろゆきお兄ちゃんが急にいなくなっちゃって、いつもどってくるかもわからなくて……
それで諦めちゃったけど、みかなはずっとお兄ちゃんのことを待ってて……
正直すごいなってずっと思ってた。

悔しいけど、みかなはわたしよりかわいいし、頭もいいし、性格は……同じくらい悪いか。むしろ、わたしより悪いよね? うん。
だから昔、みかなはブスたちの妬み嫉みでいじめにあったりしたこともあったけど、でも、その頃から男子からモテモテだったじゃん?
いくらでもいい男を選び放題だったのに、みかなはずっとお兄ちゃんしか見てなくて、全部断ってたよね。
わたしが、ひろゆきお兄ちゃんのこと好きなのと、みかながお兄ちゃんのこと好きなのは、好きのレベルが全然違うんだなって、なんとなく思ってた。

それに、普通に考えたら、わたしの方が絶対にお兄ちゃんの彼女になれる可能性が高かったはずなのに、でもなれなくて……
お兄ちゃんはみかなやわたしじゃなくて、歯並びの悪いデブスとばっかり付き合うし……

だから、わたしは、お兄ちゃんがみかなのことが好きなのもわかってた。

みかなから、相談のLINEがきたときも、みかなに彼氏ができて、エッチしたんだなってすぐに気づいたし、相手がお兄ちゃんだってことも、すぐにわかったよ。
いちいち聞かなくてもわかったから、聞かなかっただけ。

ちょっと悔しかったけど、よかったね、って思ってた。

まさか、結婚するとかは、さすがに想像してなかったけど……」


と、佳代ちゃんは言いました。


「だから、おめでとう。みかな。お兄ちゃん。

わたしは、ふたりのことが大好きだから、ふたりがやっと素直に……
……違うね、素直じゃなかったのは、ふたりじゃないよね。
みかなはずっとお兄ちゃんのこと好き好き言ってたわけだし。
お兄ちゃんがやっと素直にみかなのことが好きってことを認めて、みかなをちゃんと選んでくれたことが、わたしはすごく嬉しい。

お兄ちゃんが、歯並びも悪ければ性根も腐ってるようなデブスと結婚したりしたら、しばこうと思ってたし、わたしが体を張って不倫させてでも無理矢理離婚させようと思ってたくらい。

そしたら、わたしも初恋のお兄ちゃんとエッチできて、あわよくば付き合えるかもとか思ってたし、そうならなくても、そこまで追い込めばお兄ちゃんはみかなのことを選ぶだろうなって思ってたし」

途中、聞き捨てならない台詞がいくつかあったりしたけど、

「わたしは、ふたりのことが大好きだから、だからわたしにできることがあるなら手伝う。
ふたりは、ちゃんとした婚姻届を作りたいんだよね?
今、うちには誰もいないから、パパとママが帰ってきたら連絡する。
よく知らないけど、婚姻届の証人とか、どうせ未成年じゃだめだよね?
パパとママに名前を書いてもらえるように、話をつけておくから、あとでうちに来て。
婚姻届の証人にはなれないけど、全部手作りの結婚式をどこかでするなら、わたしがみかなのベールを作ってあげる」

わたしは佳代ちゃんがそんな風に思ってくれたことが、すごく嬉しかった。

でも、おにーちゃんは、なぜだかよくわからないけど、わたしの隣に座ってたはずなのに、いつの間にか寝転がって、しくしく泣いていた。
佳代ちゃんの気持ちが嬉しかったんだよね。

なんかぶつぶつ、歯並びの悪いデブス、歯並びも悪ければ性根も腐ったようなデブス、っていう謎の呪文を繰り返していたけど……しあわせになるための呪文か何かかな?

そうだよね。嬉しくて泣いちゃうよね。
わたしたちにとって、大切な幼なじみが、こんな風にわたしたちのことを喜んでくれてるんだもん。
わたしも、さっきから、ずっと泣きそうだもん。


「ところでさ、わたしもみかなに、どうしても聞きたいことがあるんだけど……」

「ん? なに?」

「もしかして、みかな、ひろゆきお兄ちゃんとの初エッチでイッたの?」

「……うん」

「そんなに気持ちいいの? お兄ちゃんのおちんちん」

「……うん。毎回、おにーちゃんが1回イクまでの間に、わたしは大体5回はイカされちゃう……かな」

「そっか……そんなにすごいんだ……」

「あ、でもね、わたしはおにーちゃんしか知らないから……」


あれ? わたし、なんで素直に答えちゃってるんだろ……

「みかな、今だけ、お兄ちゃん貸してくれない?」

はい?

佳代ちゃんはおもむろに、わたしが貸した服をぬぎはじめて、全裸になりました。

「いいよね? 一回くらいなら。減るもんじゃないし」

わたしは、そんな性に奔放な全裸の大親友を、部屋の外のベランダに一時間放置したのでした。



          

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