大賢者は剣士がしたい
状況の打破・・・メロの戦い
「さて2対5だ向こうよりはマシだろ」
おれはアーサーを心配した。
「あの人なんか急に強くなりましたよね」
「変わった能力だし出す機会がなかったんだろ」
おれとメロはこの状況でも普通に話していた。
(この余裕メロはさすがだな。もう状況を整理し勝つ算段ができているのか)
「ならお前の作戦で行こうか」
「え? 急になんですか? なんにも考えてませんよ? ルーシュさんなにかあるんでしょ?」
「待て待て、なにか作戦あるからその余裕じゃないのか?」
「いいえ、ルーシュさんいるから余裕なだけではやく指示くださいと思っています。この状況の無駄話も作戦じゃないんですか?」
(なんか急にダメなやつになったな)
「仕方ない。俺が敵をあぶり出すから位置と能力あと勝つ方法考えておけ」
「えぇ~ あんたのせいで最初から頭フル回転でもう限界ですって」
「限界は自分で決めるな。そして限界は超えろ。わかったな」
そう言って俺は敵がいる位置に向かって突っ込んだ。
茂みと木の陰を駆使しうまいこと隠れている。前衛の不利な点をよく考えトラップやダミーも使用している。なかなか警戒されているようだ。
「やっぱ強い後衛者はスザク達だけじゃないようだな」
おれは聞こえるように声を出した。
「お前こそ試験日から異様な空気を纏っていたな。スザクも戦う前から警戒しろと言っていた。だが所詮前衛、おれたちの囮になるしか使いみちがない様な奴等に負けるはずがないんだよ」
後衛組の1人が返してくれた。
俺は会話を続けた
「だが今は8対12だいい勝負と思わないか? 誰がこんな接線予想した」
「こちらの不備があったことは謝る。それでもこの状況認めざるおえんな。お前達の実力も。しかし残っているのは強者だけだ此処から先は状況は変わらん」
そう言うとルーシュに向かって攻撃が降ってくる。
すかさず避け魔法を撃ってきた場所に向かう。
「やはり魔法陣。遠隔系はめんどくさいなぁ。それに気配を消すのがうますぎる」
その位置についた途端トラップ魔法も発動する。少し強力な魔法で結構な範囲が吹き飛んだ。
「やったか?」
少し気を緩んだのか1人が顔をのぞかせた。
「油断しちゃダメだぞ」
そこに俺が背後から攻撃をする。
パチンッ
いつもの斬撃が一人を斬り刻む。
しかしこいつの背後に魔法陣が現れ攻撃を吸収し、俺の背後に出現した魔法陣から俺の攻撃が放たれた。
俺はすぐさま気づきパチンッと攻撃を相殺した。
「いいねぇ」
おれはまだ1人も仕留められてないのが気に入らなかった。
(それにしてもこの威力の攻撃がノータイムは流石俺だなぁ。何にでも対応できるな、楽しい楽しい)
俺はその後もトラップを避けながら走り回った。
「悪い1人も仕留められんかった」
「なんで楽しそうなんですか? そろそろ働いてください」
「うるさいぞ、どうだった?」
俺はにやけていたのを戻しメロに状況を聞いた。
「良いのわかりましたよ。向こうさん大分こっちの事警戒していますね。トラップの数や離れている距離的にビビってますよ。大きな魔法も使えないでいる。消耗戦もしくはタイムアップ狙いぐらいの慎重さです」
「やはりそうか手応えなさすぎるもんな。で、どうする?」
「攻めるしかありませんね。けど裏とっちゃいましょう」
「もう場所わかったのか?」
「ルーシュさんが飛び回っている間に弱点見つけときましたよ」
(良い洞察力だ。俺も気づいてわかりやすいように動いていたとは言えちゃんと期待に答えてくるところが天才としかいえないな)
「それは魔法の威力が本体に近いほど強いってことです。多分この魔法が使える人は1人、そして南の方角に向かうに連れトラップの形状や威力が大きいものになっています」
「俺ががむしゃらにトラップに引っかかりまくったかいもあったということだな」
「そういうことです。そしてこっちの位置を把握している以上無駄使いを避けるためにも向こうの背後には魔法は仕掛けていないはず」
「おっけい。じゃ隠密だな」
パチン
俺は指を鳴らして透明になる魔法をかけた。
「ほんとになんでもできますね」
「まぁな。でも動いていたら背景が歪む。トラップと向こうの視線。くぐり抜けて行けるか?」
「いつもの瞬間移動みたいなやつは?」
「あれはトラップにかかる、位置がバレたら背後にいく意味なくなるだろ。ここからが本番だ」
「これで3人目!!」
ドゴォォン
アーサーは大きく粉塵を上げ。キラキラと青白い光をまとわせながら立っていた。
「もうダメ限界……」
アーサーは3人を退場にしたが魔力の消耗のせいで覚醒状態の制限時間40分も経たずに鎧も消え失せ倒れ込んだ。
「後は任せましたよルーシュさん」
ピコン
7対9
「今の音近かったしアーサーだな3人と相打ちか頑張ったな」
「予定通りですね」
「あいつも退場するとは思ってなかったが気合い入れたんだな」
「そうですね。では次は私達の番ですねいっちょ行きますか」
「どこに行った? こんな場所で見失うとは。索敵どうした?」
「わかりません、ここら一帯にはいません」
「良いから探せ! 見つかっても良い」
「こっちが攻められてたら守りきれんぞ」
向こうは慌ただしく俺たちを探していた。
「メロ右の2人だ。これはこっちの3人」
「わかりました。僕の能力で仕留められないかもしれませんが一応受け持ちますよ」
パチンッ
俺の指が鳴ると同時に2と3に別れるように吹き飛ばした。
「なんでコイツラがここに居いる? いつからいた?」
「いつまでもばれないと思ったか? ここでさよならだ」
パチンッ
「登場は派手なんですから」
粉塵の中吹っ飛んでいく2人を追いかけるメロ
「チェンジア・チェーンウィッパ」
メロの武器が変形する。鎖の形をした武器が2人を絡め取る。
「上位魔法……エレキア・リブート」
そう唱えるとチェ-ンを伝って電気が流れる。
捕まった2人は思わぬ攻撃に防御も間に合わず感電した。
1人はその場で消えたようだったがもうひとりは抜け出し逃げたようだ。
「くそっ今の耐えれるのかよ」
「これしくじったらまたなんか言われるじゃんか」
焦って追いかけるメロ
「前衛で若いのに上位魔法だと? 前衛はおとなしく剣でも降っておけよ」
逃げてきた1人は息を整えつつ詠唱を始めた。
「みぃつけた!」
メロが逃げていた1人を追い詰める。
「残念だが。お前の攻撃はもう効かない」
そこにいたのは人1人が覆われるくらいの岩だった。
「残念だったなガキンチョ。この鎧は外からの攻撃を無効化する能力だ。発動したら最後俺はこの鎧の中で自分の魔力がなくなるまで攻撃するか耐え続けるかどっちの戦法も取れる最強の鎧だ。攻撃して痛めつけてもいいが他のやつがいることを考えるとこのまま最後まで生き残る方を選択させてもらう」
メロはただ立ち止まって聞くことしかできなかったが。
「すいません。もう一回いですか? 外からは誰の攻撃も受け付けないんですか?」
少し考えメロが岩に話しかける。
「はっはっは。そのとおりだ試してはいないがスザクの攻撃でも耐えてみせるぞ」
「ならこれやぶったら僕がスザクさんより強いってことでいいんですね?」
「そういうことだ。試してはないがな」
中からこもった笑い声が聞こえる。
「でも残念です。逃げ続けてたら勝てたかもしれませんのに」
「何を馬鹿なことを行っている? この状況でどうにかなるとでも?」
「ええ、実はちょっと上級魔法は反動が大きすぎてまともに使えないんですよ。けどね攻撃を時間差に分けることによって、同等の威力が出せるように僕なりに考えて使っています」
「どういう意味だ?」
「色々条件があってね、またその相手に触れないとダメとか何分以内にもう一度唱えないとダメだとか、結構警戒されるんで2連続はめったに成功しないんですよ。でもありがとうございます」
「意味がわからん、状況を考えろ」
「僕はもう一度魔法を発動します。そう、あなたに直接同じことが起こります。それは外からじゃなくて中からの攻撃になります。それって耐えられます?」
「……まてまて? やめてくれ怖いじゃないか」
「ふふ、では耐えてみてください。エレキア・リブート」
岩の中だからだろうか? 何一つ物音がしなかった。
「あれ? 不発かな? もしもし生きてますか?」
少しすると岩の隙間からか煙が上がってきた。
「ぐはっお前やるじゃねぇか……」
中から声が薄っすらと聞こえた。
「だが、お前も逃げればよかったのにな……」
「うそ? まさか?」
メロが慌てて引き返そうとした瞬間、岩がひかり爆発した。
おれはアーサーを心配した。
「あの人なんか急に強くなりましたよね」
「変わった能力だし出す機会がなかったんだろ」
おれとメロはこの状況でも普通に話していた。
(この余裕メロはさすがだな。もう状況を整理し勝つ算段ができているのか)
「ならお前の作戦で行こうか」
「え? 急になんですか? なんにも考えてませんよ? ルーシュさんなにかあるんでしょ?」
「待て待て、なにか作戦あるからその余裕じゃないのか?」
「いいえ、ルーシュさんいるから余裕なだけではやく指示くださいと思っています。この状況の無駄話も作戦じゃないんですか?」
(なんか急にダメなやつになったな)
「仕方ない。俺が敵をあぶり出すから位置と能力あと勝つ方法考えておけ」
「えぇ~ あんたのせいで最初から頭フル回転でもう限界ですって」
「限界は自分で決めるな。そして限界は超えろ。わかったな」
そう言って俺は敵がいる位置に向かって突っ込んだ。
茂みと木の陰を駆使しうまいこと隠れている。前衛の不利な点をよく考えトラップやダミーも使用している。なかなか警戒されているようだ。
「やっぱ強い後衛者はスザク達だけじゃないようだな」
おれは聞こえるように声を出した。
「お前こそ試験日から異様な空気を纏っていたな。スザクも戦う前から警戒しろと言っていた。だが所詮前衛、おれたちの囮になるしか使いみちがない様な奴等に負けるはずがないんだよ」
後衛組の1人が返してくれた。
俺は会話を続けた
「だが今は8対12だいい勝負と思わないか? 誰がこんな接線予想した」
「こちらの不備があったことは謝る。それでもこの状況認めざるおえんな。お前達の実力も。しかし残っているのは強者だけだ此処から先は状況は変わらん」
そう言うとルーシュに向かって攻撃が降ってくる。
すかさず避け魔法を撃ってきた場所に向かう。
「やはり魔法陣。遠隔系はめんどくさいなぁ。それに気配を消すのがうますぎる」
その位置についた途端トラップ魔法も発動する。少し強力な魔法で結構な範囲が吹き飛んだ。
「やったか?」
少し気を緩んだのか1人が顔をのぞかせた。
「油断しちゃダメだぞ」
そこに俺が背後から攻撃をする。
パチンッ
いつもの斬撃が一人を斬り刻む。
しかしこいつの背後に魔法陣が現れ攻撃を吸収し、俺の背後に出現した魔法陣から俺の攻撃が放たれた。
俺はすぐさま気づきパチンッと攻撃を相殺した。
「いいねぇ」
おれはまだ1人も仕留められてないのが気に入らなかった。
(それにしてもこの威力の攻撃がノータイムは流石俺だなぁ。何にでも対応できるな、楽しい楽しい)
俺はその後もトラップを避けながら走り回った。
「悪い1人も仕留められんかった」
「なんで楽しそうなんですか? そろそろ働いてください」
「うるさいぞ、どうだった?」
俺はにやけていたのを戻しメロに状況を聞いた。
「良いのわかりましたよ。向こうさん大分こっちの事警戒していますね。トラップの数や離れている距離的にビビってますよ。大きな魔法も使えないでいる。消耗戦もしくはタイムアップ狙いぐらいの慎重さです」
「やはりそうか手応えなさすぎるもんな。で、どうする?」
「攻めるしかありませんね。けど裏とっちゃいましょう」
「もう場所わかったのか?」
「ルーシュさんが飛び回っている間に弱点見つけときましたよ」
(良い洞察力だ。俺も気づいてわかりやすいように動いていたとは言えちゃんと期待に答えてくるところが天才としかいえないな)
「それは魔法の威力が本体に近いほど強いってことです。多分この魔法が使える人は1人、そして南の方角に向かうに連れトラップの形状や威力が大きいものになっています」
「俺ががむしゃらにトラップに引っかかりまくったかいもあったということだな」
「そういうことです。そしてこっちの位置を把握している以上無駄使いを避けるためにも向こうの背後には魔法は仕掛けていないはず」
「おっけい。じゃ隠密だな」
パチン
俺は指を鳴らして透明になる魔法をかけた。
「ほんとになんでもできますね」
「まぁな。でも動いていたら背景が歪む。トラップと向こうの視線。くぐり抜けて行けるか?」
「いつもの瞬間移動みたいなやつは?」
「あれはトラップにかかる、位置がバレたら背後にいく意味なくなるだろ。ここからが本番だ」
「これで3人目!!」
ドゴォォン
アーサーは大きく粉塵を上げ。キラキラと青白い光をまとわせながら立っていた。
「もうダメ限界……」
アーサーは3人を退場にしたが魔力の消耗のせいで覚醒状態の制限時間40分も経たずに鎧も消え失せ倒れ込んだ。
「後は任せましたよルーシュさん」
ピコン
7対9
「今の音近かったしアーサーだな3人と相打ちか頑張ったな」
「予定通りですね」
「あいつも退場するとは思ってなかったが気合い入れたんだな」
「そうですね。では次は私達の番ですねいっちょ行きますか」
「どこに行った? こんな場所で見失うとは。索敵どうした?」
「わかりません、ここら一帯にはいません」
「良いから探せ! 見つかっても良い」
「こっちが攻められてたら守りきれんぞ」
向こうは慌ただしく俺たちを探していた。
「メロ右の2人だ。これはこっちの3人」
「わかりました。僕の能力で仕留められないかもしれませんが一応受け持ちますよ」
パチンッ
俺の指が鳴ると同時に2と3に別れるように吹き飛ばした。
「なんでコイツラがここに居いる? いつからいた?」
「いつまでもばれないと思ったか? ここでさよならだ」
パチンッ
「登場は派手なんですから」
粉塵の中吹っ飛んでいく2人を追いかけるメロ
「チェンジア・チェーンウィッパ」
メロの武器が変形する。鎖の形をした武器が2人を絡め取る。
「上位魔法……エレキア・リブート」
そう唱えるとチェ-ンを伝って電気が流れる。
捕まった2人は思わぬ攻撃に防御も間に合わず感電した。
1人はその場で消えたようだったがもうひとりは抜け出し逃げたようだ。
「くそっ今の耐えれるのかよ」
「これしくじったらまたなんか言われるじゃんか」
焦って追いかけるメロ
「前衛で若いのに上位魔法だと? 前衛はおとなしく剣でも降っておけよ」
逃げてきた1人は息を整えつつ詠唱を始めた。
「みぃつけた!」
メロが逃げていた1人を追い詰める。
「残念だが。お前の攻撃はもう効かない」
そこにいたのは人1人が覆われるくらいの岩だった。
「残念だったなガキンチョ。この鎧は外からの攻撃を無効化する能力だ。発動したら最後俺はこの鎧の中で自分の魔力がなくなるまで攻撃するか耐え続けるかどっちの戦法も取れる最強の鎧だ。攻撃して痛めつけてもいいが他のやつがいることを考えるとこのまま最後まで生き残る方を選択させてもらう」
メロはただ立ち止まって聞くことしかできなかったが。
「すいません。もう一回いですか? 外からは誰の攻撃も受け付けないんですか?」
少し考えメロが岩に話しかける。
「はっはっは。そのとおりだ試してはいないがスザクの攻撃でも耐えてみせるぞ」
「ならこれやぶったら僕がスザクさんより強いってことでいいんですね?」
「そういうことだ。試してはないがな」
中からこもった笑い声が聞こえる。
「でも残念です。逃げ続けてたら勝てたかもしれませんのに」
「何を馬鹿なことを行っている? この状況でどうにかなるとでも?」
「ええ、実はちょっと上級魔法は反動が大きすぎてまともに使えないんですよ。けどね攻撃を時間差に分けることによって、同等の威力が出せるように僕なりに考えて使っています」
「どういう意味だ?」
「色々条件があってね、またその相手に触れないとダメとか何分以内にもう一度唱えないとダメだとか、結構警戒されるんで2連続はめったに成功しないんですよ。でもありがとうございます」
「意味がわからん、状況を考えろ」
「僕はもう一度魔法を発動します。そう、あなたに直接同じことが起こります。それは外からじゃなくて中からの攻撃になります。それって耐えられます?」
「……まてまて? やめてくれ怖いじゃないか」
「ふふ、では耐えてみてください。エレキア・リブート」
岩の中だからだろうか? 何一つ物音がしなかった。
「あれ? 不発かな? もしもし生きてますか?」
少しすると岩の隙間からか煙が上がってきた。
「ぐはっお前やるじゃねぇか……」
中から声が薄っすらと聞こえた。
「だが、お前も逃げればよかったのにな……」
「うそ? まさか?」
メロが慌てて引き返そうとした瞬間、岩がひかり爆発した。
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