女神のチョンボで大変な事に

よっしい

第401話 荒れる城内、さらに・・・?

「パールメース帝国はどうなってしまってるんだ!」

「アウグスティン殿とは連絡はつかないのか?」

「兵を!国境を守らねば!」

「折角復旧が始まったのに・・・・」

それぞれが勝手に喋る。ああ、パニック状態だな。

するとバルトサールが机を思いっきり・・・じゃないな、音をたてるように叩く。皆が注目する。いや・・・・凄い音だったよ?
振動が伝わるほどって、どんだけだよ?あれは衝撃波?

「皆お静かに!ここで混乱しても何もなりません!仮にもあなた方は各国の代表ですぞ!もっとどっしりとお構えなされ!」

皆静まる・・・・流石は歳の功だな。
ぶっちゃけ此処には若い連中しかいない。俺ですらバルトサールの次に歳いってるんだから、察してほしい。

「では・・・・少し情報を整理いたしましょう。まずはアウグスティン殿ですが・・・・現在帝国領内にいると思われますが、嫡廃を言い渡され、現在どこにいるか、どうなっているのかはわかっておりませぬ。一緒に戻った帝国兵もです。」

一度ここで息を継いで、ちょっと間を置くバルトサール。

「さらに・・・・口田様の情報ですと、本日帝国兵がボースマ王国への侵略を開始、出兵したと・・・・率いるのは皇帝の残りの息子2人。」

「で、何時我が領内に攻めてくるのですかな?」

たまらず誰かが聞いてくる。
俺が答える。

「それに関しては、まだ情報はない。出兵したとだけ連絡があった。それと、さっきも言ったが、皇帝の娘、1人は俺の手元で保護しているが、残りの2人は既に、今回の騒動の元凶と俺は思っている2人組に嫁ぎ、既に子を授かっているとの情報だ。わかっているのはここまで。それ以上はまだ分からん。それと、これ以上深く知るには、直接誰かが潜入しないとどうにもならんな。」

「流石は口田様。我々はそんな情報は全く得ておりませぬ。どうやって・・・と聞きたいですが、情報網は領主にとって生命線ですからな、普通は答えてはくれませんからな、聞くだけ野暮ですか。」

・・・・俺の事を知ってか知らずか、先手を打ってくれるバルトサール。あー本当に優秀だなあ、おっさんは。

「今後も情報は教えるから、対応は・・・・それぞれの国で行ってくれ。無責任かもしれないが、俺はラクシュアノス王国の一領主に過ぎないからな。ぶっちゃけ色々求められても困るし、もう既にいろいろ手助けはしたはずだ。力があるのにどうしてと思うだろうが、俺に頼ってばかりだと、あんたらの国の為にならんからな。まあ、何かしたほうがいいと思えば介入するかもしれんが・・・・」

・・・・おい、そんな期待する目で見るなよな。

「ああ、それと・・・・俺もお人よしじゃないからな、何時までも無償ではできないからな。何かしてもらうなら、それなりの対価を用意してくれないと困る。」
(士門さんいいんですか、あんな事言っちゃって?結局無償で助けるんでしょ?)

(まあ・・・・だけどさイベッテ、最初から俺ありきで行動されても、色々いけないと思うんだが、どうなんだそのあたりは。)

(そうですねえ・・・・いっそ士門さんが8か国をまとめ、新たな国を興してはどうですか?きっと皆従いますよ?)

(やめてくれ・・・・)


・・・・・やらないよ?そんなの?別に王になりたくないから?今の領主でも手に余るっていうのにな。

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