異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収集つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~
ご機嫌なクロエ
「ふんふふーん♪」
鼻唄混じりにステップを踏み踊る様に家事をこなすクロエ。
ギルドの仕事を終え帰宅したクラウディアとアリサを満面の笑みで出迎える。
「クラウディア、アリサ! お疲れ様でした。2人とも今日も可愛いですね! うふふっ」
「え、ええ、そうね! ありがとうクロエ」
「あ、ありがとうクロエお姉ちゃん」
付き合いの浅いアリサですら違和感を感じるほどの変貌ぶりに、クラウディアは激しく困惑する。
なにがあったの? と視線を振るが、みんな一様に黙って首を横に振る。
もちろん原因は分かっている。
(貴方様ね……)
(貴方様だよね……)
(旦那様だな……)
(ダーリンじゃな……)
(主様ですね……)
(カケルくんね……)
(どうせカケルっちだろ?)
しかし、クロエを気にかけていたのは皆同じ。微笑ましいねと、暖かい視線で見守るのだった。
この時までは。
「クロエ、ちょっと旦那様に近すぎるんじゃないか?」
カケルにぴったり付いて離れないクロエをセレスティーナがたしなめる。
「セレスティーナ、これは命令だから仕方ないのです。ね? 御主兄様〜」
デレデレの様子でカケルに寄り添い甘えるクロエ。
「命令? どういうことだ、旦那様?」
「え? あ、そうだな……話せば長くなるというか――――」
「……クロエに命じる。ずっと俺の側にいろって御主兄様が仰ったのです! はあ……素敵!」
「くっ、それは本当か旦那様?」
「……確かに言ったな」
物理的な意味じゃないけどね!?
「ぐぬぬ、旦那様の命令ならやむを得ん」
「主様! 私にもお命じ下さい!! 命令をいただくまでここを一歩も動きません!」
ソニアが綺麗な土下座を披露する。お前は忍びか何かなのか!?
「……わかった、ソニア、お前も適度な距離で側にいてくれ」
「やったー! 主様、主様! すりすり」
速攻で抱きつき頬ずりするソニア。
……俺、適度な距離って言ったよね!?
「サラ……どうする?」
「決まってるよシルフィ!」
後ろから抱きついてくるサラとシルフィ。
「早く行かんと場所が無くなるの」
「ま、待て、旦那様の隣は私の場所だ!」
エヴァとセレスティーナも飛び込んで来た。
「くっ、完全に出遅れたわ……」
「はわわ……お兄ちゃんモテモテだね……」
展開に付いて行けず取り残されたクラウディアとアリサ。
「ボケっとしてると乗り遅れるぞ! 2人とも」
「そうよ、まだ足が残ってるわ!」
更に参戦するセシリアとカタリナに負けじと、クラウディアたちも遅ればせながらカケルに飛び込んでゆく。
「あの〜、お夕食の準備が整っておりますが……」
呼びに来たメイドが、呆れ半分諦め半分の様子でため息をつく。
(でも……クロエが元気になって良かったな)
もみくちゃにされながらも、カケルはクロエの尻尾をしっかりモフるのだった。
***
「カルロスさん、俺の屋敷を用意していただきありがとうございます」
夕食時にカルロスさんに頭を下げる。
「いえいえ、遅くなってしまいこちらこそ申し訳ございませんでした。ぜひ屋敷を案内したいのですが、ご都合はいかがでしょうか?」
「3日後なら大丈夫です。よろしくお願いします」
みんな屋敷を見るのを楽しみにしている。
早く仕事を終わらせて、メイドさんを募集しないとな。
「ところでカケルさん、セレスティーナにもカルロス商会の支店を出店しようと思っています。明日、ロナウドたちも連れて行ってもらえないでしょうか?」
「もちろん大歓迎ですよ。あちらに持って行く荷物があればまとめておいて下さい」
少なくとも千人の騎士団と三百人の冒険者、そしてギルドの人たちに加えて、サウスレアからも人がやってくる。
商店があれば、より生活しやすくなるだろう。
インフラ整備が終わったら、各地で移住者を募ることも考えないとな。
***
「悪いミヅハ、遅くなった」
その日の深夜、セレスティーナのミヅハのところへ転移する。
ミヅハには、セレスティーナで清掃の仕事をお願いしていたのだ。
『良いんですお兄様、ミヅハはお兄様のお役に立てることが喜びなのですから』
ミヅハが嬉しそうに抱きついてくるので、抱き寄せてアクアブルーの髪を撫でてやる。
「ツバサとシズクもご苦労様!」
『これぐらい何でも無いぞ、王よ』
『そうそう、チョチョイのちょいだよ、おじさま』
手伝ってくれた2人にもちゃんとご褒美をあげないと。
ツバサと違って、シズクは初めてだから、やや緊張気味だ。
『お、おじさま……や、やっぱ恥ずかしいぞ』
「そうか、じゃあ目をつぶっていると良い」
『わ、わかった……ん、!!!? ん〜〜』
『ふにゅ〜、おじしゃま、だいしゅき〜』
真っ赤に沸騰して目を回すシズク。目をつぶったまま目を回すとは器用なことをするな。
ハーピィクイーンのツバサと水の精霊ウンディーネのシズクにも手伝ってもらって、セレスティーナの大掃除は順調に進んだ。
せっかくなら、みんなには綺麗なセレスティーナを見て欲しいからね。
大部分の掃除は終わったので、仕上げに神水を撒いて清めてゆく。
ミヅハが神水を霧の中にまぜ拡散することで、街の隅々まで効率良く神水で清めることが出来た。さすがは水の大精霊だ。
『主よ、周辺の魔物も駆逐完了したぞ』
「ありがとう! フリューゲル」
清掃完了! 魔物も駆除完了! これで最低限準備完了だ。
「みんなありがとう! じゃあ帰ろうかミヅハ」
『はい、お兄様』
これでやっと眠ることが出来る。
明日はたくさん飛ばなきゃならないから、少しでも休んでおかないとな。
この後イリゼに連行され、プリンを作る羽目になるのだが、そのことをカケルはまだ知らない。
鼻唄混じりにステップを踏み踊る様に家事をこなすクロエ。
ギルドの仕事を終え帰宅したクラウディアとアリサを満面の笑みで出迎える。
「クラウディア、アリサ! お疲れ様でした。2人とも今日も可愛いですね! うふふっ」
「え、ええ、そうね! ありがとうクロエ」
「あ、ありがとうクロエお姉ちゃん」
付き合いの浅いアリサですら違和感を感じるほどの変貌ぶりに、クラウディアは激しく困惑する。
なにがあったの? と視線を振るが、みんな一様に黙って首を横に振る。
もちろん原因は分かっている。
(貴方様ね……)
(貴方様だよね……)
(旦那様だな……)
(ダーリンじゃな……)
(主様ですね……)
(カケルくんね……)
(どうせカケルっちだろ?)
しかし、クロエを気にかけていたのは皆同じ。微笑ましいねと、暖かい視線で見守るのだった。
この時までは。
「クロエ、ちょっと旦那様に近すぎるんじゃないか?」
カケルにぴったり付いて離れないクロエをセレスティーナがたしなめる。
「セレスティーナ、これは命令だから仕方ないのです。ね? 御主兄様〜」
デレデレの様子でカケルに寄り添い甘えるクロエ。
「命令? どういうことだ、旦那様?」
「え? あ、そうだな……話せば長くなるというか――――」
「……クロエに命じる。ずっと俺の側にいろって御主兄様が仰ったのです! はあ……素敵!」
「くっ、それは本当か旦那様?」
「……確かに言ったな」
物理的な意味じゃないけどね!?
「ぐぬぬ、旦那様の命令ならやむを得ん」
「主様! 私にもお命じ下さい!! 命令をいただくまでここを一歩も動きません!」
ソニアが綺麗な土下座を披露する。お前は忍びか何かなのか!?
「……わかった、ソニア、お前も適度な距離で側にいてくれ」
「やったー! 主様、主様! すりすり」
速攻で抱きつき頬ずりするソニア。
……俺、適度な距離って言ったよね!?
「サラ……どうする?」
「決まってるよシルフィ!」
後ろから抱きついてくるサラとシルフィ。
「早く行かんと場所が無くなるの」
「ま、待て、旦那様の隣は私の場所だ!」
エヴァとセレスティーナも飛び込んで来た。
「くっ、完全に出遅れたわ……」
「はわわ……お兄ちゃんモテモテだね……」
展開に付いて行けず取り残されたクラウディアとアリサ。
「ボケっとしてると乗り遅れるぞ! 2人とも」
「そうよ、まだ足が残ってるわ!」
更に参戦するセシリアとカタリナに負けじと、クラウディアたちも遅ればせながらカケルに飛び込んでゆく。
「あの〜、お夕食の準備が整っておりますが……」
呼びに来たメイドが、呆れ半分諦め半分の様子でため息をつく。
(でも……クロエが元気になって良かったな)
もみくちゃにされながらも、カケルはクロエの尻尾をしっかりモフるのだった。
***
「カルロスさん、俺の屋敷を用意していただきありがとうございます」
夕食時にカルロスさんに頭を下げる。
「いえいえ、遅くなってしまいこちらこそ申し訳ございませんでした。ぜひ屋敷を案内したいのですが、ご都合はいかがでしょうか?」
「3日後なら大丈夫です。よろしくお願いします」
みんな屋敷を見るのを楽しみにしている。
早く仕事を終わらせて、メイドさんを募集しないとな。
「ところでカケルさん、セレスティーナにもカルロス商会の支店を出店しようと思っています。明日、ロナウドたちも連れて行ってもらえないでしょうか?」
「もちろん大歓迎ですよ。あちらに持って行く荷物があればまとめておいて下さい」
少なくとも千人の騎士団と三百人の冒険者、そしてギルドの人たちに加えて、サウスレアからも人がやってくる。
商店があれば、より生活しやすくなるだろう。
インフラ整備が終わったら、各地で移住者を募ることも考えないとな。
***
「悪いミヅハ、遅くなった」
その日の深夜、セレスティーナのミヅハのところへ転移する。
ミヅハには、セレスティーナで清掃の仕事をお願いしていたのだ。
『良いんですお兄様、ミヅハはお兄様のお役に立てることが喜びなのですから』
ミヅハが嬉しそうに抱きついてくるので、抱き寄せてアクアブルーの髪を撫でてやる。
「ツバサとシズクもご苦労様!」
『これぐらい何でも無いぞ、王よ』
『そうそう、チョチョイのちょいだよ、おじさま』
手伝ってくれた2人にもちゃんとご褒美をあげないと。
ツバサと違って、シズクは初めてだから、やや緊張気味だ。
『お、おじさま……や、やっぱ恥ずかしいぞ』
「そうか、じゃあ目をつぶっていると良い」
『わ、わかった……ん、!!!? ん〜〜』
『ふにゅ〜、おじしゃま、だいしゅき〜』
真っ赤に沸騰して目を回すシズク。目をつぶったまま目を回すとは器用なことをするな。
ハーピィクイーンのツバサと水の精霊ウンディーネのシズクにも手伝ってもらって、セレスティーナの大掃除は順調に進んだ。
せっかくなら、みんなには綺麗なセレスティーナを見て欲しいからね。
大部分の掃除は終わったので、仕上げに神水を撒いて清めてゆく。
ミヅハが神水を霧の中にまぜ拡散することで、街の隅々まで効率良く神水で清めることが出来た。さすがは水の大精霊だ。
『主よ、周辺の魔物も駆逐完了したぞ』
「ありがとう! フリューゲル」
清掃完了! 魔物も駆除完了! これで最低限準備完了だ。
「みんなありがとう! じゃあ帰ろうかミヅハ」
『はい、お兄様』
これでやっと眠ることが出来る。
明日はたくさん飛ばなきゃならないから、少しでも休んでおかないとな。
この後イリゼに連行され、プリンを作る羽目になるのだが、そのことをカケルはまだ知らない。
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