ディスカウントショップで兄がわたしを18禁コーナーに連れていこうとしています。

雨野美哉(あめの みかな)

「おにーちゃんとえっちした(い)。⑨」

9月29日の朝、目を覚ましたわたしは、自分の格好に唖然としていました。

メイド服を着たままだったから。

え? なんで? 着替えてから寝なかったの……?

昨日、おにーちゃんと名古屋に行って、おそろいのペアリングを買って、おにーちゃんが仕掛けた罠にまんまとひっかかったわたしは、東急ハンズでメイド服を買って……

でも、その罠は、けっして悪いものじゃなかったのです。

わたしは、わたしの知らないおにーちゃんと、それから、わたしの知らないわたしを知ることができたから。


おうちに帰ってきたあと、おにーちゃんにメイド服を着て見せたら、すごく喜んでくれて、だからわたしはもっと喜んでほしくて、おにーちゃんを「ご主人様」っていっぱい呼びました。

おにーちゃんがメイドカフェにはレジのところでメイドさんの生写真を販売してるって言うから、負けるもんかって思って、写真撮影もしたり……

それから、ご主人様呼びのままえっちをしたのも、うん、覚えてる。

ご主人様呼びをしているうちに、自己催眠か何かをかけてしまったのか、わたしは完全におにーちゃんのメイドになりきってしまって、本当のメイドさんはそんなことはしないんだけど……おにーちゃんに命令? お願い? されたことは、全部しちゃったような気がする……

うん、全部した。
すごく恥ずかしいことを……

がんめんきじょうとか……

おにーちゃんのお顔の上にまたがって、いっぱいあそことかクリトリスちゃんをなめてもらって、まずそこでわたしは一回イッちゃって……

体に力が入らなくなったわたしは、おにーちゃんの体の上でうつ伏せに寝ちゃうような形になって、そしたら目の前にざびえる(おちんちんの名前)がいて……

おにーちゃんのざびえるが、いつもよりすっごく硬くて、大きかった? 太かった? のも覚えてる。
わたしのお口に入らないくらい。

わたしの着ている衣装や呼び方によって、おにーちゃんの興奮度が違うと、ざびえるはパワーアップするみたい。あの子はすごい。もしかしたら、これからもっとすごくなっていくんじゃないかな……あれ? ざびえるってバトル漫画の主人公だったっけ?

わたしは、ざびえるのさきっぽからでる、がまんじるちゃんの味があんまり好きじゃなかったんだけど、ゆうべはそんなこと全然気になりませんでした。
おにーちゃんが、わたしでこんなに興奮してくれてることがすごくうれしくて、なめたり、すったりしても、がまんじるがどんどんあふれてきて、ずーっとなめていたいくらいでした。

いつもより興奮してたのは、おにーちゃんだけじゃなくて、わたしもでした。

いつもは透明なあいえきが、途中から白くていつもよりとろっとしてるのに変わって、おにーちゃんが、「女の子がすごく気持ちよくなってるときはこういうのがでることがあるんだよ」って教えてくれました。

わたしとおにーちゃんは、そのまましっくすないんするような形になって、わたしはそれでもう一回イッちゃって……

いつもはおにーちゃんがせいじょーいでしてくれるところからはじまるけど、ゆうべはわたしから、おにーちゃんが好きなえっちな動画のジャンルのひとつ、マジックミラー号みたいに、白くてとろとろのあいえきがでているあそこでさびえるの上にまたがりました。

わたしは、いつもより太くて硬いざびえるの上で、すまたをして、それがすごく気持ちよくて、じぶんでざびえるをおむかえしようとしました。

おにーちゃんがゴムをつけなきゃだめだよって言ってくれなかったら、わたしはそのままざびえるをおむかえしていたかも……

わたしははじめてざびえるにゴムをつけてあげました。
あれ、つけるのすごくむずかしいんだね。

それからきじょーいをして、おにーちゃんの方を向いたきじょーいのあとで、おにーちゃんにおしりが丸見えになっちゃうきじょーいをして、そのままバックでしてもらって……

わたし、ゆうべ、何回イッちゃったんだろ……

おにーちゃんにおしりのあなまで見られちゃって、すごく恥ずかしかったけど、でもわたしすごく興奮してた……

わたしは、本当に自分が思ってた以上にえっちな女の子みたい。

あんまりえっちだと、おにーちゃんに嫌われちゃうかな……

でも、こわくて、そんなこと聞けないし……

とにかく、わたしはどうやらそのまま寝てしまったらしく……
おにーちゃんがわたしが風邪をひかないように、乱れに乱れたわたしのメイド服を直してくれてはいたのですが……

おにーちゃんはどうやら裸にしちゃうより、着衣のままするのが好きみたい。わたしもその方が好きっぽかった。なんだか無理矢理されてるみたいで。

寝起きの自分の姿に唖然としたものの、

「完全にシワができちゃってるなぁ……アイロンかけなきゃ……」

下に降りていっておかーさんに見られても平気な部屋着に着替えたわたしは、寝起きの頭でそんなことを思ったのでした。

着替えてから、わたしはまたおにーちゃんのベッドに戻りました。

おにーちゃんの右手の薬指には、ふたりで選んだペアリングがあって、それはわたしの右手の薬指にもありました。

「……みかな?」

おにーちゃんがわたしの名前を急に呼んだから、わたしはびっくりしました。

「起きてたの?」

「今、起きた」

「起こしちゃった?」

「ううん、大丈夫」

おにーちゃんは、おいで、といって、わたしを抱きしめてくれました。

「夢を見たんだ」

「夢? どんな?」

「みかながね、不安そうにしてた。ぼくに嫌われちゃうんじゃないかって。だからね、起きなきゃって思った。そしたら、みかなが夢の中とおんなじ顔をしてた」

「おにーちゃん……わたし、おにーちゃんに嫌われたくない……」

「なんで、ぼくがみかなのこと嫌いになると思うの?」

「わたし、自分が思ってた以上にえっちな女の子だったみたいだから」

「それで、どうして、ぼくがみかなを嫌いになるの?」

「ならない?」

「ならない」

「でも、不安なの。こわいの」

おにーちゃんは、わたしの右手を手に取ると薬指の指輪をはずしてしまいました。

「おにーちゃん?」

「左手を貸して」

わたしは言われた通り、左手をおにーちゃんに差し出しました。

「こうしたら、もうこわくないよ」

左手の薬指に、指輪をはめてくれました。

それからおにーちゃんも、指輪を右手から左手に移して……


「結婚しよう」


おにーちゃんは、わたしにそう言いました。

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