エピローグ

私には、何も無い。

勉強も運動も他の分野でもそうだ、何一つまともに出来やしない。

こんな自分になんの意味があるんだろう、なんてつまらないことを考えて今日も私は学校に行く。

別に具合が悪いからなんて言ってしまえば休めるのだろう。

けど何も取り柄のない自分には学校に行くことぐらいしか【意味】がなくなってしまう。

学校について気づいた。

どうやらいつの間にやら席替えをしたらしい。

私的には窓側で1番後ろだったあの席が1番良かったのだがもうお別れのようだ。

まぁ、別にどこでもいいんだけど。

新しい席は教室を入ってすぐの1番後ろの席だった。

窓とは真反対･･･

あれ？私は窓が好きなのか？

いやいや、自分にそんな趣味はない。

きっとあの窓から見える小さな花壇に咲いてる花を見れなくなったからだろうか。

枯れそうな花が、風邪で吹き飛んでしまいそうな花が一所懸命頑張る姿は悪くはなかったな。

なんて考えてる私に向かって私の名前を呼ぶ声がした。

聞こえないふりをしたが何度も呼ぶので仕方なく振り返るとどうやら前の席の人が呼んでたらしい。

彼女の名前は･･･えーっと、誰だったけかな。

私が困った顔をしているとその子が

｢あれー！？覚えてないの？〇〇だよ〇〇！｣

そんなような名前だったけかな。

すると、右斜めの男の子が笑い始めた。

｢あはははっ！！このクラスで半年以上なのに〇〇まだ覚えられてなかったの？｣

｢ん？あれ、僕のことも分からない･･･？｣

私は脳をフル回転させ答えを導こうとはした、けどでなかった。

落ち込んだ様子でこの人は、

｢□□ □覚えてない？｣

誰だっけかな。

いや、でも･･･。

話したことがあったような？

あまりよく覚えてない。

まぁ、もう話す事は無いだろう。

てか、話しかけるなよ？

って、そんなことより、なぜこの人はずっとこっちをみてくるのだろう。

はっきり言って気まずい。

名前も今日わかったような人だぞ、誰だって気まずいに決まってる。

そんなことを考えていると、

｢えー、新しい席だからといってあんまり騒がないように。｣

そう、担任が言った。

正直、少し、いや、かなりうざかったが口にはださず心の中でイライラを溜めていた。

そんな、いつも通りの日常を過ごす私

｢何かいいことないかな｣

私はそうボソッと呟いて、黒板を見た。