アリーの冒険所 1 【1説】

マスター・アリー (アリー・マスター)

【10章 言葉の通じぬ裁判】 愛・アリー編

 「とりあえず、こちらへ来てください。
     あっ、貴方は来ないでください。」
フレ・ストームが私のことを止めて、アリーを裁判所へと連れてった。大丈夫かが心配。でも、死なせるくらいならアリーの力で生き延びてて欲しい。
「わかった。」
しかし、アリーは緊張してる顔はしてなかった…。

 「あっ、フレ・ストーム様ー!。」
グレストが手を振りながらフレ・ストームに声をかけた。
「ああ、グレスト。いつもの席について。」
「えっ、まだ、仕事あるんですか!?、もーうー、息抜きでおいしいケーキでも食べに行こうと思ってたのにぃー…。わかりましたよ、フレ・ストーム様。」
「私も、したくてやってるわけじゃないんだから…。アリーさん、これからリセット裁判をしていきます。簡単な質問を3つ言うので、「はい。」か「いいえ。」で答えてください。」
フレ・ストームはガベル(裁判で使われる叩くヤツ)を鳴らし、
「じゃあ、始めますよ。」
と、私の顔を見て言ったのだった。
 グレストが質問を始めていく。
「質問1。ここの住民になるか教えてください。」
「あのー、住民ってなんだ?。」
フレ・ストームとグレストは『えっ』と思ってる顔をしている。
「住民も知らないんですか…。住民とは、簡単に言うと、住む人々って感じの意味で…す。」
フレ・ストームは曖昧な答え方をした。
「へぇー、うん、わかった。住む。」
「ねー、アリーちゃーん。それは、はい。でいいのかな?。」
「うん。」
「貴方は、敬語というものを知らないのですね…。まあ、いいですけど。」
フレ・ストームは多少イライラしている。グレストは少し間を置いて、質問を続ける。
「質問2。クリスタルを所持するか教えてください。」
「なんか、良さそうだから所持する。」
「最後だよー。質問3。生きたい?それとも死にたい?」
「そりゃ、生きたいよ。」
「うーん…。これで終わりでいいか…。大丈夫ですよね?、フレ・ストーム様…。」
グレストは、フレ・ストーム様の顔を、苦笑いしながら愛想笑いをした。
「そうね。もう、これでいいです。」
もう諦めついた顔をフレ・ストーム様はしている。そして、No.3640と書いてある名札を渡された。私は、すぐに受けとった。なんとなく…。

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