MMORPG でレベルマックスのアバターに転生したが、料理人として生きたい為料理店経営する。

パペット信繁

大都市ワイズ

大都市ワイズ。人口10万人の平和な都市。広さは1000ヘーホーキロメートルで冒険者を目指す者、お店を開くもの、都市で政治を行うものなど多くの人間がこの町で暮らしては働いていた。



 この町に入るには通行料が必要であるため、ライトニングはコンカの洞窟で手に入れた銅貨10枚を払った。



 町は単なるファンタジー世界の町ではなく、ライトニングが転生する町なんかよりも町の発展がすごく、魔法で動く自動運転の車に地下鉄もある。



 しかも上空には全長50メートルの大型飛行船。



 そして何といっても自転車通学をするファンタジー風のセーラー服を着た女子高生もいる。



 まるで未来の世界に来たみたいで、先ほどまでいた洞窟や草原とは別の世界に来たみたいだった。ライトニングはワイズについてコハナに詳しく聞いてみた。



「コハナ、この町は俺にはまぶしすぎる。未知の世界に来たようだ」



「ライトニングさんが驚くほどとは。これで驚いては困りますよ」



「そうなのか? 確かに地下を走る魔法列車とか飛行船とかはあったが、ここまで発展はしていない」



「この町は魔法と機械で町を発展させている都市で、多くの方が町の発展のため、学んだり研究したりしております」



「なるほど、あの魔法で動く車は?」



「あちらは魔導式自動車です。自動で目的地まで事故を起こすことなく動いてくれる便利な道具です」



「手に入れられれば便利だろうな。ところで地下鉄はどんな感じだ?」



 ワイズの周辺をぐるぐる回る地下鉄です。1時間で一周です。



 かつてライトニングが転生する前の電車、山〇みたいなものであろうか。



 それの地下鉄バージョンなのだからそれは便利かもしれない。



 ライトニングは地下鉄で移動してみようと考える。特に行先は決めていないがライトニングはコハナと地下鉄に乗る。



 地下鉄はワイズラインといって全自動魔法で動く。発車も停車も全自動魔法であるようだ。



 ワイズラインに乗ってライトニングはどこに行こうかコハナと話し合う。



「俺は静かに料理店を開きたいと思うが、どのあたりがいいか?」



「ここから上りで6駅先の東ワイズ通りが良いです」



「なるほど、この駅はワイズ正門って名前のようだが、このワイズラインで様々なところへ行けるわけだな」



「そうです。これから向かう東ワイズ通りなら、よろず屋がありそうな町ですから良いかと」



「じゃあまずはその東ワイズ通りへ向かうか」



 ワイズ正門から東ワイズ通りまでは1人片道銅貨6枚。どうやら1駅移動につき銅貨1枚を支払わなければいけないようだった。



 ライトニングはコハナの分も合わせて銅貨12枚を駅員に払い、東ワイズまでの切符を2枚受け取った。



そしてライトニングとコハナはワイズラインに乗った。



 電車でも魔法の通信アイテムがついておりアナウンスが流れる。現代でもよくある。しかもテレビまでついており、コマーシャルやニュースも見れる。



 ライトニングの転生前にいた世界でもこのようなものはあったが、仕組みは違う。ワイズラインの画面は床がテレビになっており、ニュースやCMを報道する画面と駅の位置や鉄道のお知らせを伝える画面に分かれている。壁もテレビで床の映像と同じ映像であった。



「コハナ。これは?」



「私も見るのは初めてです。ここまですごいなんて」



「これでこの国の情報が見れるわけだな」



「いえ、世界全体のニュースが見れます」



 こういったものがあるということはこの世界にはテレビ局があるのだろうと感じた。



 おとぎ話しかない世界ってわけでもなく、この世界の人々も現実逃避をしそうな世界であるかもしれないとライトニングは感じた。



 世の中機械ばかりに頼っては前には進めない。そのため、ライトニングは自力で機械に頼らず料理店を経営しようと考えた。



「このワイズの機械はすごいが、機械は頼らない」



「何故です。この都市の魔法と機械があれば生活も料理店経営も楽にできますよ」



「それがだめなんだ。人はそうやって仕事をしたくなくて機械に頼りたがる。それは逃げというものだ。俺はそうはならない。料理店を経営するなら機械に頼らず自力で経営してやろう」



「機械に頼らないなんて信じられないと私は思います。しかしライトニングさんがそういうなら、私は従います」



「まあ、テレビとか換気扇は欲しいけどね。あとキッチン」



 ライトニングは機械に頼らず自力で料理店経営をやる気持ちだが、流石に機械で欲しいものは買いたいのである。



 料理と接客は機械に頼らず自力でやりきるという決心である。


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