恋愛・ラブコメ短編集

狭山ひびき

超年の差結婚だけど幸せでした! でも短すぎる夫婦生活だったのでやり直しを希望します!【4】

 サイファス様は日中はお城で若い兵士たちの指導にあたっている。

 わたしはその間に、せっせと家のお手伝いをするの。

 サイファス様は戦争が終わったあとに叙勲されて伯爵を名乗っているんだけど、あんまり派手な生活は好きじゃないの。

 王都に与えられた邸にも最低限の使用人を雇っているだけだから、未来で旦那様の妻をしていたときも、いろいろ家のお手伝いをしたのよ?

 だから、旦那様が大好きなおかずだって作れるの。

 シェフはいないから、普段はキッチンメイドがお料理をしているんだけど、わたしが作りたいって言ったら、快くキッチンを貸してくれた。

 わたしは旦那様が大好きな白身魚を素揚げしてニンニクの効いたトマトソースで煮込んだものを作ることにした。

 お料理は最初は苦手だったけど、練習するうちに大好きになったのよ。

 だって作った料理をおいしいおいしいって食べてくれる旦那様がいたんだもの。

 夕方になってサイファス様が戻って来ると、さっそく料理を出してみる。

 サイファス様はじっとわたしが作った料理を見つめたあとで一口食べて、にこっと笑ってくれた。

「うまいよ」

 わたしは嬉しくなって、作った料理の説明なんてしちゃったんだけど、サイファス様は微笑みながらその説明を聞いてくれる。

 ああ、幸せ。

 旦那様が生きて、目の前で笑ってくれているなんて。

 夕食を取ったあとはサイファス様とおしゃべりして、別々の部屋で眠って、朝は一緒に朝ごはんを食べる。

 そんな生活が二週間ほど続いた日のことだった。

 旦那様が険しい顔をして帰ってきて、わたしはなぜか、旦那様に問い詰められることになったの。

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