異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収集つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~
アダムとリズを追え クロエのお散歩
イヴリースによって再現された音声付き18禁映像によって、その夜何があったのか詳細を知ることができた。
3人組の賊に襲われたアダムは、その内の1人とチェンジスキルで入れ替わり、攫われた許嫁を助けに向かったのだ。
「やはり、アダムはスキルを使って生き延びたようだな。そして許嫁のリズを助けに向かったと」
「でも先輩。戻ってきていないってことは、失敗したのかもしれないよ?」
「……美琴、自分を殺した男の姿で自分の家に帰ってこれる訳ないじゃない。馬鹿なの? 美琴なの?」
「うえっ!? 先輩ぃぃ。刹那がひどいこと言うよおおお!?」
「よしよし、美琴はいい子だ。俺は好きだぞ。刹那の言いたいこともわかるけども」
震える美琴を抱きしめ慰める。グッジョブだ刹那。
「くっ、駆、美琴を甘やかしたら駄目よ。すぐ調子に乗るんだから」
「まあまあ、ほら刹那もおいで。そろそろ仲直りしないとな」
刹那を膝の上に乗せて2人まとめて愛でる。
「えへへ……仕方ない。美琴と仲直りする!」
「さすがは刹那。そういうところ大好きだな」
「んふふ〜そうでしょう? !? にゃはああ!?」
頭を撫でながら刹那の耳を甘噛みすると刹那がミレイヌになって気絶した。ごめんな刹那。美琴……駄目だ、お前には渡さないからな? また嫌われるよ!?
「カケル……仲直り出来て良かったけど、この後どうするんだ?」
呆れた様子で眺めていたアーロンさんが尋ねてくる。
「とりあえず、クロエが追えるところまで追跡してみましょう」
ムラオーサさんに御礼を告げて村を出る。
「クロエ、これを着けてみろ。嗅覚が大幅にアップする魔道具だ」
「そんなものが! さすがは御主兄様です。一生大事にします!!」
感涙に咽ぶクロエ。いや……プレゼントした訳じゃ……まあいいか。どうせクロエ専用アイテムだし。
「先輩……あれ、犬の首輪じゃ――――」
「美琴、そこまでだ! 知らぬが仏というだろう?」
「ん? どうしたんですか、美琴」
「うぇっ!? ううん、何でもない、可愛いね! その首輪」
「うふふ、でしょう?」
プラチナ製の青いリボンが付いた首輪を装着してくるくる回るクロエ。可愛い可愛い。
ああ、守りたいその笑顔。俺と美琴の心がひとつになった瞬間である。
「あれ? クロエ、可愛いね、その犬の首輪!」
「「刹那あああああああああ!?」」
戻って来た刹那があっさりと防衛ラインを突破する。
「犬の…………首輪?」
ガクガクと震えながら崩れ落ちるクロエ。
「そうよ、私たちの世界では飼い主が必ず着けなければならないの」
「へ? 飼い主…………」
せ、刹那……やめるんだ!? もうクロエの自尊心はゼロだよ!?
「えへへへ、御主兄様あああ! そうですか、そうなんですね! はい、御主兄様は私の飼い主様です!」
え!? 飼い主に反応したんですかクロエさん。それで良いのか?
嬉しそうに尻尾を振るクロエがくっそ可愛い。まあ結果オーライだ。モフモフプリンセスを撫でまわす。
「そうか、喜んでもらえて良かったよ。でも、それだけじゃないんだぞ、リードオン」
俺とクロエを繋ぐ魔法のヒモが出現する。
「こ、これは……!?」
「この絆によってクロエと感覚が共有出来るし、魔力を送ることも可能となる」
「はううう!? さすが御主兄様です!」
クロエはすでに眷族だから、リードがなくても可能なんだけど、それを言うのは野暮だろう。
「先輩……それはさすがに……危ないプレイにしか見えないんだけど!?」
くっ、夢の無いことを言うな美琴。ここは異世界。何でもアリだ。
「美琴……常識にとらわれていては成長はないぞ?」
「うぇっ!? 先輩が言うと説得力が……」
「いや、説得力無いから美琴。駆、早くクロエの散歩を始めよう」
「刹那……散歩じゃない、捜索だ」
気を取り直して、クロエのお散歩……いや、捜索開始だ。
***
「御主人様、ここでフォレストウルフの群れと戦闘になったみたいですね……」
「よし、イヴリース頼む」
『ログアクセス』
ここぞというポイントではイヴリースの魔法で状況を確認してゆく。
「なるほど……今度は群れのボスになったのか! やるなあアダムくん」
フォレストウルフの大群に囲まれたアダムくんは、勝てないと見るや、群れのボスにチェンジしてピンチを切り抜けたようだ。
続いて到着したのは、無人となった施設。
『カケルさま、この施設は、例の人身売買組織の拠点の一つだったようですね』
「そうか、リズを攫ったのはやはり例の人身売買組織か。ありがとうヒルデガルド」
やはりこの国でも蔓延っていやがるのか。早く駆除しないとな。
イヴリースのログアクセスで、アダムが仲間となったフォレストウルフたちと共に組織の拠点を潰したことを知る。最後に仲間のフォレストウルフたちが敵に殺されて泣いたことも。
「スキル保持者は心優しい青年のようですね、カケル殿……」
「ああ……そうだな。俺もそう思うよミヤビ」
彼らが埋葬したフォレストウルフの墓の前で手を合わせる。意味があるかどうかは分からないけれど、そうせずにはいられなかったんだ。
「御主兄様、ここでアダムたちの仲間となったクルミという少女ですが……」
アダムたちは、ここで組織に囚われていたクルミとい名の銀狼族の少女を仲間にしている。クロエ似の可愛い子だ。
「ああ、可愛い子だったな。クロエの同族か?」
「むぅ、私の方が……って、そうではなく、ちょっと心当たりがあります。後でアルゴノートに連れていってもらえませんか?」
「分かった。そうしよう」
「でも、アダムくんもやるわね。クラウディア似のリズちゃんとクロエ似のクルミちゃん。両手に花ね」
「まったく羨ましい限りですねカタリナさん」
あれ? みんなどうしたんだい?
ハハッ、分かってるさ、お前が言うなあああ!? だろ? ごめんなさい。
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