究極の魔女はダンジョン系セラピスト
冒険初心者
ティルミがダンジョンマニュアルを腕に抱え、カミュと対面の椅子に座り説明を始める。
「ではカミュさん、ダンジョンに関する注意事項などを説明させていただきますね」
「お願いします!」
「まずダンジョン[エルジオ]の入口ですが、この建物内中枢にある魔法障壁で囲まれた[ダンジョンルーム]内に在ります。ダンジョン探索を始める際は、ダンジョンルーム出入り口のドアに冒険者の指輪を当ててお入り下さい。ダンジョン探索は一人でも可能ですが、冒険者の間では4人から6人パーティでの探索が主流の様です。ギルドでは有料で冒険者のパーティメンバーの斡旋もしておりますのでご利用ください」
「あ、それは有料なんですね」
「そうなります。因みに冒険者へ実施しいているギルドの無料サービスは、この冒険初心者の方への説明が最後となり、あとは全て有料になりますのでご了承ください」
「それはそうですよね。お仕事ですから…」
お金の無いカミュにとって「有料」という言葉は重く、少し元気が無くなり肩を落とす。
「次にダンジョンのモンスターを倒した時に得られる報酬ですが、経験値とお金の他にモンスター特有のドロップアイテムを取得する事が出来ます」
「すみません、経験値ってなんですか?」
「冒険者にはレベルという概念が存在していて、レベル上げで必要になるのが経験値になります。モンスターを倒した際に経験値が冒険者の指輪に自動的に蓄積され、[冒険者の部屋]という場所で蓄積された経験値が解放され冒険者のレベルアップに繋がります」
「な、なるほど…」
このあともカミュはダンジョンと冒険者の説明を30分ほど受けた。
「説明は以上になります。詳しい内容はこちらのダンジョンマニュアルに書いてありますので、あとでご覧ください。ではカミュさんのご検討を祈っております」
「ありがとうございました。頑張って強くなります!」
カミュはティルミから薄い冊子のマニュアルを受け取ると、案内係のクラッセにお礼を言って外に出たのだった。
外は陽が落ちつつあり、青かった空は橙色に様変わりしている。
「ぐ~」とカミュの腹が鳴り一人ごとを呟く。
「今日も朝から何も食べてないし、腹が減ったなぁ…でもこのお金を使ってしまえば無一文だ…」
実のところ3日間で口にしたのは水だけだったのである。
マリムに見せた金が本当に全財産だったカミュは、食料を買って食べるか、明日まで我慢するか葛藤しながら下を向いて大通りを歩いていると…
「君、今夜泊まる宿はあるの?」
カミュに声を掛けたのは、箒にまたがって空中に浮くマリムだった。
「ではカミュさん、ダンジョンに関する注意事項などを説明させていただきますね」
「お願いします!」
「まずダンジョン[エルジオ]の入口ですが、この建物内中枢にある魔法障壁で囲まれた[ダンジョンルーム]内に在ります。ダンジョン探索を始める際は、ダンジョンルーム出入り口のドアに冒険者の指輪を当ててお入り下さい。ダンジョン探索は一人でも可能ですが、冒険者の間では4人から6人パーティでの探索が主流の様です。ギルドでは有料で冒険者のパーティメンバーの斡旋もしておりますのでご利用ください」
「あ、それは有料なんですね」
「そうなります。因みに冒険者へ実施しいているギルドの無料サービスは、この冒険初心者の方への説明が最後となり、あとは全て有料になりますのでご了承ください」
「それはそうですよね。お仕事ですから…」
お金の無いカミュにとって「有料」という言葉は重く、少し元気が無くなり肩を落とす。
「次にダンジョンのモンスターを倒した時に得られる報酬ですが、経験値とお金の他にモンスター特有のドロップアイテムを取得する事が出来ます」
「すみません、経験値ってなんですか?」
「冒険者にはレベルという概念が存在していて、レベル上げで必要になるのが経験値になります。モンスターを倒した際に経験値が冒険者の指輪に自動的に蓄積され、[冒険者の部屋]という場所で蓄積された経験値が解放され冒険者のレベルアップに繋がります」
「な、なるほど…」
このあともカミュはダンジョンと冒険者の説明を30分ほど受けた。
「説明は以上になります。詳しい内容はこちらのダンジョンマニュアルに書いてありますので、あとでご覧ください。ではカミュさんのご検討を祈っております」
「ありがとうございました。頑張って強くなります!」
カミュはティルミから薄い冊子のマニュアルを受け取ると、案内係のクラッセにお礼を言って外に出たのだった。
外は陽が落ちつつあり、青かった空は橙色に様変わりしている。
「ぐ~」とカミュの腹が鳴り一人ごとを呟く。
「今日も朝から何も食べてないし、腹が減ったなぁ…でもこのお金を使ってしまえば無一文だ…」
実のところ3日間で口にしたのは水だけだったのである。
マリムに見せた金が本当に全財産だったカミュは、食料を買って食べるか、明日まで我慢するか葛藤しながら下を向いて大通りを歩いていると…
「君、今夜泊まる宿はあるの?」
カミュに声を掛けたのは、箒にまたがって空中に浮くマリムだった。
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