2020/08/1X　「みかなのだいすきなおにーちゃんと、おにーちゃんのだいすきな仮面ライダーのこと」

うちのおにーちゃんは、三度のご飯より仮面ライダーが好きなのですが、現在放送中の令和ライダー１作目の仮面ライダーゼロワンがものすごくメッセージ性が強い作品だということをご存知でしょうか？

① ヒューマギアと呼ばれる人工知能搭載アンドロイドが、人間の代わりに労働をしはじめたばかりの時代が舞台。

② ヒューマギアをあくまで労働のためのロボットと認識している人と、家族のように思う人がいる。

③ あくまで人間の命令・指示に従うだけのヒューマギアに自我や心が生まれることがある。

④ ストーリーが現在クライマックスにさしかかり、主人公側と敵側が互いに大切な存在をうしない、復讐の悲しみの連鎖の状態にある。

正直観ているこどもたちが話についてこれるのかな？　っていう疑問があったりもするのですが、それは歴代の仮面ライダーも同じなので一旦、あるいは永久に置いておくとして。

これは、ストーリーを理解して観ている大きなお友達だけではなく、ついてこれていないかもしれないけど観ているこどもたちに、

・近い将来、アンドロイドが労働を担う時代がやってきたとき、アンドロイドに自我や心が生まれたときに、それを認めることができる大人になってほしい。

・復讐は何も生まない。最悪な結末を招くだけだということを知ってほしい。

という、製作サイドの強いメッセージを感じずにはいられない内容になっているのです。

でも、わたしは思うのです。

日本で一番読まれてると思われる漫画って、たぶんワンピースですよね。
その前がたぶんドラゴンボール。

ワンピースを読んでる子が平気でいじめをしたり、ドラゴンボールで育った大人が平気でパワハラをしてるのが、現状なんです。

作者が作品にどれだけ思いを込めても、1/3の純情な感情の歌詞みたいに、読んでる観てる子たちには1/3も伝わらないんです。

そんな伝わらないものが、犯罪のときだけ漫画やアニメの悪影響で～って、おかしい。

ワンピースを読んでる観てるのに、いじめをしてるこどもたちがいる以上、漫画やアニメはほとんどの人にはただの娯楽で、何の影響も与えないはず・・・


ですが、うちのおにーちゃんは、比較的影響を受けやすい人です。

仮面ライダークウガ＝五代雄介や、仮面ライダーオーズ＝火野映司の生き方に憧れて、自分が職場で一番つらい思いをしながらも、誰かひとり敵を作らないと気が済まない上司に目をつけられたアルバイトの子たちを庇って守って、うまくやめさせてあげたり……
その結果、おにーちゃんは疲れはて、たった３年間で、体も心もボロボロになりました。

おにーちゃんに庇われたり守られたりした人たちは、そのときは感謝はしても、そのときだけ。
やめたあとは何の連絡もなく、人員がすぐ補填されるわけじゃないから、おにーちゃんの仕事は増え、ただただ疲弊していく。

見返りを求めていたわけじゃないとは思うけど、赤の他人を助けて自分がつらい思いをするだけの日々は、妹のわたしから見れば、無駄でしかないように思いました。

だから、なんていうのかな……

私たちのようなアマチュアが作るものも含めて、いろんな作品に込められた作者さんのテーマは、1/3くらいの人に、1/3くらい伝わるくらいがちょうどいいんだと思います。


それではきいてください。

反町隆史さんで、POISON。



1/3の純情な感情じゃないのかよ！！