異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収集つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~

ひだまりのねこ

魔法少女とメイドと触手

 普通なら婚約者披露パーティなんだろうけど、参加者全員婚約者でメイドに披露するパーティになってやがる……

 自らの業の深さに戦慄しながら、あらためて婚約者たちを眺めるカケル。


 アルゴノート王女クロエ、ガーランド王女シルフィ、サラ、トラシルヴァニア王女エヴァンジェリン、アストレア王女ユスティティア、セレスティーナ、クリスタリア公女クラウディアの現役王女組。王女多くね!?

 カタリナさん、セシリアさん、次期聖女ソフィアの冒険者組。

 バドル冒険者ギルドのギルドマスターでアトランティア王女のリリス、リノ、商業ギルドのミレイヌのギルド組。

 ソニア、カイ、エルゼ、ヒルデガルドの魔人帝国組。

 アリス、ひめか、アリサ、美琴、刹那の転移転生組。

 聖女アリエス、辺境伯令嬢リーゼロッテ、公爵令嬢で近衛騎士団長のミヤビさん、伯爵令嬢のサクラのお嬢様組。

 そして水の大精霊にして有能な妹ミヅハと有能メイド長のアイシャ。

 総勢28名。しかもツバサたちハーピィを入れたらとんでもない数になってしまう。ほんと何してんの俺? 思わず遠い目になってしまう。


 まあでも、今のところ雰囲気は良いし、仲良く出来ているみたいだからひと安心。

 素晴らしいパーティを準備してくれたアイシャ、ヒルデガルドを始めとしたメイドさんたちに感謝しないと。

 それにしても、メイドさんたち有能過ぎない!? まだうちの屋敷に来たばかりなのに……


 そして、そんな有能なメイドさんたちの中に、一人だけ普通に飲み食いしている子がいる。いや別に飲み食いするのは全然構わないんだが――――

 魔法少女なんですけど!? もう一度言う、魔法少女がいるんですけど!?

 なんでメイドさんの中に魔法少女がいるのか分からないが、異世界素晴らしいと言っておく。

「んふふ〜、お兄ちゃんも気付いちゃった? 仕方ないなあ……カタリナさん、セシリアさん、ソフィアさん、クラリスさん! あれ、やるよ!!」

 アリサに呼ばれた4人が集まってくる。いったい何が始まるんだ?


「うふふ、私がリーダーのマジカルクラリス! 永遠の17歳!!」

 ……43歳なんですが、それは……? 

「わ、私がマジカルピンク、セシリア……」

 は? セシリアさん? 何してんの?

「マジカルイエロー……ソフィア」

 ……ソフィアも何してんの!?

「ま、マジカルヴァイオレット、カタリナ……」

 カタリナさん……顔真っ赤ですけど!?

「ふふふっ、そして私こそが、新メンバー、マジカルショコラ、アリサ!!!」

 うんうん、可愛い可愛いぞアリサ! 俺の妹は世界一可愛い!

 
「「「「私たちマジカル戦隊がお仕置きしちゃうぞ?」」」」

 クラリスさんを中心にポーズを決める4人。すげえ、いつの間に着替えたの!?

「「「「「…………」」」」」

 パーティ会場が静寂につつまれる。


 そして次の瞬間、大歓声が!? え? マジカル戦隊知らなかったの、もしかして俺だけ?


「アリサ、私も入りたいんだけど……」

 美琴さん!? お前は勇者じゃないか!

「わ、私も入りたい。夢だったから……」

 刹那さん!? 貴女は博士枠……何でもないですごめんなさい。

『えへへ、私も興味あるな〜』
『え? ひめかちゃん!? だったら私も!』

 異世界組全員かよ……魔法少女恐るべし。

「あ、あの……私も興味がございます」

 アリエス……うんうん、好きにしなさい。全力で応援するからな!


 結局、全員入隊しちゃったんですけど!?
強力過ぎて怖いんですけど!?

「「「「「宜しくお願いします! 総司令」」」」」

「うむ、諸君たちの活躍を期待している!!!」 

 はっ!? いかん、ノリで総司令になってしまった!?

「駆、早速地下に秘密基地作ろう!」 

 刹那……それはどちらかと言えば悪側のイメージだが? でも……面白そうだな。

 ふふふ、俺と刹那の力を駆使すれば、全て実現可能。最高のマジカル戦隊が誕生するな! 胸熱。

「よし、やるか刹那!」

「刹那じゃない……マジカルスノーと呼んで……」

「……了解、マジカルスノー」
「うん、総司令」

 何コレ……意外と楽しい! よし、俺も格好良い衣装を作らないとな!

「魔法のステッキのプロトタイプはもう出来てるから」

 刹那……じゃなかった、マジカルスノー仕事早過ぎ!?


「よしアイシャ、マジカル戦隊の結成を祝う乾杯の準備を」

「アイシャではありません! マジカルメイドです!」

 えええぇっ!? いえ、文句などございませんよ?


***


「彼女たちが新しい御主兄様付きメイドです。ご挨拶して」

 クロエに連れられてきたのは、俺専用メイド、つまり、クロエやヒルデガルドの直属の部下にあたる。

たこ獣人のクルルです。御主人様」

烏賊いか獣人のクララです。御主人様」

 うねうねと触手をくねらせる2人のメイド。

 うんうん、とても可愛らしいのだが……獣人じゃないよね!? だってモフモフしてないし!?

「……何か御不満でも? 御主兄様?」

 ございません。まったくございませんよ? クロエさん。

「蛸と烏賊の獣人はとても珍しく優秀なのです。どの王宮も喉から手が出るほど欲しがっております」

 へえ……それは知らなかった。

「書類を書いたり、調理や掃除洗濯のスピードが、通常メイドの8倍から10倍、さらに夜は……いえ、なんでもありません」

 いや、クロエさん……そこで赤面して止めたら変な誤解を生むよ!? ほら、クルルが茹でだこみたいに真っ赤……いや、もともと赤かったね。


 何はともあれ、俺の屋敷は新しい住人も増えて、ますます賑やかになっていきそうだ。

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