女侍

里海金以

女侍

どん。ぶつかってしまった。僕は、
「大丈夫でござるか」
「何ぶつかってきてんだよ」
「ぶつかってきたのはそちら様でございます」
「うるせい。身分の低いやつが何をいう。処罰だ」
と、刀を振るうのだ。
「やれやれ。やるしかないのか」
と、刀を取り出すと、振るってくるのだ相手はガチの男性なのに。僕より弱い。座り込む男性に僕は
「何も罪のないものをやってしまうのは楽しいでございますか?僕は最初は全く剣でやる怖さを知らなかった。僕は剣を振る姿や持つ姿がかっこいいから憧れでなったんだと、でも刀を無闇に振るっていた。それが罪の作りだって亡くなったある兄さんから聞いていた。だから僕はやりたくはない」
「うるせい」
と、逆に押してくるのだ。立場が逆転し最終的には終わってしまった。
「もうこれ以上は罪を作らないで欲しい・・・」
僕の人生は終わった。終わる前の一瞬で思い出がよみがえてきた。でも泣く時間も与えない。そのぐらい早い段階で亡くなった。そんな僕の過去の話。
 今は,何時代?まだ上のものにぶつかっただけでも、切腹される時代。僕は、その時代に生まれて育ったのだ。僕のくらいは、奴隷農民、庶民よりも高く、だけど、上、真ん中、下とさらに下の下(げ)とか、下の中とか、下の上とか、さらに、真ん中の下、中、上。上の下、中、上(いうよりは1番上)。上は今揉めている時代なのだ。ちなみに、時代の変わる前。それもあるがまだ前のルールが残っている頃だ。つまり、もう国内での争いが終わる。世界を見ないといけない時代がきたのだ。だけどまだくらいと言うものは、残っている。もう僕は下の下のくらいの人だ。僕の家は代々家来、手下みたいなぁ感じで戦いに出ていたのだ。戦いでもルールはあるみたいで,僕の家では沢山の命が無くなっていたのだ。だけどたまに女も産まれる。女は上の子以外はみな外へ行っていたのだ。僕は,なぜか特別だったのだ。性別は女。女ぽく育てられていた。ちなみに女の中では僕が年上。だから、外に出されることはない。もしかしたら、2番目とかだったら、出されていたかもなぁ。僕と2番目の女が生まれるまでに差があったのだ。5歳ぐらいかなぁ。僕は3歳の時に、兄が10歳と5歳の兄がお互い剣の打ち合いの練習をしているところを見て、カッコいい。
「僕もやりたい」
と、言うと、5歳が
「女でしょう」
「待て、やらせてもいいかもしれない」
「えっ、兄さん」
「女として産まれているかもしれないが、こいつからは男のオーラが見えている。もしかしたら、男でもあるぞ」
「兄さん。ダメでございます」
「僕が責任取るから大丈夫」
「僕まで怒られますって。嫌です」
「お前らは、僕が守るでございます。だからいつも通りでしてくれ」
「分かった」
「よし、握ってみるか?」
と、握らせてくれた。その時,僕は,嬉しすぎてやばかったのだ。初めて握った日を今も覚えている。亡くなった今も覚えている。確か兄が
「カッコいいぞ」
とか、言っていた。騒いでいると,父親に見つかってしまったのだ。兄たちは固まる。兄なんか自分が責任取るとか言いながら、怖がっていた。父親は兄たちを睨む僕は
「父上。兄たちは悪くないでございます。僕が握らせてくれと言いました」
「僕?お前女だろう?なんで僕と言う」
「僕は男性になりたいでございます」
「ダメだ。お前はどうしても女だ」
と、いい僕から剣を取り上げ兄に渡し僕を中にいれて、説教されたのだ。説教されても僕は逃げずに兄から剣をかりてやっていた。時々ばれて怒られることもあった。兄たちは
怒られたこと一度もなかったんだよなぁ。僕が剣を握っているのになぁ。父親に僕を認めてもらったのが、僕が10歳ころ。なぜ認めたかは、分からない。僕に剣を渡してきた。渡しながら
「お前を男として認める」
と、言われて男ととして生きていた。なかなか剣を使う機会は無かった。この時代は、西とか東とか争うことなくなっていた。不安経済の中世界との関係性を作ろうとしていた。だけど、まだまだ刀を持つ人もいる時代。僕が亡くなって、何年か後に、刀は禁止になったが、まだ差別化は激しかった。今以上に。今はぶつかってもすみません程度だけどなぁ。
 不安時期でもあったため、人々もあれていた。だからぶつかりわざと死刑する人も沢山いたのだ。まえまえからそういう人はいたけど増えた?
 僕もたびたびぶつかられることもありそのたんびに、僕は剣を振るっていたのだ。僕から振ることは無かった。下のものの中にもわざとぶつかって、上のものに助けを呼ぶものもいたり、切ってくださいというものもいる。きってくださいというものがいても自分からやることは無い。だから周りから驚かれていた。
 そんなある日、ある人とぶつかってしまった。
「すみません」
と、言うと
「お前年上にぶつかりすみませんしか言えんのか?」
と、剣を握りながら言う。だけど、どこか怖がっているみたいだ。僕は軽きでするが相手は思う以上に弱いのだ。すると体力を無くした。相手が
「お前、人をやるの楽しいのか?どんなに相手が攻撃しようと、ここまでやるのはいいと思うか?お前は若いからこのまま罪悪感を背負って生きて欲しく無い。お前よく考えろよ」
と、言われて考えた。考えれば考えるほど、罪悪感を覚えてくるのだ。そこから僕も少しずつ考えを変えたのだ。わざと体当たりされても、言葉だけで解決していたのだ。刀をたまに振ることはあったが、あまり振ることは無いのだ。相手に罪のことを言うと納得してなのか刀をしまうのだ。僕と和解し、去ることもあったのだ。
 そんなある日、僕が最後になる日。いつも通り歩いていたのだ。なんでそんなに歩いているのかって今更だけど仕事探し。まだ見つからないのかって、ちょうど不安時期でさぁ。だからなんだよなぁ。さがしてもいれてもらえず。上のものは、政治的な参加とか認められているが、庶民とかよりかは、上の立場でもあっても、下級が下の下だからなぁ。庶民というて今の時代あまりかわらないんだ。武士があった頃は武士の中の下の階。政治に参加できるのは,中の下ぐらいまでの人。下の上から下の下までの人は見捨てられたのである。市民は働ける奴もいたのだ。その人たちに怖がれて、働けないでいたのだ。仕事探しに苦戦している人はたくさんいたのだ。僕は探してもらってなかなかみつからない。断られることもあったのだ。
僕は途方に暮れながら歩いていると,ぶつかる感じが。僕は自分はぶつかってないけど、
「大丈夫でござるか?」
僕は,この最後を望んでは無かったが。仕方ないと思う。
 この世界のものがみな悔いのない人生を望んでいる。

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