異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収集つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~
本気になってもいいですか?
ミヤビがカケルの屋敷に訪れていた頃、イリゼスではようやく家族水入らずが実現していた。
あ、お兄様たちは神水で回復したのでご心配なく。
「ユスティティア、セレスティーナ、2人とも良く無事で……」
「お母様……」
「母上……」
涙ながらに無事を喜び合う母娘。
俺も何だか嬉しくて、恥ずかしながらもらい泣きしてしまったよ。
「貴方がカケル殿ですね。娘たちを、そしてアストレアを救って下さりありがとうございます」
両手を取り瞳を潤ませるのは王妃ベルファティーナ様。ユスティティアとセレスティーナを少しおっとりさせたような美女だ。
3人の子どもがいる40歳とは思えない、というか見た目18歳ぐらいにしか見えないので、知らなければ絶対に姉妹だと勘違いすると思う。しかもどちらかと言えば妹だったりする。
「いいえ、助けられたのは俺も同じです。それにアストレアは俺にとっても特別な国でしたから。これからはベルファティーナ様とも家族になれたら嬉しく思います」
謙遜でもなく本心からそう思う。
彼女たちがいなければ、その強い想いに触れなければ、俺はきっとこんな風に笑えなかった。嬉し泣きするなんてもっと無かった。
「あら、嬉しい。私も口説いて下さるのね」
そのまま身を預けてくるベルファティーナ様。その甘い香りと柔らかい熱を帯びた身体に鼓動が速くなる。
「へ? あ、あの……」
「それとも……こんなおばさんは嫌かしら?」
イヤイヤイヤイヤ全然大丈夫ってそうじゃない!?
慌てる俺の反応を楽しむように、胸板にスリスリしながら押し付けてくる義母さま。
「お母様!? 旦那様にくっつき過ぎだぞ!」
「母上、ずるいです!」
2人とも駄目とは言わないんだね!? いや別に構わないんだけどね。
(最近アレクが全然相手してくれないんです……)
そう耳元でささやくベルファティーナ様。止めて! 耳たぶ噛むの止めて!? 遺伝なんですかそれ!?
別れ際にいつでも大丈夫と言われたが、何が大丈夫なんでしょうね?
「良かったです、お母様〜!!」
母の胸に飛び込むクロエ。
アルゴノートは、アストレアから離れていたこと、敏捷さに優れた種族であったこと、避難するための広大な森に囲まれていたこともあり、被害は軽微であったらしい。
あくまでも他国に比べればだが。
しかし獣人種は多産とは聞いていたが、クロエは7人兄妹なんだね。
どうやら家族も全員無事だったようで安心したよ。
クロエのこれまでの頑張りを思うと涙が止まらなくて困る。
しかしこの光景はヤバい。
クロエみたいのが沢山いるんだぜ?
天国ってこんなモフモフしていたんですね、イリゼ様!!
いかん……せっかくの家族の再会だぞ、煩悩退散!!
「貴方がクロエの御主人様ですね?」
そう言って抱きついてきたのはクロエの母クルル様。え? この世界の母親ってみんなこんな感じなの!? 全然ウエルカムだけれども。
クルル様はクロエにそっくり、いやクロエがクルル様に似てるのか。違いはモフモフ度が3割増しな所だけ。
「うふふ、やはり異世界の英雄様はモフモフがお好きなんですね?」
「は、はひ……」
いかん、興奮し過ぎておかしくなっている。
「クロエもいずれ私のようになりますわ。さ、英雄様、存分にモフって下さいね?」
その言葉に頭の中で何かが切れたような気がした。
そこから先のことはよく覚えていない。
途中からクロエとその姉妹たちも加わってきたような気がしたが、構わずモフった。一心不乱にモフモフした。
我に返った時には、足腰が立たなくなっているお母様とクロエ姉妹たち。そしてガタガタ震える男兄弟たちの姿が。
俺は次の現場であるクラウディアの元へ向かった。
「お父様、お母様〜!!」
何度見ても家族の再会は良いものだ。
すっかり緩くなった涙腺が仕事し過ぎて困ってしまうよ。
「貴方がカケルさまですね?」
クラウディアの美しい青髪は母親譲りなんだな。クリスタリア王妃いや、クリスタリアは大公国だから大公妃ユリスティア様が頭を下げる。
「頭を上げて下さい。クラウディアには俺の方が助けられてますから」
「ありがとう、貴方はとても優しい方ね。クラウディアが夢中なのもわかりました」
微笑むユリスティア様に見惚れてしまう。
あれ? 抱きついて来ない? いやまて、それが普通だろう。感覚がおかしくなってるぞ俺!?
「ふふっ、ごめんなさいね、抱きついてしまったらきっと本気になってしまうから……」
ぐはっ!? 止めて!! そんな表情でそんなこと言わないで!? 好きになっちゃうから!
「……お母様ったら。ふふっ」
いや、クラウディア、ふふっ、じゃないから!?
***
「それで王子様、私たちはどうします?」
クロエたちが家族水入らずを楽しんでいる間、俺にはやるべきことがあった。
「神殿本庁に行く」
ここイリゼスには、世界中の女神教の総本山神殿本庁がある。
各地の神殿にある女神像のオリジナルもここにあるのだ。
「先輩……もしかして聖女に逢いに行くつもり?」
「ああ! なるほど、次代のソフィアだけでは飽き足らず、現役聖女も狙うんですね王子様!」
2人とも、そんな目で見ない。違いますよ? ちゃんと目的があるんです。
「違うよ、例の邪神を倒せるかもしれないスキル持ちについて調べようと思ってさ」
イリゼ様から聞いた唯一の一発逆転の可能性を秘めたスキル。
この世界では成人すると神殿でスキルを確認するらしいから、神殿庁の協力があれば探し出せるかもしれない。
「なるほど、それなら聖女を落とすのが一番ですね!」
「さすが先輩! 聖女100歳超えてるのに年齢なんてただの数字ってことか~」
いやいやさすがに100歳以上はちょっと……ってリリスは127だっけ? あれ? もしかして行ける? いやいや目的が変わってるから!?
というわけで、両脇をサクラと美琴に固められながら、俺たちは神殿本庁へと向かうのだった。
あ、お兄様たちは神水で回復したのでご心配なく。
「ユスティティア、セレスティーナ、2人とも良く無事で……」
「お母様……」
「母上……」
涙ながらに無事を喜び合う母娘。
俺も何だか嬉しくて、恥ずかしながらもらい泣きしてしまったよ。
「貴方がカケル殿ですね。娘たちを、そしてアストレアを救って下さりありがとうございます」
両手を取り瞳を潤ませるのは王妃ベルファティーナ様。ユスティティアとセレスティーナを少しおっとりさせたような美女だ。
3人の子どもがいる40歳とは思えない、というか見た目18歳ぐらいにしか見えないので、知らなければ絶対に姉妹だと勘違いすると思う。しかもどちらかと言えば妹だったりする。
「いいえ、助けられたのは俺も同じです。それにアストレアは俺にとっても特別な国でしたから。これからはベルファティーナ様とも家族になれたら嬉しく思います」
謙遜でもなく本心からそう思う。
彼女たちがいなければ、その強い想いに触れなければ、俺はきっとこんな風に笑えなかった。嬉し泣きするなんてもっと無かった。
「あら、嬉しい。私も口説いて下さるのね」
そのまま身を預けてくるベルファティーナ様。その甘い香りと柔らかい熱を帯びた身体に鼓動が速くなる。
「へ? あ、あの……」
「それとも……こんなおばさんは嫌かしら?」
イヤイヤイヤイヤ全然大丈夫ってそうじゃない!?
慌てる俺の反応を楽しむように、胸板にスリスリしながら押し付けてくる義母さま。
「お母様!? 旦那様にくっつき過ぎだぞ!」
「母上、ずるいです!」
2人とも駄目とは言わないんだね!? いや別に構わないんだけどね。
(最近アレクが全然相手してくれないんです……)
そう耳元でささやくベルファティーナ様。止めて! 耳たぶ噛むの止めて!? 遺伝なんですかそれ!?
別れ際にいつでも大丈夫と言われたが、何が大丈夫なんでしょうね?
「良かったです、お母様〜!!」
母の胸に飛び込むクロエ。
アルゴノートは、アストレアから離れていたこと、敏捷さに優れた種族であったこと、避難するための広大な森に囲まれていたこともあり、被害は軽微であったらしい。
あくまでも他国に比べればだが。
しかし獣人種は多産とは聞いていたが、クロエは7人兄妹なんだね。
どうやら家族も全員無事だったようで安心したよ。
クロエのこれまでの頑張りを思うと涙が止まらなくて困る。
しかしこの光景はヤバい。
クロエみたいのが沢山いるんだぜ?
天国ってこんなモフモフしていたんですね、イリゼ様!!
いかん……せっかくの家族の再会だぞ、煩悩退散!!
「貴方がクロエの御主人様ですね?」
そう言って抱きついてきたのはクロエの母クルル様。え? この世界の母親ってみんなこんな感じなの!? 全然ウエルカムだけれども。
クルル様はクロエにそっくり、いやクロエがクルル様に似てるのか。違いはモフモフ度が3割増しな所だけ。
「うふふ、やはり異世界の英雄様はモフモフがお好きなんですね?」
「は、はひ……」
いかん、興奮し過ぎておかしくなっている。
「クロエもいずれ私のようになりますわ。さ、英雄様、存分にモフって下さいね?」
その言葉に頭の中で何かが切れたような気がした。
そこから先のことはよく覚えていない。
途中からクロエとその姉妹たちも加わってきたような気がしたが、構わずモフった。一心不乱にモフモフした。
我に返った時には、足腰が立たなくなっているお母様とクロエ姉妹たち。そしてガタガタ震える男兄弟たちの姿が。
俺は次の現場であるクラウディアの元へ向かった。
「お父様、お母様〜!!」
何度見ても家族の再会は良いものだ。
すっかり緩くなった涙腺が仕事し過ぎて困ってしまうよ。
「貴方がカケルさまですね?」
クラウディアの美しい青髪は母親譲りなんだな。クリスタリア王妃いや、クリスタリアは大公国だから大公妃ユリスティア様が頭を下げる。
「頭を上げて下さい。クラウディアには俺の方が助けられてますから」
「ありがとう、貴方はとても優しい方ね。クラウディアが夢中なのもわかりました」
微笑むユリスティア様に見惚れてしまう。
あれ? 抱きついて来ない? いやまて、それが普通だろう。感覚がおかしくなってるぞ俺!?
「ふふっ、ごめんなさいね、抱きついてしまったらきっと本気になってしまうから……」
ぐはっ!? 止めて!! そんな表情でそんなこと言わないで!? 好きになっちゃうから!
「……お母様ったら。ふふっ」
いや、クラウディア、ふふっ、じゃないから!?
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「それで王子様、私たちはどうします?」
クロエたちが家族水入らずを楽しんでいる間、俺にはやるべきことがあった。
「神殿本庁に行く」
ここイリゼスには、世界中の女神教の総本山神殿本庁がある。
各地の神殿にある女神像のオリジナルもここにあるのだ。
「先輩……もしかして聖女に逢いに行くつもり?」
「ああ! なるほど、次代のソフィアだけでは飽き足らず、現役聖女も狙うんですね王子様!」
2人とも、そんな目で見ない。違いますよ? ちゃんと目的があるんです。
「違うよ、例の邪神を倒せるかもしれないスキル持ちについて調べようと思ってさ」
イリゼ様から聞いた唯一の一発逆転の可能性を秘めたスキル。
この世界では成人すると神殿でスキルを確認するらしいから、神殿庁の協力があれば探し出せるかもしれない。
「なるほど、それなら聖女を落とすのが一番ですね!」
「さすが先輩! 聖女100歳超えてるのに年齢なんてただの数字ってことか~」
いやいやさすがに100歳以上はちょっと……ってリリスは127だっけ? あれ? もしかして行ける? いやいや目的が変わってるから!?
というわけで、両脇をサクラと美琴に固められながら、俺たちは神殿本庁へと向かうのだった。
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