最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~
第232話 【新しい街作り】
<<ランス視点>>
「ランス様、我が邪魔者を片付けて参ります。」
「ハリー様、僕に敬語はやめて下さい。
なんだか落ち着かないです。
呼び捨てでお願いします。」
「その神々しさの前で、呼び捨てなんて恐れ多いことです。」
「じゃあ、僕もハリー君って呼ぶので、僕のこともランス君って呼んで下さいね。」
「ではお言葉に甘えて、ランス君、我は近づいてくる魔物を討伐してきます。」
ハリー君はそう言うと、狼の姿に戻って森の中に向かって駆けて行く。
僕はローバー先生やチーム・ジョージのメンバーと共に新しい街作りを進めている。
移民希望者が後を絶たないんだって。
まだまだ人口は4万人に満たなくて、他の国とは軋轢が生まれていないってお父様が言っていたけど、ユーリスタさん、ヤングさん、スポックさん達はこれ以上人口が増えることを懸念しています。
この国に移民が増えるということは、何処かの国の人口が減るわけです。
人口が減ると生産力が低くなり国力が下がりのです。
為政者としては面白くないでしょう。
それは妬みとなり、やがて国同士の争いに発展することになれば、本当に困るのはそれぞれの国民でしょう。
本当はそれぞれの国が自国民が幸せになる施策を取っていればこんな問題は起こらないんだと思うんだ。
移民希望者の受け入れ審査を厳しくして本当に困っている人だけに絞っているみたいだけ受け入れているみたいだけど、それでも結構な人数になるみたいです。
とにかく、僕は新しい街を開拓して、せっかく移民してこられた人達が安心して暮らせる環境を作りたいと思うんだ。
「ランス君、今度はこの辺りを崩して、均していこうか。」
「はい、ローバー先生。」
今回の街は、今までみたいに山を完全に平地にするのではなく、山の形は残して、斜面に沿って造成していきます。
だって、この山の頂から見た街の夜景ってとっても綺麗だから、残して欲しいって意見が多いんだ。
だから、街の造成と併せて公園や展望台も作る予定。
観光客向けの商店なんかも必要かも。
今は麓から山頂の展望台までの道路を作っているところです。
あまり急斜面にならないように山を回りながら緩い上り坂の道にしていきます。
道に沿って山側に家を建てられるように造成していく感じ。
街の入り口から山頂までは5キロメートルくらいになる予定だから、観光ルートとしてもちょうど良いくらいになると思う。
住民のことを考えて、『ロープウェイ』というものを付けるって、お父様が言っていた。
首都となる初めの街のはずれから道を作っていくんだけど、結構大変かも。
道幅は10メートルくらいで、その隣に20メートルくらいの空き地を作る。この空き地に集合住宅を建てていくんだ。
だから30メートル幅で、傾斜角3度くらいの斜面を延々と山肌に沿って作っていくんだ。
極大魔法で一気にいったら早いんだけど、そうもいかない。
お父様は、良い魔力制御の訓練になるよって言ってたけど。
少しずつ確実に造成を進めていくしかないよね。
ローバー先生が測量して位置を決めると、僕が魔法でそこの木を伐採して山肌を造成、造成後の土地をチーム・ジョージの皆さんが均して道と住宅地に分けていく。
こうして1時間当たり300メートルほどづつ進めているんだ。
「そろそろお昼にしませんか?」
チーム・ジョージには、街の有志の人達も加わってくれている。
その中で、食事や雑務を手伝ってくれているミーナちゃんが、食事の用意が出来たことを伝えてくれた。
「ミーナちゃん、ありがとう。すぐに行くよ。」
「今日のお昼はランス様の好きなハンバーグにしましたよぉ~。」
ミーナちゃんは、第4陣でやって来た農民の子だ。
農業が少し暇になる今の時期に、いろいろな仕事を手伝ってくれている。
よく働くし、頭も良くって気遣いも出来るって、お母様も褒めていたよ。
「はいランス様、冷たいおしぼりをどうぞ。
皆さんも暑かったですよね。おしぼり順番に配りますね。」
中が亜空間になっているトラック馬車の中に食堂や更衣室、シャワー室、仮眠室なんかがあって、工事現場のすぐ側までついて来ているから、すごく便利。
料理もその中で作っているから、熱々の美味しい料理をすぐに食べられるんだ。
ちなみに料理はトカーイ帝国から移住して来た料理人が作ってくれている。
森の中からハリー君も戻って来た。
「はい、ハリー君もお疲れ様。
おしぼりをどうぞ。」
「我も腹が減った。美味そうな匂いだな。」
「今日はハンバーグよ。さっき料理人のタユマさんが、たくさんあるからいっぱい食べてねって言ってたよ。」
「ハンバーグか。あれは美味いな。では頂こう。」
ハリー君がものすごい勢いで食べ出すと、周りにいる人達もそれを微笑ましそうに見ている。
ハリー様は、人間として紹介している。
訳あってお父様が預かっている上級貴族の子供という設定だ。
同じようにセイルちゃんもそんな感じの設定になっている。
2人共すっかり街の人達に溶け込んで馴染んでいるみたい。
「ランスさ…君、この中に獲物が入っているから、また我の食費にでもしておいてくれぬか。」
「ありがとう。助かるよ。」
「なに、そのまま食べるより、こうして調理した方が美味いからな。」
「さあ、皆んな仕事に戻るぞ。」
ジョージさんの号令で、皆さん仕事に戻っていきます。
ジョージさん、建設課長になって少し太ったみたい。
本人も気にしていて、少しでも暇ができると、最前線で汗を流しています。
さて、僕も戻って頑張ってきますね。
「ランス様、我が邪魔者を片付けて参ります。」
「ハリー様、僕に敬語はやめて下さい。
なんだか落ち着かないです。
呼び捨てでお願いします。」
「その神々しさの前で、呼び捨てなんて恐れ多いことです。」
「じゃあ、僕もハリー君って呼ぶので、僕のこともランス君って呼んで下さいね。」
「ではお言葉に甘えて、ランス君、我は近づいてくる魔物を討伐してきます。」
ハリー君はそう言うと、狼の姿に戻って森の中に向かって駆けて行く。
僕はローバー先生やチーム・ジョージのメンバーと共に新しい街作りを進めている。
移民希望者が後を絶たないんだって。
まだまだ人口は4万人に満たなくて、他の国とは軋轢が生まれていないってお父様が言っていたけど、ユーリスタさん、ヤングさん、スポックさん達はこれ以上人口が増えることを懸念しています。
この国に移民が増えるということは、何処かの国の人口が減るわけです。
人口が減ると生産力が低くなり国力が下がりのです。
為政者としては面白くないでしょう。
それは妬みとなり、やがて国同士の争いに発展することになれば、本当に困るのはそれぞれの国民でしょう。
本当はそれぞれの国が自国民が幸せになる施策を取っていればこんな問題は起こらないんだと思うんだ。
移民希望者の受け入れ審査を厳しくして本当に困っている人だけに絞っているみたいだけ受け入れているみたいだけど、それでも結構な人数になるみたいです。
とにかく、僕は新しい街を開拓して、せっかく移民してこられた人達が安心して暮らせる環境を作りたいと思うんだ。
「ランス君、今度はこの辺りを崩して、均していこうか。」
「はい、ローバー先生。」
今回の街は、今までみたいに山を完全に平地にするのではなく、山の形は残して、斜面に沿って造成していきます。
だって、この山の頂から見た街の夜景ってとっても綺麗だから、残して欲しいって意見が多いんだ。
だから、街の造成と併せて公園や展望台も作る予定。
観光客向けの商店なんかも必要かも。
今は麓から山頂の展望台までの道路を作っているところです。
あまり急斜面にならないように山を回りながら緩い上り坂の道にしていきます。
道に沿って山側に家を建てられるように造成していく感じ。
街の入り口から山頂までは5キロメートルくらいになる予定だから、観光ルートとしてもちょうど良いくらいになると思う。
住民のことを考えて、『ロープウェイ』というものを付けるって、お父様が言っていた。
首都となる初めの街のはずれから道を作っていくんだけど、結構大変かも。
道幅は10メートルくらいで、その隣に20メートルくらいの空き地を作る。この空き地に集合住宅を建てていくんだ。
だから30メートル幅で、傾斜角3度くらいの斜面を延々と山肌に沿って作っていくんだ。
極大魔法で一気にいったら早いんだけど、そうもいかない。
お父様は、良い魔力制御の訓練になるよって言ってたけど。
少しずつ確実に造成を進めていくしかないよね。
ローバー先生が測量して位置を決めると、僕が魔法でそこの木を伐採して山肌を造成、造成後の土地をチーム・ジョージの皆さんが均して道と住宅地に分けていく。
こうして1時間当たり300メートルほどづつ進めているんだ。
「そろそろお昼にしませんか?」
チーム・ジョージには、街の有志の人達も加わってくれている。
その中で、食事や雑務を手伝ってくれているミーナちゃんが、食事の用意が出来たことを伝えてくれた。
「ミーナちゃん、ありがとう。すぐに行くよ。」
「今日のお昼はランス様の好きなハンバーグにしましたよぉ~。」
ミーナちゃんは、第4陣でやって来た農民の子だ。
農業が少し暇になる今の時期に、いろいろな仕事を手伝ってくれている。
よく働くし、頭も良くって気遣いも出来るって、お母様も褒めていたよ。
「はいランス様、冷たいおしぼりをどうぞ。
皆さんも暑かったですよね。おしぼり順番に配りますね。」
中が亜空間になっているトラック馬車の中に食堂や更衣室、シャワー室、仮眠室なんかがあって、工事現場のすぐ側までついて来ているから、すごく便利。
料理もその中で作っているから、熱々の美味しい料理をすぐに食べられるんだ。
ちなみに料理はトカーイ帝国から移住して来た料理人が作ってくれている。
森の中からハリー君も戻って来た。
「はい、ハリー君もお疲れ様。
おしぼりをどうぞ。」
「我も腹が減った。美味そうな匂いだな。」
「今日はハンバーグよ。さっき料理人のタユマさんが、たくさんあるからいっぱい食べてねって言ってたよ。」
「ハンバーグか。あれは美味いな。では頂こう。」
ハリー君がものすごい勢いで食べ出すと、周りにいる人達もそれを微笑ましそうに見ている。
ハリー様は、人間として紹介している。
訳あってお父様が預かっている上級貴族の子供という設定だ。
同じようにセイルちゃんもそんな感じの設定になっている。
2人共すっかり街の人達に溶け込んで馴染んでいるみたい。
「ランスさ…君、この中に獲物が入っているから、また我の食費にでもしておいてくれぬか。」
「ありがとう。助かるよ。」
「なに、そのまま食べるより、こうして調理した方が美味いからな。」
「さあ、皆んな仕事に戻るぞ。」
ジョージさんの号令で、皆さん仕事に戻っていきます。
ジョージさん、建設課長になって少し太ったみたい。
本人も気にしていて、少しでも暇ができると、最前線で汗を流しています。
さて、僕も戻って頑張ってきますね。
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